Appleは今年3月に4インチの新型iPhone【iPhone SE】をリリースした。しかし実際に販売開始となったのは3月31日で3月最後の1日となったため、Appleにとっては3月は冷え込んだ結果になったようだ。中国のマーケティングリサーチ会社、SINO Market Research(北京赛诺市场研究有限责任公司)が発表した中国の携帯電話市場の最新レポートによると、今年3月のApple【iPhone】のシェア率は11.29%で、市場シェア率ランキングでは3位に入ったという。
Appleの前にいるのは1位はOPPOで12.95%、そして2位がVivoの12.11%とのこと。
今回のランキングで、これまで好調だったファーウェイ(HUAWEI、華為)は4位で、サムスン(SAMSUNG、三星)は5位になり、共にAppleの後塵を拝している。シェア率はそれぞれ9.45%と6.67%。ちなみにこのランキングトップ5企業は全て、3月にスマホの新機種をリリースしている。
上記のSINOのレポートによれば、OPPOとVivoは主に価格的なメリットを打ち出して市場シェア率を獲得しており、例えばOPPOが新しくリリースしたR9の定価は2,799元で、この機種は3月に最も急成長した端末となった。AppleがリリースしたiPhone SEは最低価格が3,288元で、価格的にはあまりOPPO R9と差がないが内部のスペックはフラッグシップモデルのiPhone 6s(最低価格5,288元)と同等の体験ができるとあって、アナリストは今後数ヶ月、iPhone SEで巻き返しを図っていくのではないかとみているようだ。
▼ちなみにこれが快進撃が伝えられている3月にリリースされたOPPO R9。あまりに、iPhone 6/6sシリーズにそっくりすぎでないかい。。カメラがアンテナ線の上に配置され、フラッシュがその下に配置されているくらいの違いしかない。
▼これが2位のVivoの最新機種、X6/X6 Plus。こちらも見た目も名前もそっくりで、この左側のUIは完全にAppleのUIそのもの。カメラが出っ張っているところまで真似している。カメラの位置やフラッシュの位置まで同じだ。違うのは背面に指紋認証センサーがあること、イヤホンジャックが上側にあるくらいか。。
▼VivoとX6/X6 Plus、X6s/X6sという展開、そしてゴールドとローズゴールドという人気色展開。完全にAppleの後追いだ。
Appleはこれまで一度もiPhone SEの販売台数や出荷台数の具体的な数字は明らかにしていないが、中国国内や国外のメディアでの報道ではiPhone SEの中国市場での人気は悪くなく、Apple Store実店舗でのiPhone SEは毎日決まった時間に入荷したあとすぐに売り切れるという状態が続いているようだ。また中国大陸版オンラインApple Storeでは、iPhone SEの出荷時間がこれまでの7〜10営業日から2〜3週間と納期が延びている。
画蛇添足 One more thing…
中国のマーケティングリサーチ会社のレポートは、必ず何らかのバイアスがかかっているので信用できない、という状況も踏まえてこのニュースを見る必要があるが、確かにAppleのiPhoneは中国でもハイエンドに属するため、これまでシェアランキングで1位になったことはない。
iPhone SEの在庫がないのは、Appleが戦略的に人気があるように見せかけているのか、それともマーケティングの誤りで在庫をそれほど用意できていなかったのか、真相はわからない。なんとなく、前者のような気がするが。ニュースを作り出さないと売れないような機種であるのは間違いないのだから。
OPPOやVivoが人気なのはiPhoneとそっくりながら価格が安いからで、またOPPO R9に関しては自撮り用のインサイドカメラの性能がよく、また修正用アプリの性能が非常にいいからのようで、学生など若い世代から圧倒的な支持が集まっているもようだ。iPhone 6s/6は高くて買えないけど、非常にiPhoneに似た外観で自撮りが綺麗に撮れて安いんだったらこれかな、、という選択肢を狙ったものなのかもしれない。
しかし3月のトップ5にあのxiaomi(シャオミ、小米)が入っていないのは、恐らく新機種の発売が少し早かったからなのかもしれない。ただ、最新機種のmi5はリリース当初は一瞬で売り切れてなかなか手に入らないなど、人気を博していた。その勢いは失速してしまったのだろうか。それとも、あまりの入手困難さに皆が購入を諦めているのかもしれない。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone)