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今度は賠償請求額200億円強!Apple、またも特許ゴロ”VirnetX”に狙われる

悪名高き特許ゴロ(パテント・トロール)のVirnetXがまたもやAppleを攻撃中!

今回のVirnetXのAppleへの賠償請求額は2億ドル(約220億円)に近い金額だ。9to5Macによると、VirnetXは今週、テキサス州の地方裁判所に、AppleにFaceTimeとiMessageのサービスの提供を差し止めるように法的効力を持つ命令書を出すよう要求した。

VirnetXは今年初めにAppleに勝訴し、裁判所からは6.25億ドル(現在のレートで約685億円)の特許侵害費用を支払うようにAppleに命じられたのは、当ブログでもお伝えしたとおり。

VirnetXは、Apple社のVPN技術とFaceTimeおよびiMessageサービスが全て彼らの特許を侵害しているとして、Appleに5.23億ドル(約611億円)の賠償金を支払うよう要求していた。そして1週間の審議の後、テキサス州東部連邦地方裁判所の出した判決は、AppleがVirnetXの特許を侵害しているという罪が成立するものとし、AppleがVirnetXに6.25億ドル(約730億円)の賠償金を支払わなければならないというものだった。
Apple、特許ゴロの”VirnetX社”にVPN技術などの特許侵害で約730億円の賠償金支払い... - 小龍茶館

現在ではVirnetXは更にその金額を改め、もともとの6.26億ドルに1.9億ドル(約208億円)を積み足した、

Appleがこの特許ゴロ「VirnetX」に狙われたのは、今回が初めてではない。2012年には、当時テキサス州の裁判所での一審の判決ではAppleは敗訴し、Appleは同社に3億6820万ドル(約403億7943万円)の賠償金を支払うように要求されたが、それは棄却された。VirnetXは通信関連ソフトウェアのサプライヤーとして、2010年から既にApple、シスコ(Cisco)、Avaya、シーメンス(Siemens)などを提訴している。VirnetXがここまで多くの敵を作り出したのは、彼らの手中にはApple等のテック企業がどうしても避けて通れない以下の特許を握っているからである。

最初の3.682億ドルの賠償金の請求に失敗した後、VirnetXは何度も裁判所にAppleに権利侵害費用を請求するように訴えていて、その額は増えるばかりだ。この新しいVirnetXの要求に対して、Appleはどのような手を打つだろうか?Appleからは何も公式見解は得られていない。

 

画蛇添足 One more thing…

特許ゴロ(パテント・トロール)は、特許を保有しているだけでその権利を行使した製品などを扱っておらず、その特許をだしに権利を侵害したとして訴えたり、またはその特許を売りつけるなどして儲けることを狙っている会社だ。確かに法的には間違ったことはしていないが、道義的にはせっかく取得した特許を行使せず広く役に立てているわけではないため、感心できるものではない。

特許は、本来人々の役に立つための発明を保護するための法律であって、どこかからかき集めたり買い集めたりしてきた特許を転がすために存在するわけではない。明らかにこのような行為は消費者の利益に反している。

ただ、今回の件は、相手がAppleだから話題になっているだけで、実はこのような訴訟はテック企業は日常茶飯事だともいえる。パテント・トロールも金を取れそうなところしか狙わないからだ。

AppleもFaceTimeやiMessageの使用を停止するなどは考えられず、現在もサービスを続けている。毅然とした対応を取っているようだ。

記事は以上。

(記事情報元:9to5Mac

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