Appleの次世代iPhone【iPhone 7】のこれまでのリーク情報から、3.5mmのイヤホンジャックが廃止されるのはどうやらほぼ確実ということになりそうだ。その証拠を多くのメディアが追いかけているが、殆どは出所不明のモックなどの写真によって判断されているものだ。
しかし昨日のMacRumorsの記事では、一風変わったiPhoneの3.5mmイヤホンジャックの廃止の証拠を見つけている。それが、Appleではない会社による【AirPods】という商標の登録だ。
MacRumorsによると、現行のiPhoneに付属しているイヤホンは【EarPods】だが、今後のiPhoneのイヤホンは【AirPods】と名付けられるとみられていて、そしてこの【AirPods】の商標は“Entertainment in Flight LLC”という無名の企業によって登記されているが、この会社はAppleが本当の身分を隠すために作ったペーパーカンパニーである可能性があるという。
実はAppleのこのようなやり方は初めてではない。Appleは以前も無名の会社を使って商標を登録していた。例えば【iPad】や【CarPlay】なども、同様の方法で商標が登記され、そして最終的にはAppleの製品に命名されているのだ(ただ、例外もあり、【iWatch】の名称は登記されていたが最終的には【Apple Watch】となった)。
しかし、なぜMacRumorsはこの“Entertainment in Flight LLC”という無名の企業がAppleと関係があるとわかったのだろうか?実は非常に妙なことに、【AirPods】の商標を登録した“Entertainment in Flight LLC”社のマネージャー(Manager)のサインが”Jonathan Brown”となっているが、Appleの中にも管理者レベルに同名の人物がいて、その職位が”Senior Standards Counsel.(上級標準法律顧問)”であることから、技術や投資、そして知財などの問題を専門に担当していることがわかっている。そして以前同姓同名の人物がチップメーカーRambusでも商標や権利の保護や訴訟を担当していた。その当時のJonathan Brown氏の肩書きは”Senior Litigation Counsel(上級訴訟/係争法律顧問)”だった。
ただ、アメリカでは“Jonathan Brown”という名前は非常に普通の名前で、それによって【AirPods】がAppleと関係があると結びつけるには気が早いという人もいるかもしれない。しかしそんな疑い深い人も、下のサインを比較してもらえればわかるだろう。。
この3つのサイン(上が今回のAirPodsの登録をしたENTERTAINMENT IN FLIGHT LLCのサイン、下の2つが2010年にRambus Inc.の裁判でのサイン)は、どう見ても同じ人の手で書かれたものといえるだろう。ここまで偶然が一致しすぎることはないかと。
そしてサインと共に決定的な証拠があった。。Jonathan Brown氏のLinkedInのプロフィールだ。RambusからAppleに転職、そして肩書きも上記2つのものであっている。彼が現在でも間違いなくApple内部の人間であることが明らかになった以上、”ENTERTAINMENT IN FLIGHT LLC”はAppleの衛星企業であることは間違いないだろう。
AppleはAirPodsを出そうとしているのは、間違いなくEarPodsの代替品とするためだろう。しかしコストの問題で、AirPodsはもしかしたら単独の製品としてAppleからリリースされる可能性もある。Appleは今年の秋、恐らく9月に次世代iPhoneをリリースするものとみられ、その際のオプションとしてAirPodsが用意されるかもしれない。
ただ、現在のところApple公式のBluetoothイヤホンが製造されているというリーク情報はなく、9月のリリースには恐らく間に合わないのではないかと思われる。
画蛇添足 One more thing…
Appleは既に音楽関係の周辺機器を買収したBeats(by dr.dre)で統一しようとしているが、iPhone付属品までBeatsを入れようとはしていない。ただAirPodsが単独で売り出されるとなれば、これまでのBeatsのPower Beats2 Wirelessはどうするんだろう、私自身もなかなかいいと思っているので愛用しているのだが。。
ただこのPower Beats2 Wirelessは、価格が少々高いのがネックだ。もしかしたらAirPodsは少し低価格で出してくるのかもしれない。
記事は以上。
(記事情報元:MacRumors)