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SCM多元化!来年のiPhone 8には根幹部品にサプライヤーが更に2つ追加か

「たまごは全てを1個のかごの中に入れてはいけない。。」こんな格言をAppleも信じているようだ。

Appleは一貫して、多元化したサプライチェーンを作り上げようとしている。そうすることによって、Appleはコストを削減でき、またそのチェーンの中の1社から出荷が滞る、或いは製造不能という最悪の事態に陥ったとしても全体の製品が出荷できないという事態になることを避けられるからだ。

iPhone 8には根幹部品に2つのサプライヤーが追加?

Digitimesの報道によれば、Appleは既に来年2017年のiPhone(以下便宜的にiPhone 8と記述)のサプライヤーを手配していて、その中にはChipbond(頎邦科技)とMJC Probe(旺矽科技)という新たな企業名が浮上してきたという。

ChipbondとMJC Probeは2社とも台湾のサプライヤーで、世界最大のチップメーカー(ファウンダリ)の台湾TSMC(台積電)と協力してiPhone 8関連の部品(チップ部品)を製造するという。そのうちMJC Probeは、TSMCにプローブカード(Probecard、IC・半導体集積回路製造のウェーハ検査工程において、シリコンウェーハ上に形成されたICの電気的検査をするのに用いられる治具)を提供し、Chipbondはドライバチップの後工程を担当するという。またこれまでの報道によると、TSMCは来年のiPhone 8に搭載予定のA11チップの唯一の受注メーカーになったという(不確定情報)。

 

もしiPhone 8に採用されれば、Chipbondは”復帰”扱い

実はChipbondは2013年にかつてAppleのサプライヤーの1つだった。当時ChipbondはiPhone 5sのためのタッチパネルディスプレイドライバ、指紋識別(Touch ID)チップ、それからNFCチップを提供していた。今回2017年でiPhone 8にまた採用されれば、Appleのサプライヤーに”復帰”することになる。

 

サプライチェーンの多元化を進めるApple、組立も例外ではない

業界内ではAppleはサプライヤーへのコストを更に圧縮する方針だという情報が流れている。とある内部事情をよく知る人物によると、Appleはサプライヤーのリストの中に更に多くの企業を増やそうとしており、そのことによってサプライヤー同士の競争を産みだして、結果的にAppleが漁夫の利を得るという構造になる。そんなわけでAppleが築き上げてきた多元化したサプライチェーンはマネジメントは、部品のサプライだけではなく、製品全体の組立にも現れている。例えばこれまでフォックスコン(Foxconn、富士康)、ペガトロン(Pegatron、和碩)の2社だけがずっとiPhoneの組立を担当してきたが、そこにウィストロン(Wistron、緯創)も加わる、というようなことだ。

 

画蛇添足 One more thing…

TSMCが唯一のA11チップサプライヤーになったという時点で、Appleの複数社購買、サプライチェーンの多元化ということには完全に反しているような気もするが、iPhone 6sシリーズでTSMCとサムスン(SAMSUNG)のA9チップが微妙に性能差があることがネット上で騒がれ、あわや”チップゲート”という事件になりえないことがあってから、Appleも心臓部の複数社購買は避けているような感じがする。実際、来月発売予定のiPhone 7のA10チップも、TSMCが独占受注しているという。

確かにファウンダリに関しては世界中を探してもTSMC以外に殆ど他にできるところがないということと、またサムスンはAppleのライバル企業でもあるため、Appleとしてはできるだけ発注したくないという事情もあって、TSMCに偏る、或いはTSMCが独占というのは発生しうることだ。

ただ、これらの情報は何らかのアナリストによる株価操作の可能性もあるので、注意が必要だ。Appleのサプライヤーになることはぐっと受注額があがることになり、会社の経営がよくなる反面、もしAppleから切られると今度は乱高下という現象になる。

しかしiPhoneの組立工場、フォックスコン、ペガトロン、ウィストロン。。全て台湾資本の企業だが、英語の企業名、全部何となくトランスフォーマーに出てくる登場人物や組織名のようではないだろうか。。

記事は以上。

(記事情報元:Digitimes

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