TF International Securities証券の著名なアナリストMing-Chi Kuo(郭明錤)氏は火曜日(日本時間11月25日水曜日)の投資家向けノートの中で、ハイエンドモデルのiPhone 12 ProやiPhone 12 Pro Max、iPad Air 4、Apple Watch Series 6、iPhone SE、そしてApple独自M1チップ搭載Macシリーズを含むAppleの主要デバイスラインの需要が、ホリデーシーズンに移行する前でも予想以上に好調であると報告しています。
iPhone 12 Proシリーズが好調、無印12と12 miniの低迷分をカバー
Kuo氏は、iPhone 12と12 miniの需要が予想よりも低かったにもかかわらず、Appleの重要なiPhoneビジネスのためのポジティブな勢いを追跡しています。ハイエンドのiPhone 12 Proと12 Pro Maxへの関心の高まりが、iPhone 12と12 miniの低迷分を補っていて、この傾向は、2021年の前半とそして来年秋に予定されているリフレッシュサイクルに向けて継続されるものとみられています。
iPad Airが好調、来年も引き続きiPadラインは好調を保つ
9月にデザインを一新し、ハードウェアの大幅なアップグレードを行ったAppleのiPad Airも印象的な需要があるとKuo氏は述べています。iPad製品ラインは、今後2021年には新しいディスプレイ技術のmini LEDや、5G接続などの新技術を導入することで結実し続けるとされています。またベーシックな無印iPadも来年後半には更新を迎えるとされていて、一番売れ筋のラインの刷新によってその勢いは衰えることはなさそうです。
Apple Watch Series 6とiPhone SEも根強い人気
更にKuo氏によると、Apple Watch Series 6とSEの需要が強いということです。特にApple Watchの来年モデル(Apple Watch Series 7?)は、アップデートされた健康管理機能と「改良された」フォームファクタを備えた、強固なプラットフォームをベースにしているとのことです。
M1搭載MacBookシリーズは予想以上の需要
また最近リリースされたMacBook Airや13インチMacBook ProのようなM1モデルの需要が予想以上に高まっているとKuo氏は見ています。Kuo氏は今年7月に、Appleが来年2021年の後半に、まったく新しい14インチMacBook Proやリニューアルされた16インチMacBook Proなど、Appleのシリコン製MacBookの新モデルをリリースすると予測しています。来年には更にM1チップ搭載モデルのラインナップが揃っていくことでしょう。
AirPodsは軟調に
ただ、上記のAppleの主力製品ラインが好調に推移しているにもかかわらず、これまで好調だったAirPodsは軟調さをみせているようです。Kuo氏は、2021年上半期の出荷台数は前年同期比5~10%の減少で、横ばいになると予測しています。Kuo氏は、AppleがiPhone 12シリーズにおいて無償のEarPodsを付属しない計画を発表したことによる上流からの供給制約がかかったことと、より高い販売数を予想していた他の過剰な市場予測を非難しています。基本的には、AirPodsはだいぶ欲しい人の手元には届いたといえるのかもしれません。
なお今年6月にKuo氏はAirPodsの次世代モデルが2021年初頭に登場すると述べていましたが、そのタイムラインは第2四半期後半(6月前後?)に延長されています。開発の問題か、製造の問題かについては明らかになっていません。
来年も堅調な成長を遂げそうなApple
というわけで、Kuo氏は常にAppleをべた褒めではあるのですが、実際ほぼKuo氏の予想通りになってきているのも事実です。今回は具体的な数字が出てきていないのですが、Appleはこのコロナ禍の中でも今年年末と来年にかけても堅実な成長を遂げそうです。株価と時価総額も上がりそうですね。
個人的にはApple独自チップ搭載Macシリーズの更なる刷新と、AirPods Proの新製品が楽しみですが、後者については正直現在のAirPods Pro初代でかなり完成度が高いので、これを更にアップデートするとなるとなかなか大変なことだと思っています。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider)