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iPhone 13ではLTPOディスプレイ技術が採用か、今後世界スタンダードになる?

これまでの噂によれば、今年の次世代iPhone【iPhone 13】シリーズのうち全部か或いは一部の上級機種に新たに常時点灯タイプのLTPOディスプレイが採用され、iPadで既に実現しているProMotionと名付けられた120Hzの高リフレッシュレートが実現するとのことですが、サプライチェーンに詳しいアナリストや専門系テックメディアなど複数の情報によると、AppleがiPhone 13にLTPOディスプレイを採用することで、向こう2年間でそのLTPOディスプレイがスマートフォンの主要ディスプレイテクノロジーのスタンダードになるとされています。

例えば、ディスプレイサプライチェーンコンサルタント兼アナリストのロス・ヤング(Ross Young)氏はTwitterで、サプライチェーンからの情報として、以下のような投稿をしています。

ヤング氏の投稿によれば、DSCCが米国市場でのシェアに関して、LTPOディスプレイ技術採用スマートフォンが2023年末までにAMOLED(現行の有機ELディスプレイ)スマートフォンを追い抜くと予想しています。AppleがiPhoneにLTPOディスプレイを採用し始めるのが今年2021年だとすると、その影響を大きく受けるというのがこの折れ線グラフからも読み取れます。

またThe Elecによれば、UBIResearchの調査結果として、サムスンディスプレイが先月、iPhone 13のためにそのディスプレイ生産ラインを、低温多結晶シリコン(LTPS)OLED(有機EL)ディスプレイからLTPOディスプレイに切り替えたと紹介しています。サムスンディスプレイの主要顧客は自社グループのサムスンであるのは当然のことながら、AppleのiPhoneがハイエンド機としてはサムスンよりも圧倒的に数を売っており、OLEDディスプレイのほぼ全てのサプライヤになっていることからも、そのライン変更と生産調整の動きはiPhoneのためと読み取ることができます。

なお、この新しいLTPOディスプレイに切り替えることで、iPhoneはバッテリー消費にそれほど影響を与えることなく、120Hzの高リフレッシュレートを実現できるようになります。なお2017年からiPad Proに採用されている高リフレッシュレートのProMotionですが、iPad ProではLCD(液晶ディスプレイ)でProMotionを実現していることに対して、iPhoneはOLED或いはLTPOディスプレイ上で実現しようとしているということが違いとなります。

高リフレッシュレートがもたらすメリットは、ゲームやOSなどの全体のアニメーションが現在よりもよりスムーズになるということです。120Hzディスプレイは現行の60Hzディスプレイの2倍の頻度で画面をリフレッシュし、約8ミリ秒で画面が更新されるため、特に非常にリアル或いは緻密に描き込まれたゲームなどの動画の再生に威力を発するといえます。ただ、普段使いであまり動画を見ない人にとってはあまり関係がないかもしれませんし、YouTube程度の動画だと殆ど変わらないかもしれませんが。

なおDigiTimesの報道によると、高リフレッシュレートのProMotionに切り替えた【iPhone 13】でも、その消費電力は【iPhone 12】よりも15%も低くなるということですが、その他の機能などの充実か或いはバッテリーサイズの縮小によって、バッテリー駆動時間はiPhone 13もiPhone 12と同等となると予測されています。

記事は以上です。

(記事情報元:9to5Mac

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