最近、Appleの次世代iPhone【iPhone 7】シリーズに関する情報のリークが相次いでいる。ただ最近リークされているのは外形寸法や、iPhone 7とiPhone 6sには外観上それほど大きな変更はないということ、しかもそれらはシャーシ（筐体部分）、つまり裏側の情報ばかりだった。では表側、フロントパネル側の情報はどうなっているのだろうか？

そんな中、3日前の5月26日に、IHS Techologyの中国研究所総監（企業としてはiSuppliに勤務）の王陽氏がWeibo（中国版Twitter、微博）上で、iPhone 7の【ホームボタン（Touch ID）】について以下のようにつぶやいていることがわかった。

iPhone 7では物理ホームボタンが廃止され、バーチャルホームボタンに？

iPhone 7这次真没上隐藏式指纹识别，要明年的新iPhone才用了。7的指纹识别还是6s的样子，不过为了做防水没有了键程，按不下去了

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iPhone 7には今回本当に（ディスプレイの中に）隠された形の指紋認証は搭載されず、来年のiPhoneにならないと使われない。7の指紋認証は6sのようになるが、防水のためにボタンのようになっておらず、押せないようになってるよ。

上記の情報の信憑性についてはもちろん100％の確証はないものの、王陽氏のWeiboアカウントには7万人ほどのフォロワーがいて、人口やネットユーザの多い中国では非常に多い方でもないが、それなりに信用されている人といえるだろう。

ちなみにディスプレイの中に隠された形の指紋認証とは、Appleが取得していた技術特許で、ディスプレイのどの場所でも指紋認証が行える上に、複数の指にも対応しているというもののことだろう。詳細は当ブログの以下の記事でお知らせしたとおりだ。

ただ、このような【どこでもTouch ID】ともいえる特許が反映されるのは、王陽氏によれば来年2017年発売モデル、【iPhone 7s】あるいは【iPhone 8】からになりそうだ。

iPhone 7では、”押せない”バーチャルホームボタンになったら、これまでのTouch IDに搭載されていたあの”金属の輪”の部分はどうなるのか、少々気になるところだ。

 

iPhoneの象徴だった物理ホームボタンがiPhone 7では消える？

iPhone 7のホームボタン（＝Touch ID）が物理ボタン式ではなくなり、タッチパネル上に直接埋め込まれ、擬似ボタンとなる。。こんなことはAppleの技術を持ってすればたやすいことだ。

しかしもしホームボタンが擬似ボタンとなったら、これまでのiPhoneのシンボルのような存在だった「ホームボタン」が初めて物理ボタンではなくなるという変化が訪れることになる。これは、これまでのiPhoneファンにとっては少々複雑な思いなのではないだろうか。

ところでiPhoneのホームボタンは正に【究極にシンプルを求めるiPhoneのシンボル】でもあるが、実は非常に故障が多い部品でもある。物理的に押し込む動きが発生するため、そこにはバネ性を持った金属板が使われているのだが、その部品の品質保証が大変だった。更にAppleは2013年秋に発売したiPhone 5sからそこにTouch IDという指紋認証機能までつけたため、iPhoneやそのユーザにとって非常に重要な部品になったにも関わらず故障が多く、そしてTouch IDがSoC（CPU）に搭載された独立した指紋情報格納庫【Secure Enclave】に紐付けされているため、その故障を直すためにサードパーティに持ち込んで交換して復元するとエラー53が発生して端末が文鎮化するという、Appleにとってもユーザにとっても頭が痛い問題となっていた。

できるだけ長くホームボタンを使うために、わざわざアクセシビリティの中の【Assistive Touch】をオンにして物理的に押さなくても済むようにしているユーザもいるほどだ。

物理ボタンではなくなることはそういった問題を一気に解決できる可能性があるが、ユーザにとってはまた新しい使い方を覚えなければならなくなるだろう。といってもほぼ慣れの問題ではあると思うが（Androidを使っている人なら、物理ボタンではないホームボタンには慣れているだろう）。

 

脱獄Tweakの【Virtual Home】がiPhone 7でいよいよ入獄状態でも実現か

実はこのバーチャルホームボタンの機能は、脱獄（ジェイルブレイク、Jailbreak）することで、iPhone 5s（iOS 7）の時代から【Virtual Home】という素晴らしい脱獄Tweakで既に実現されていた。

このVirtual Homeは、物理ボタンを押し込まずにタッチするだけでホームボタンの機能が使えるというもので、Touch IDを搭載したiPhone/iPadでしか使用することができない。

Virtual Homeではシングルタップによる本来のホームボタン機能の他に、更にダブルタップやタップ長押しに関しても機能を割り振れるようになっている。

私の場合は

• ホームボタンダブルタップでスリープ（これでスリープボタン＝電源ボタンも物理的に押す回数が減り故障の確率も減る）
• ホームボタンタップ長押しでコントロールセンター＋マルチタスク（脱獄Tweak【Lylac】にて実現）を起動

という機能を割り振っていて、非常に便利に使っている。これを使い出すともう入獄状態には戻りたくない（他にも便利な脱獄Tweakは沢山ある。。詳細は以下のまとめ記事参照）。

これらの機能が、物理ホームボタンが廃止されたiPhone 7にも搭載されるのであればiPhoneは更に便利になるのではないだろうか。

記事は以上。

（記事情報元：WeiPhone）