Appleは日本時間本日2020年12月15日未明(午前2時頃)に、iPhone用OS、iOS 14.3及びiPad用OS、iPadOS 14.3をリリースしました。一つ前のバージョン、iOS/iPadOS 14.2リリース(11月6日)から1ヶ月と9日でのリリースとなり、iOS 14.2はかなり長く持ったといえます。また、iPhone 12シリーズ以外はiOS/iPadOS 14.1→14.2と同様、小数点二桁アップデートを経ずにいきなりiOS 14.3にアップデートするという珍しいパターンが続いたことになります(iPhone 12シリーズのみ11月21日にiOS 14.2.1がリリースされていました)。
ということで今回小数点1桁アップデートとなり、新機能としてiPhone 12 ProのProRAWと、AirPods Maxに対応、また一部の国ではApple Fitness+が開始となりました(欧米諸国がメインで、日本や中国においての対応は先になりそうです)。
iOS 14.3アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiOS 14.3のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。
iOS 14.3では、Apple Fitness+およびAirPods Maxに対応しました。このリリースには、iPhone 12 ProでApple ProRAWの写真を撮影する機能に加えて、App Storeへのプライバシー情報の導入、iPhoneのその他の機能の追加、およびバグ修正も含まれます。
Apple Fitness+
- iPhone、iPad、およびApple TVで利用可能なスタジオスタイルのワークアウトとApple Watchを組み合わせた新しいフィットネス体験(Apple Watch Series 3以降)
- iPhone、iPad、Apple TVの新しい“フィットネス” Appで、Fitness+のワークアウト、トレーナー、パーソナライズされたおすすめをブラウズ可能
- 毎週、人気の上位10種類のワークアウトタイプにビデオワークアウトを追加: 高強度インターバルトレーニング、インドアバイク、ヨガ、コア、筋力、ダンス、ローイング、トレッドミルでのウォーキング、トレッドミルでのランニング、マインドフル・クールダウン
- Fitness+のトレーナーがワークアウト用に厳選したプレイリストを利用可能
- Fitness+のサブスクリプションは、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリス、および米国で利用可能
AirPods Max
- 新しいオーバーイヤーヘッドフォン“AirPods Max”に対応
- ハイファイオーディオで豊かなサウンドを実現
- アダプティブEQにより、イヤークッションの装着状態に合わせてサウンドをリアルタイムに最適化
- アクティブノイズキャンセリングで環境ノイズを遮断
- 外部音取り込みモードで周囲の環境音を聞き取ることが可能
- 空間オーディオとダイナミック・ヘッド・トラッキングにより、まるで映画館にいるかのようなサウンド体験を実現
写真
- iPhone 12 ProおよびiPhone 12 Pro MaxでApple ProRAWの写真を撮影可能
- Apple ProRAWの写真を“写真” Appで編集可能
- 25 fpsでビデオを撮影するためのオプション
- iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、およびiPhone Xで静止画を撮影する際に前面カメラを左右反転可能
プライバシー
- 新しいプライバシー情報セクションがApp Storeページに追加され、デベロッパから報告されたアプリケーションのプライバシー規約の概要を表示
TV App
- Apple Originalの番組や映画を簡単に見つけて視聴できるように、AppleTV+のタブを刷新
- 検索機能が強化され、ジャンルなどのカテゴリ別に参照でき、入力中に検索履歴や候補を表示
- 上位の検索結果に映画、テレビ番組、Podcast、チャンネル、スポーツの最も関連性の高い検索結果を表示
App Clip
- Apple製App Clipコードを“カメラ”またはコントロールセンターからスキャンしてApp Clipを起動可能
ヘルスケア
- “ヘルスケア” Appの“周期記録”で、妊娠、授乳、または避妊方法の使用を指定できるようになったことで、生理や妊娠可能期間の予測をより的確に管理
天気
- “天気”、“マップ”、およびSiriで空気質のデータを中国本土で利用可能
- 米国、イギリス、ドイツ、インド、メキシコで特定の空気質レベルになったときに健康上の推奨事項を“天気”とSiriで提供
Safari
- SafariのEcosia検索エンジンオプション
このリリースには、以下の問題の修正も含まれます:
- 一部のMMSメッセージを受信できないことがある問題
- 一部の“メッセージ”の通知を受信できないことがある問題
- メッセージの作成中に連絡先グループのメンバーが表示されなかった問題
- 一部のビデオを“写真” Appから共有したときに正常に表示されないことがある問題
- Appのフォルダを開けないことがある問題
- Spotlightの検索結果や、SpotlightからのAppの起動が正しく動作しないことがある問題
- “設定”でBluetoothが利用できない場合がある問題
- デバイスがワイヤレスで充電できなくなることがある問題
- MagSafeデュアル充電パッドでiPhoneをワイヤレス充電したときに最大電力未満にしか充電できないことがある問題
- WACプロトコルを使用するワイヤレスアクセサリおよび周辺機器の設定を完了できないことがある問題
- VoiceOverの使用中にリマインダーでリストを追加すると、キーボードが閉じてしまう問題
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPadOS 14.3アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiPadOS 14.3のアップデートのリリースノートで以下のように記しています。
iPadOS 14.3では、Apple Fitness+およびAirPods Maxに対応しました。このリリースには、App Storeへのプライバシー情報の導入、iPadのその他の機能の追加、およびバグ修正も含まれます。
Apple Fitness+
- iPad、iPhone、およびApple TVで利用可能なスタジオスタイルのワークアウトとApple Watchを組み合わせた新しいフィットネス体験(Apple Watch Series 3以降)
- iPhone、iPad、Apple TVの新しい“フィットネス” Appで、Fitness+のワークアウト、トレーナー、パーソナライズされたおすすめをブラウズ可能
- 毎週、人気の上位10種類のワークアウトタイプにビデオワークアウトを追加: 高強度インターバルトレーニング、インドアバイク、ヨガ、コア、筋力、ダンス、ローイング、トレッドミルでのウォーキング、トレッドミルでのランニング、マインドフル・クールダウン
- Fitness+のトレーナーがワークアウト用に厳選したプレイリストを利用可能
- Fitness+のサブスクリプションは、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリス、および米国で利用可能
AirPods Max
- 新しいオーバーイヤーヘッドフォン“AirPods Max”に対応
- ハイファイオーディオで豊かなサウンドを実現
- アダプティブEQにより、イヤークッションの装着状態に合わせてサウンドをリアルタイムに最適化
- アクティブノイズキャンセリングで環境ノイズを遮断
- 外部音取り込みモードで周囲の環境音を聞き取ることが可能
- 空間オーディオとダイナミック・ヘッド・トラッキングにより、まるで映画館にいるかのようなサウンド体験を実現
写真
- Apple ProRAWの写真を“写真” Appで編集可能
- 25 fpsでビデオを撮影するためのオプション
- iPad Pro(第1世代および第2世代)、iPad(第5世代以降)、iPad mini 4、iPad Air 2で静止画を撮影する際に前面カメラを左右反転可能
プライバシー
- 新しいプライバシー情報セクションがApp Storeページに追加され、デベロッパから報告されたアプリケーションのプライバシー規約の概要を表示
TV App
- Apple Originalの番組や映画を簡単に見つけて視聴できるように、AppleTV+のタブを刷新
- 検索機能が強化され、ジャンルなどのカテゴリ別に参照でき、入力中に検索履歴や候補を表示
- 上位の検索結果に映画、テレビ番組、Podcast、チャンネル、スポーツの最も関連性の高い検索結果を表示
App Clip
- Apple製App Clipコードを“カメラ”またはコントロールセンターからスキャンしてApp Clipを起動可能
空気質
- “マップ”とSiriで中国本土の位置情報を利用可能
- 米国、イギリス、ドイツ、インド、メキシコで特定の空気質レベルになったときに健康上の推奨事項をSiriで提供
Safari
- SafariのEcosia検索エンジンオプション
このリリースには、以下の問題の修正も含まれます:
- 一部の“メッセージ”の通知を受信できないことがある問題
- Appのフォルダを開けないことがある問題
- Spotlightの検索結果や、SpotlightからのAppの起動が正しく動作しないことがある問題
- メッセージの作成中に連絡先グループのメンバーが表示されなかった問題
- “設定”でBluetoothが利用できない場合がある問題
- WACプロトコルを使用するワイヤレスアクセサリおよび周辺機器の設定を完了できないことがある問題
- VoiceOverの使用中にリマインダーでリストを追加すると、キーボードが閉じてしまう問題
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iOS/iPadOS 14.3の主な変更点
今回の小数点1桁アップデートでは、それらしくいくつかの大きなアップデートがありました。iOS/iPadOS 14.2では殆どバグ修正に終始していたのに比べると大きな差があります。
今回目立ったところでは、機能追加は
- iPhone 12 ProおよびiPhone 12 Pro MaxでApple ProRAWの写真を撮影可能
- iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X、iPad Pro(第1世代および第2世代)、iPad(第5世代以降)、iPad mini 4、iPad Air 2で静止画を撮影する際に前面カメラを左右反転可能
- 新しいオーバーイヤーヘッドフォン“AirPods Max”に対応
といったところでしょうか。
個人的には、
- “天気”、“マップ”、およびSiriで空気質のデータを中国本土で利用可能
が気になりましたが、まだ天気アプリでは空気質は反映されていないようでした。以前は使えていたんですが、大気汚染について批判されると都合が悪いのか急に表示されなくなり、それが復活したような感じですね。コロナで空気質がだいぶマシになったからでしょうか。。
Appleは他のOSの新バージョンもリリース
同時に、Appleの他のOSも新バージョンがリリースされています。
watchOS 7.2
Apple Watch用のOS、watchOSが7.2にアップデートしています。バージョン番号がiOSと足並み揃わないのはいつもの通り。。そしてwatchOS 7.2のリリースノートには以下のように記されています。Apple Fitness+に対応がメインとされていますので、使わない人にはあまり影響はないかもしれません。台湾でApple Watch Series 4以降の“心電図” Appに対応、も台湾でお使いの方には大きいですね。
watchOS 7.2には、パーソナライズされたフィットネス体験がApple Watchで提供されるApple Fitness+などの新機能、およびその他の改善が含まれます。心肺機能レベルの低下を通知する機能などが追加され、点字ディスプレイに対応しました。このアップデートにはパフォーマンスの改善も含まれます。
Apple Fitness+
- iPhone、iPad、およびApple TVで利用可能なスタジオスタイルのワークアウトとApple Watchを組み合わせた新しいフィットネス体験
- 人気上位10種類のワークアウトタイプにビデオワークアウトを毎週追加: 高強度インターバルトレーニング、インドアバイク、ヨガ、コア、筋力、ダンス、ローイング、トレッドミルでのウォーキング、トレッドミルでのランニング、マインドフル・クールダウン
- Fitness+のサブスクリプションは、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリス、および米国で利用可能
このアップデートには以下の機能および改善も含まれます:
- 心肺機能レベルが低下したときに通知するオプション
- iPhoneの“ヘルスケア” Appで年齢と性別に基づいて心肺機能レベルを確認可能
- “心電図” Appを利用できるほとんどの地域で、心拍数が100 BPMを超えたときに心房細動を分類
- 台湾でApple Watch Series 4以降の“心電図” Appに対応
- VoiceOverが点字ディスプレイに対応
- バーレーン、カナダ、ノルウェー、およびスペインでファミリー共有設定に対応(Apple Watch Series 4以降およびApple Watch SEのCellularモデル)
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
tvOS 14.3
Apple TV用のtvOSも14.3にアップデートされています。バグ修正がメインのようです。
アップデートはOTAで可能
iOS 14.3/iPadOS 14.3へのアップデートは、端末の設定>一般>ソフトウェアアップデート、或いはiTunesから可能です。なお、アップデートパッケージのサイズは小数点1桁アップデートの割に500MB前後となっていて、通常小数点1桁アップデートでは1GBを超えるところ半分程度と小さめになっています。
アップデートにかかる時間はデバイスやネットワーク環境などによって変わりますが、アップデート実行中には作業ができなくなるので、できるだけ時間に余裕を持って行いましょう。また、安定したWi-Fiが入るところで充電をしながら行うのが確実です。一番いいのは寝る前にダウンロードして、その後インストール(アップデート)指示をしておくことですね。
最新ハードウェアiPhone 12シリーズ/iPhone SE 2/iPad Air 4/iPad 8用を含む、iOS 14.3/iPadOS 14.3オリジナルファームウェアのダウンロードはこちらから
最新の【iPhone 12 mini/iPhone 12/iPhone 12 Pro/iPhone 12 Pro Max/iPhone SE 2/iPad Air 4/iPad 8】用も含め、iOS 14.3/iPadOS 14.3のファームウェア(OFW)のダウンロードリンクはこちらです(順次アップデート予定)。
基本的にはiOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけると思います。
記事は以上です。