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AppleのiOSデバイスで、1機種だけ超急速充電が可能って知ってた?方法も紹介

AppleのiOSデバイス(iPhone、iPad、iPod Touch)の中で、他のデバイスと比べると遥かに大きい充電効率を備え、超急速充電をサポートしているデバイスが1機種だけ存在する。ご存じだろうか?

あまり知られていないかもしれないが、実はiPad Pro 12.9インチだけが、他のデバイスとは異なった超急速充電機能を備えているのだ。

 

iPhoneやiPadの充電効率について

ちなみに小型サイズ(4.7インチ以下)のiPhone(iPhone 7を除く)の充電効率は5V1Aで、大型サイズ(5.5インチ)のiPhone(iPhone 6 Plus/6s Plus/7 Plus)とiPhone 7は5V1.9Aでの急速充電が可能だ。つまり、大型サイズ及びiPhone 7は10W相当に近い充電効率レベルということになる。

そして全てのiPadシリーズは5V2.4Aとなっており、つまり12Wの充電効率レベルということになる(iPadにはもともと5V2.1Aの充電アダプタが付属している)。一般的に急速充電とは、その充電効率が12Wを超えるものをいう。

 

iPad Pro 12.9インチのみ特別に超急速充電が可能

ところでiPad Pro 12.9インチには、30Wに近い充電効率の超急速充電レベルがあるといわれている。それを実際に試した人が中国にいて、掲示板にその結果をアップしていたのでご紹介したい。

 

iOSデバイス充電にまつわるUSBの規格について

まず、充電のためのコネクタの規格についてだが、iOSデバイスは全てUSBによって充電を行う。そしてUSBにも様々なタイプがあるが、まず現行の以下の3種類のよく聞く言葉について整理してみたい。

  1. USB 3.1
  2. USB Type C
  3. USB PD

実はそれぞれ意味が異なる。

  1. USB 3.1:伝送プロトコル
  2. USB Type C:物理的なコネクタ形状の規格
  3. USB PD:電力伝送プロトコル

つまり、USB Type Cだからといって必ずしもUSB 3.1であるというわけではない、という関係だ。

 

デバイスの充電効率は、デバイス上のCharge ICで決まる

デバイスが可能な最大充電効率については、デバイスに搭載されているCharge IC(充電コントロールチップ)によって決定され、アダプタの給電規格によって決まるわけではない。つまり、5V200Aの充電器でiPadを充電したとしても、5V2.4Aでしか充電が行われない、ということだ。例えていえば、充電アダプタは水道管で、Charge ICはバルブ(弁)のようなものと考えれば、蛇口からどのくらいの水が出るかについては水道管の規格ではなくバルブによって決まる、ということがわかるだろう。ただし、逆に言えばバルブがいくら大きくても、そこに流れる水が少なければ出てくる水は少ないということになる。つまり充電アダプタの給電効率が低い場合は、充電効率が悪くなるということだ。

 

実際に様々な充電アダプタでiPad Pro 12.9インチを充電してみて

それでは、中国のユーザが様々な充電アダプタで12インチiPad Proへの充電を試し、電圧・電流・効率チェッカーを使って表示された結果を以下に写真と共に紹介しよう。

  1. 12Wのアダプタ(5.1V2.4A):充電効率12W
  2. xiaomi(小米)の45WのUSB PDアダプタ(14.9V1.9A):充電効率28.4W

  3. zmi(紫米、小米の子会社)のUSB PDのモバイルバッテリーzmi 10(14.8V1.9A):充電効率28.3W

  4. MATEBOOKのUSB PDアダプタ(12V1.9A):充電効率23W

  5. Appleの29W USB PDアダプタ(14.5V1.9A):充電効率27.8W

  6. AppleのUSB PDアダプタ(8.8V1.9A):充電効率16.9W

  7. 中国国産メーカーUSB PDアダプタ(12V1.9A):充電効率23W
  8. xiaomi(小米)の13インチノートパソコン用65Wアダプタ(14.8V1.9A):充電効率28.2W
  9. xiaomi(小米)の12.5インチノートパソコン用45Wアダプタ(14.9V1.9A):充電効率28.5W

  10. HPの90W電源アダプタ(14.9V1.9A):充電効率28.4W

  11. 29WのUSB PDアダプタ(14.5V1.9A):充電効率27.7W

なお、USB PD規格の電源アダプタを使った場合、8分でiPad Pro 12.9インチのバッテリー容量が4%から9%に充電できたという。これはiPad Pro 12.9インチに標準で付属の電源アダプタよりもずいぶん速い。

というわけで、もしiPad Pro 12.9インチの超高速充電機能を利用したい場合は、以下の2点を満たせばいい

  1. USB PDの電源アダプタを使うこと、そして15Vにできるだけ近い規格のものを使用すること。
  2. USB Type C to Lightningケーブルを使用すること。

ちなみにiPad Proがサポートしている高速充電プロトコルはUSB PDのみ。

なお、USBの詳細の規格について知りたい方はUSBの規格の公式ウェブサイトで、英語ではあるが確認することが可能だ。

記事は以上。

(記事情報元:WeiPhone BBS

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