Apple Watchを4月24日の発売日に手に入れてから、既に3日が経った。
香港で受け渡ししてもらった後、充電器を飲み屋に忘れるという失態をしてしまい、初日には電池が減るのが怖くて全然使えず、次の日に上海に来てからApple Storeで充電ケーブルを買ってから使い始めた。
標題には二日と書いているが、実際がっつり1日着けていたのは昨日一日だけということになる。
ちなみに私の場合、母艦となるはずのメインのiPhone6 Plusは脱獄しており、iOS8.2以上のバージョンになっていないためApple Watchとペアリングできない。ということでサブのiPhone5sをiOS8.3にしてApple Watchとペアリングしているため、様々なアプリの通知などがあまりApple Watchで見られていないのが現状だ。
しかも、iOS8.3にアップデートしたらなぜかiOS8.1.1だった時のiTunesへのバックアップデータの復元がなぜかうまくいかず、最初から設定し直しという最悪のユーザ体験をしてしまい、かなり心が折れているところ。。笑
そんな状況でApple Watchを使ってみての感想だが、以下の通り。
1. 腕時計として欠陥が。。
Apple Watchは基本的にバッテリーの省電力のためか、普段は時計が表示されておらず、手首を挙げることで時計が表示されるようになっている。
しかしこれが曲者で、表示されるのに1秒以内だがタイムラグがある。更に、なかなかうまく表示されないこともあって結局は画面をタッチしたりボタンを押したりして表示させなければならないこともある。これらはかなり深刻にストレスフルなのだ。
腕時計を買ったはずなのに、腕時計の機能として従来の腕時計に劣るのでは本末転倒だ。次世代でこれは直してもらわないと、ウォッチとして役に立たないという誹りを免れないだろう。
2. 通知はそれなりに便利。iPhoneを取り出さなくても済む
SMS、メール、その他チャットアプリなどの通知が腕に来るのは便利だ。そのおかげで、iPhoneを取り出す頻度が減った。とはいえ私の場合元々サブのiPhoneなのでもともと取り出すことも少なく、あまり意味はないのだが。。笑
3. バッテリーは意外に持つが、やはり夜は充電が必要
たぶん、殆ど通知をしていないからだと思うが、バッテリーはまるまる一日は持つ感じだ。
ただし、夜はやはり充電しないといけないのは間違いない。
正直、睡眠までもコントロールできたりしたらなかなか面白いデバイスだと思うのだが、そこまではできない。真に役立つデバイスになるためには、バッテリーのイノベーションが必須ではないだろうか。
4. アプリは未だによくわからない
現在Watch用のApp Storeには様々なアプリがあって、3,000以上もあるという。しかし私がApple Watchに入れたアプリでは、基本的に通知くらいしか役割がないのが欠点だ。iPhoneで見た方がよほど色んなことができてしまう。Apple Watch用アプリはiPhone用アプリの機能劣化版のような印象を受けてしまう。さらに、起動や動作がめちゃくちゃに遅い。
あと、蛙の卵みたいなインターフェイスも使いやすいのかなんだかよくわからない。
ここは切実にApple Watch専用のキラーネイティブアプリが待たれるところではないだろうか。
ゲームなどは面白いのかもしれないが、私自身がゲームをやらないため魅力に欠ける。あの”たまごっち”がApple Watchに対応というニュースもあったが、正直時間が逆行しているような感覚さえ覚える。そうじゃないでしょう、と。。Ingressなどは面白いのかもしれないが。
5. Siriの音声認識はなかなか精度が高い
iPhoneではSiriを使っていなかったのだが、Apple Watchでは文字を打つことができないので必然的にSiriを使うことになる。基本的にはiPhoneを通じてSiriを使うことになるのだが、案外ちゃんと言葉を聴き取ってくれるんだなというのを実感。これは私自身が知らなかっただけかもしれないが、Siriがそれなりに実用性があるということをApple Watchによって実感した。
でも、腕時計にHey Siri(ヘイシリ)と話しかけるのはやっぱりかっこわるい。特に日本語だと、尻だし。。笑
6. 健康管理よりも、センサーによるビッグデータが医療に活かされることに期待
“アクティビティ”機能により毎日の健康管理に使えるというのが目玉機能として強調されているApple Watch。確かにゴールなどが設定されていて、今日は運動しましたねとか目標に達しませんでしたとか色々言われる。私は機械になぞ管理されたくないという人もいるだろう。私もどちらかというとそっちのタイプだが、それでもつけているとなんかちょっと多く歩いてみようかな、と考えてみたりする。ポジティブに考えれば、いい傾向かもしれない。
それよりも、200万台以上売れたとされるApple Watchによるセンサーでの計測データが、うまく医療の現場に活かされるようになったらいいと思う。いずれ、健康だけではなく全体の”幸福度”が計れるようになるなどの機能があれば、Apple Watchも価値を持つデバイスになるのではないかと思ったりするが。
7. 外観の評価は人それぞれだが。。悪い評価が目立つ
昨日上海で友人の結婚式に参加して多くの人と会い、そこでApple Watchを皆さんに見てもらった。Apple Watchそのものは皆さんご存じのようで、友人は皆「おおっ」とまず驚いて触りたがる(私以外買った人は一人もいなかった。笑)。
私の場合はWatch版ステンレスモデルだが、まずファーストインプレッションとして、いいですねという人と、正直よくないですね(高級感がない、安っぽい、かっこよくない)という声が半々のように思われた。基本的に新郎がデザイナーのため、デザイン関係を仕事にしている人が多く、厳しい意見が多いのを差し引いたとしても、やはりかっこわるく見えることもあるということだ。モトローラ(Motorola)の360の方が断然いいという人もいた。
腕時計とは着けている人のステータスを表すファッションアイテムでもある。Apple Watchがそんなに特別安いわけでもない腕時計として、多くの人によくない評価をもらったのは正直ショックだった。
ただ、私自身も、正直いいとは思っていない。あまりに凡庸なデザインかと思われる。それにまずWatch版の箱もでかすぎ、重すぎ。。というのも非常に気になった。
8. ミラネーゼループはおっさん臭い
ミラネーゼループ、香港のApple Storeで見たときはまあまあかなと思ったが、実際に着けてみると。。なんだかおっさん臭い。黒いベルトを追加で買うかもしれない。
9. タッチパネルの使い勝手。。シンプルさが足りない
私は指がそれほど太い方でもないと思うが、タッチパネルを押し間違えることが多々ある。またフォースタッチについてもどのシーンで使っていいのかがよくわからない。
昔話になってしまうが、2007年に手に入れたiPhone初代(2G)では、それまでのWindows Mobile等の感圧タッチパネルに比べ、静電タッチパネルになったことで非常に良い感じの操作感が得られたのを覚えていて、それが本当にイノベーティブだった。しかしここに来てまた感圧タッチパネルに戻るんですか?というような感想を持ってしまう。正直、デバイスが1つ増えただけでも煩雑なのに、更に覚えなきゃ行けない操作が増える、つまり操作が複雑になるのは良くないことだ。
シンプルに、これまで慣れたタッチやスワイプ、ピンチイン/アウトで操作できる他の方法を思いつかなかったのだろうか?
Appleはこれまでシンプルさが売りだったような気がするのだが、最近のAppleのやることは複雑すぎるような気がする。
まとめ
正直、まだまだ実力がよくわからない、魅力が伝わってこないというのが実感だ。
それに最低のSport版でも5万円以上するようなお金を支払えるかどうか。。私の場合はWatch版だったからもっと高かったが。。アルミの腕時計を腕にしたくないというプライドだけでWatch版を買ってしまったことに少々後悔している。
昨日私のApple Watchを見た多くの友人に、「おおー!Apple Watch!で、これで何ができるんですか?」という質問をされ、私はそれにうまく答えることができなかった。これが全てを物語っているのではないだろうか。
私は一応人柱として買ってみたが、まだまだこれを活かせるようなアプリはないと思うし、ハードウェア的にこのバッテリー容量では正直実用性に欠けると思う。一刻も早いApple Watchネイティブのキラーアプリの登場を願うしかない。きっとAppleも同じことを考えているだろう。
私は期待も込めて、まだ暫く着けてみたいと思う。
記事は以上。