既にだいぶ前にAppleを去った、Appleの共同創業者の一人、スティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak、以下ウォズ)。ウォズはよく古巣のAppleについて自らの観点を述べている。
昨日ウォズはシカゴのAutomate/Promatでインタビューに答え、Appleが突然ハイエンドなウェアラブルデバイス業界に入ったことが、Appleは既に変わってしまったことを指摘している。
ウォズはこうも述べている。
「これはもう僕らが作った頃のAppleとは違う、そして世界を進化させることができるAppleとも違うね」
ウォズはApple Watch EDITION
ウォズの不満は、殆どがゴールドでできたApple Watchの最高級・最上級モデル”EDITION”に集中しているようだ。ウォズは現在のAppleの製品ラインナップが複雑になっていると指摘しており、当初彼はApple Watchを”贅沢なフィットネスバンド”と呼んでいた。またウォズ自身が多くのスマートウォッチの各種の欠点を体験しており、その後ようやくApple Watchを”小さな芸術品”と言い直している。
昨日のウォズも自身はApple Watchを買う予定だが、買うなら一番安いSportを買う予定だとしていて、これは以前のオーストラリアのメディアのインタビューで答えた内容と一致している。10,000米ドルと17,000米ドルのApple Watch(両方ともEDITION)にどんな区別があると思いますかと聞かれて、ウォズは歯に衣着せず”バンドが違うだけだよ”と答えている。
もちろんウォズは古巣を褒めることも忘れていない。ウォズと同じくAppleの共同創業者だったスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)がこの世を去ってから、Appleは素晴らしい仕事をしてきたとも評価している。例えば大型ディスプレイを搭載したiPhoneや、慈善募金をしたり、従業員に対する多様なコミットメントなど。これらはもちろん、全てジョブズ時代にはやっていなかったことだ。
画蛇添足 One More Thing
私個人もウォズのApple Watchへの評価には全く同感で、Apple Watch EDITIONは全く買う気の起こらない、その値段に見合った価値を感じさせない単なる贅沢品だ。
高級機械式腕時計と同じような値段設定なのに、それと同じ価値があるとはどうしても思えないのだ。
高級機械式腕時計は人間の技術の極限が詰まっているもので、そして一生ものだから、人々は高いお金を払う。もちろん、その時計を身につけていることがその人のステータスを表すほど、ブランドの価値が高いからだ。
しかしApple Watchは技術の粋がつまっているのは間違いはないがあくまでデジタル製品にすぎず、しかも2〜3年も経てば陳腐化し、時代遅れのデバイスとなってしまう。そしてSports・Watch・Editionそれぞれのバージョンで肝心の機械性能には差がないのに、使用している原材料だけで値段が違っているのである。Edition購入に3桁万円も払う人がいるとしたら、本当にその価値を感じているというよりは単なる見栄でしかないと思える。
恐らく中国など見栄っ張りの多い国では売れるのだろうが。。
私もApple Watchを購入する予定ではあるが、Sportか、いくら気に入っても通常版のApple Watchまでと考えている(もちろん、EDITIONを買えるようなお金もないというのが本当のところ)。
そしてウォズのAppleの製品ラインナップが複雑化しすぎているというのにも賛成だ。今回のMacBookも、更に製品数と在庫数を増やすことになる。Appleの凋落がここから始まらないと良いが。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone)