海外メディアMashableの報道によると、10月22日に英国のオークションBonhamsで現在まだ正常に作動するApple 1のマザーボードが出品されるという。
このマザーボードの最終的な落札価格は恐らく30〜50万ドル(約3,300〜5,500万円)になるとみられている。
Apple Iのマザーボードはスティーブ・ウォズニアックがスティーブ・ジョブズの家のガレージで作ったもの
このマザーボードは、アップルコンピュータの共同創業者のスティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak、Woz)が同じく共同創業者のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)の家のガレージでByte Shopのために作ったもので、シリアル番号として”01-0070″という刻印もされているという。70台目ということだろうか。
しかし見事なまでに美しい配置ではないか。。ウォズによる究極に無駄を省いた設計と、ジョブズの製品美へのこだわりが感じられる素晴らしい作品だ。この2人のタッグがシリコンバレーの奇跡を生み出したのだ。このApple Iがなければ、今のMacやiPhoneやiPadは当然存在しなかっただろう。
Appleヨーロッパ本部で使われていたフラッグも出品
他にも、上記のオークションではAppleのヨーロッパ本部が使用した初めてのフラッグも出品される予定だ。このフラッグは1996年まで使用され、ようやく”退役”したものだ。このフラッグの落札価格は1,500〜2,500米ドルの間となるとみられ、これはAppleヨーロッパ本部が唯一完全に保存しているフラッグだという。
昨年のドイツのBrekerオークションでは、2台の正常に動作するApple Iが出品され、そのうち1台は更に白い段ボールの梱包まで完璧に保存されており、33万米ドルで落札された。そしてもう1台はなんと67万1,400米ドルもの高値がついた。
Appleは1976年にApple Iをリリースし、当時の販売価格は666.66米ドルで、全部で200台生産された。上記の通り、現存するApple Iでまともに動作するのは世界でも数台しかないといわれている。
画蛇添足:ここから伝説が始まった
コンピュータハードウェアの天才、スティーブ・ウォズニアック(ウォズ)が作り上げたApple I。ここからアップルコンピュータの伝説が始まった。
普通は中身まで見られることのない配列の美しさにまでこだわったのはジョブズだった(ジョブズは後に、「偉大な大工は、誰も見ないからといって、床裏にひどい木材を使ったりはしない」という言葉を残している)。そのこだわりがマザーボードからみてとれるではないか。
なお、実際に数が売れたのはApple II(Apple 2)からだったので、数が少なくまともに動くApple Iは非常に稀少。
この頃のAppleの話はぜひ私のバイブルとなっている映画をご覧あれ。。英語タイトルは”Pirates of Sillicon Valley”。
ちなみにApple Iが生まれた1976年は私が生まれた年でもある。。
記事は以上。