現在のAppleファンは殆どが若者で構成されており、そのうちの大多数のうち、最もAppleを古くから知っているとしてもiPod時代からだろう。そして現在のAppleの最も重要な製品ラインはiPhoneだが、まだその歴史は9年しかない。また日本に入ってきたのは2世代目のiPhone 3Gからだ。
そして中国には2009年から正式発売となっており、日本よりも遅れている。そんなこともあり、当時のAppleはそれほど中国市場を重視していなかったのではないかと評価する人もいる。しかし、実はAppleは1986年に既に中国市場に進出することを計画していたのだ。当然のことながら、当時のApple(正確にはApple Computer)の主要製品はMacintoshだった。
Apple Computer、1986年には中国市場進出を計画
とある人が当時のアメリカのテック関連情報誌inCiderを発掘し、そこに1986年1月にAppleが中国市場に乗り出すことが書かれていることを発見した。しかも中国市場進出のためにAppleは代表チームを作り、チームは当時の中国の教育部長と一四半期毎に会談を行った。というのも、Appleの当時の中国市場のターゲットは、中国の青少年で、そこにコンピュータの知識を身に付けてもらうというものだったからだ。
中国の膨大な人口と教育市場規模を睨んで進出を計画か
inCiderによると、当時中国には900の大学、90万カ所もの学校、そして1000万人の教師と2億人を超える学生がいるとAppleが分析していたことを伝えている。確かに巨大市場だ。
30年前、Appleは既にその人口の多さに目をつけ、Macintoshの市場であると睨んでいた。なぜなら当時中国には教育に携わる人は多かったが、コンピュータの普及率は非常に低かったからだ。
実際に中国市場ではかつてAppleのコンピュータが導入されていた
実際、当時中国で教育を受けた人の証言によると、確かに最初に教室の中に導入されたコンピュータは”Apple Macintosh”或いは”Apple IIシリーズ”で、その傾向は2000年まで続いたという(その後は安価なWindows機に取って代わられた)。
画蛇添足 One more thing…
1986年には既にスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)はAppleを放逐されていたが、実はジョブズには中国に進出する意図はあったのだが、Appleから追い出されたため実現されなかった、という表記がスティーブ・ジョブズの伝記に書かれていたことを思いだした人はいるだろうか。
しかしジョブズがAppleに復帰した後はジョブズ自身は中国に自分で行くことはなく、当時のCOOのティム・クック(Tim Cook)に行かせていたし、実際にあまり中国市場を重視していなかったようにも思える。実際にAppleが中国市場を重視し始めたのはやはりクックがCEOになってからだろう。
ところで、あなたの最初に見たり所有したコンピュータは何だっただろうか?私はMSXだった。歳がばれてしまうが。。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone)