スティーブ・ジョブズは生前多くの人に会ってアドバイスをしたことで有名だが、既に亡くなってしまった今は他人の口からその時のアドバイスを語ってもらうしかない。そして今回もまた大物から新しいエピソードが語られた。
昨日ニューヨークで行われたDealBookカンファレンス上で、ペプシコーラ(Pepsico Inc.)のIndra Nooyi CEOが、Appleの前CEOの故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)が、CEOになりたての彼女にあるアドバイスをしたことについて語ったことが興味深いのでご紹介したい。
Indra Nooyi CEOはCNBCの番組の司会を務めたニューヨークタイムズのコラムニスト、Andrew Ross Sorkinに対してこう語っている。「私がCEOになりたての頃、ジョブズは非常に親しげに私と会うことに同意してくれました。ジョブズは私のことを知りませんでしたが、私は彼のことを知っている人と知り合いだったのです。彼はApple社へ来てください、と言ってくれました」
ジョブズはMooyi CEOに対して”怒りをあらわにする”という管理手法をアドバイス
ペプシのIndra Nooyi CEOは、その後果たしてジョブズと会った時に、ジョブズは2時間をかけて彼女に会社の管理について語り、まるで授業を受けたようだったという。その中で最も重要なアドバイスは、いかに自分の怒りの感情をあらわにするか、ということだったとNooyi CEOは振り返っている。ジョブズは、もし他人がしたことが本当に気に入らなかった場合は怒りをあらわにして、相手に自分が受けた感覚を思い知らせた方がいいとアドバイスしたという。
例えば、ジョブズは広告代理店のパートナーに対して、製品に関するキャンペーンやデザインが気に入らないと、彼は紙を部屋の端から端まで届くほどの距離まで投げて、彼らに徹夜でやり直しをさせたという。
実際に効果があったらしい
そしてこれについて、Nooyi CEOは、実際に人と話す時にもう少し言葉を自由に、そしてほんの少し声を荒げるようにし、机も叩くようになったという・・・これは彼女のこれまでのやり方とは本当に異なっていながら。
「しかし実際にこれは効果があったのです。私が本当に何をやりたいか、ということについて私の感情があらわになったのです」とMooyi CEOは振り返っている。
怒りのコントロール以外にも、色々。。
もちろんジョブズがNooyi CEOに対して与えたアドバイスは「怒りのコントロール」だけではなく、他にも多くのことがあったのこと。
例えば、ジョブズがGoogleの創業者と会談をした時に、彼が与えたアドバイスは、小さいことへのトライに集中し、そしてそれらを非常によくやり遂げるという考え方だったという。
また他にも、ジョブズはFacebookのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOに対して、インドに聖地巡礼すべきだとアドバイスしたという。なんだか余計なお世話な感じだが。。笑
画蛇添足 One more thing…
そういえば、ペプシといえばスティーブ・ジョブズがAppleを放逐される前にCEOとして雇ったジョン・スカリー(John Sculley)はペプシコーラの立て直しの立役者だった。その辺の縁も感じてジョブズは当時CEOに就任したばかりのIndra Nooyi CEOに会ったのだろうか。
記事は以上。
(記事情報元:CNBC)