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内部設計に大きな変化!iFixitによるiPad Pro分解の翻訳とまとめ

Appleの新製品【iPad Pro】が去る11月11日にリリースされ、おなじみの分解マニュアルサイト【iFixit】による全分解が行われた

ただiFixitの内容が非常に多く英語のため、勝手ながら当ブログで日本語で簡単にまとめた

Teardown of the iPad Pro performed on November 11, 2015.
iPad Pro 12.9" Teardown - iFixit

iPad Pro 基本スペック

iPad Pro 分解プロセス詳細

フロントパネル外し

従来のAppleのiOSデバイスと同様、吸盤を使ってディスプレイの縁を持ち上げ、そしてプラスチックの片を使って全周の糊(シーリング)を剝がしてフロントパネルを浮かす。なお、暖めながらやったほうがいいようだ。これはかなり大変な作業。

ロジックボードと接続されているケーブルを外すと、フロントパネルが外れる。

ロジックボードの取り外し

ロジックボードはこれまでの設計と大きく異なり、中央に配置されていて、バッテリーが2つ左右に配置されている。またスピーカーが4つ配置されているのも見える。思ったより空いているスペースがあるという印象だ。

表にあるネジを外す。

ロジックボードを覆っている黒いカバーは、ロジックボードを保護すると共に、固定する役目を果たしている。ネジを外せばこのように外すことが可能。

 

カメラモジュールの取り外し

FaceTime HDとiSightカメラを取り外す。この部品に関してはiPad Air 2と大きさは同じだ。

 

スピーカー・イヤホンユニットの取り外し

次はスピーカーとイヤホンユニットの取り外しだ。iPad Proのスピーカーの特徴は、ユーザがiPad Proを置く角度によって、高効率になるようにスピーカーの音のバランスを調整する機能があることだ。

2本の底面のアンテナと、下部のLightningコネクタもロジックボードと繋がっているので注意。

 

iPad Proのロジックボード

ロジックボード上にSK Hynix(ハイニクス)の4GB RAM、A9Xチップ、コンパスや音響関係などのチップが載っていることが確認できる。

 

iPad Pro ロジックボード上のチップの種類 その1

 

  1. Apple APL1021 A9X 64-bit プロセッサ
  2. SK Hynix H9HCNNNBTUMLNR-NLH 16 Gb (2 GB) LPDDR4 RAM (2 GB × 2 = 4 GB total)
  3. Toshiba THGBX5G8D4KLDXG 32 GB NAND Flash
  4. InvenSense MP67B 6-axis ジャイロスコープ&加速度センサー
  5. NXP 65V10 NFCコントローラ (iPhone 6/6 Plusと同様、またNexus 5X6Pにはmarked NXP 54802と表記)
  6. NXP SemiconductorsのLPC11U37とARMCortex-M0 マイクロコントローラ
  7. Apple (Cirrus Logic) 338S1213 オーディオコーデック

iPad Pro ロジックボード上のチップの種類 その2

  1. Fresco Logic FL1100 4-port USB 3.0 ホストコントローラ(iPad ProではUSB 3.0がサポートされている!)
  2. Universal Scientific Industrial 339S00045 Wi-Fiモジュール
  3. TNXP 1610A3 (iPhone 6s/6s Plusと同じもの。同系列の1610A1もiPad Mini 4で使われている)
  4. 343S00025-A1
  5. 343S00052-A1
  6. Maxim Integrated MAX98721CEWV (iPad Air 2のMAX98721BEWV と同系列)
  7. ●Fairchild Semiconductor FDMC 6683

 

バッテリーの取り外し

そして最後の大仕事はiPad Proのバッテリーの取り外しだ。バッテリーの規格は3.77Vで10,307mAh。バッテリーの着脱は、今回はのり付けされておらず簡単とのこと。

最後の最後に残ったのはSmart Connectorとなった。これは取り外しが非常に難しいもよう。

難易度3(10が一番簡単)!iPad Proの分解修理は難しい

なお、iFixitはiPadの分解の難易度に3点をつけている(10が簡単、1が難しい)。接着剤が多く、ディスプレイも割れやすく、またSmart Connectorを完全に取り外そうとすると相当困難で、全体的に修理は相当難しい端末となっているようだ。

記事は以上。

(記事情報元:iFixit)

Teardown of the iPad Pro performed on November 11, 2015.
iPad Pro 12.9" Teardown - iFixit
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