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世界スマートフォン市場が再び成長トレンドへ、Appleも2017Q3でiPhone売上高が前年同期比5.7%成長

マーケティングリサーチ会社のGartnerは先月、世界のスマートフォンの販売台数は来年にはまた増加トレンドに回復すると予測していました。同社の2017Q3(第三四半期、7月〜9月)の統計による世界のスマートフォン販売台数のデータによれば、その予測はもう少し早く実現するかもしれません。

Gartnerが公表した最新のデータによると、2017年Q3での世界のスマートフォンの販売台数は3.83億台となり、2016年同期に比べ3%成長しています。そしてApple以外の、トップ5のスマートフォンメーカーは2桁成長を見せています。

そしてAppleについては、2017Q3では4540万台のiPhoneを販売したといわれています。AppleはiPhoneをQ3の最後のタイミングで発売する関係で、明らかに消費者はiPhone XがQ4に投入されることを待っていたこともあり、Appleの販売額は前年同期比の5.7%しか増えていません。

Gartnerは更に、Appleは中国市場での成長トレンドが復活したと指摘しています。またインドやその他の新興市場でもかなり手応えのある営業成績が上がったようです。その主な原因はやはりiPhoneの販売で、例えば旧機種のiPhone 5sは、一部の市場では240ドル(約27,000円)前後の価格で販売されているとのことです。

Appleの世界におけるスマートフォンの販売台数による市場シェアは2016Q3の11.6に比べ0.3%と少々増加し11.9%となりました。そしてこの分野においては、多くの価格帯の機種を持ち、中国市場だけに向けた最新機種などを販売したサムスン(SAMSUNG)がトップとなっており、2017Q3でサムスンは8,560万台のスマートフォンを販売し、22.3%の市場シェアとなっています。

Appleとサムスン以外に、トップ5に入っているスマートフォンメーカーは、ファーウェイ(HUAWEI)、Oppo、シャオミ(Xiaomi、小米)となっていて、Appleとサムスン以外は全て中国国産メーカーという顔ぶれになっています。明らかに、中国国産メーカーがAppleやサムスンというスマートフォン業界の巨頭に迫る勢いで、2017Q3の販売台数は、ファーウェイが3,650万台、Oppoが3,650万台、シャオミが2,690万台となっています。

そして2017Q4では単価が非常に高いAppleのiPhone Xの販売が始まったこともあり、Appleは売上高では昨年同期よりも大幅に増加する可能性があります。結果が楽しみですね。

中国国産メーカーのファーウェイやOppoやVivoは東南アジアでも攻勢を強めています。先日タイに行ったのですが、バンコクのBTSやMRT(地下鉄)はファーウェイとOppoとVivoのCMで埋め尽くされていました(写真のように地下鉄はOppo、そしてBTSはファーウェイとVivo、と棲み分けがされているように見えました)。バンコクの街中でも中国国産メーカーのスマホを持った人が多かったのが印象的でした(ただ、Apple公式ストアがないはずのiPhoneの所持率も、思ったより高かったような気もします)。

Appleは基本的にはハイエンドからアッパーなミドルクラスの市場を狙っているため、中国国産メーカーの大多数とは違う市場を相手にしているということもできなくはないですが、最近はファーウェイがかなり高性能でAppleよりはずいぶん廉価なスマートフォンを出してきており、Appleもうかうかしていられないと思われます。

記事は以上です。

(記事情報元:9to5Mac

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