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スティーブ・ジョブズが最も気に入っていたジャーナリスト、ウォルト・モスバーグ氏が6月に引退

かのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs、Appleの共同創業者で前CEO)が最も気に入っていた、数々の賞を受賞しているテック系ジャーナリスト、ウォルト・モスバーグ(Walt Mossberg)氏が、いよいよ今年6月、あと2ヶ月で引退すると自らの手によってThe Vergeで発表している。

モスバーグ氏は現在、著名なテック系ニュースサイトThe Vergeの執行編集長、そしてRecodeの特約記者でもある。1991年以来、モスバーグはテクノロジー業界では知らない人がいないといわれるほどの有名なジャーナリストだ。

長年のキャリアと鋭い批評で、業界で単なるジャーナリストを超えた大きな影響力を持つ存在に

ウォルト・モスバーグ氏のキャリアは1970年、彼が23歳の時にデトロイトのThe Wall Street Journalへの入社から始まった。そこから47年のキャリアを積み重ねてきたことになる。

長年のテクノロジー業界メディアの就業経験と、非常に特徴があり的を射た評論が持ち味のモスバーグ氏は、業界内で非常に大きな影響力を持っている。例えば、2000年に彼がAppleのコンピュータ【Cube】を、「これは私が使ったことのある中で最も優れたパーソナルコンピュータだ」と評価したところ、Appleの株価が次の日10%も上昇したほどだ。

 

ジョブズとゲイツを同時にインタビューできる数少ないジャーナリストに

モスバーグ氏は以前は不倶戴天のライバルだったスティーブ・ジョブズとマイクロソフト(Microsoft)の創業者ビル・ゲイツ(Bill Gates)の2人に直接インタビューできた数少ないジャーナリストの一人だ。2007年、モスバーグ氏は同時にジョブズとゲイツのインタビューを行った。つまり、テック業界の伝説とも呼べる二人を同時に同じステージに上げてインタビューを行ったのだ。モスバーグ氏はそのインタビューが、自らの職業生涯の中で最も誇らしく感じる出来事だったと振り返る。

 

数ヶ月前から引退を考えていた

モスバーグ氏は引退宣言の中で、「これは軽く、または慌ただしく、或いはプレッシャーの中で下した決定ではない。賢い奥さんや子供、親しい友人とも話している。引退は数ヶ月前から考えていて、雇い主やいくつかの恐るべき健康診断結果とも無関係だ。私は既に新しい生活を迎える準備ができている」と彼らしい調子で語っている。

 

画蛇添足 One more thing…

テックメディアから巨星が一人去ることになる。寂しいものだ。

今後はDarling Fireballのジョン・グルーバー(John Gruber)氏くらいしか面白いことを書ける人がいなくなるかもしれない。

記事は以上。

(記事情報元:The Verge

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