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米Apple Store、ジョージ・フロイド抗議活動の暴徒により破壊と略奪の標的に

米国のApple Storeの一部は、米国全体で進行中の抗議活動中に日和見主義的な暴動の標的になり、一部の小売店は店舗外装に重大な損傷を受け、また略奪者による盗難に遭ってしまっています。

ミネソタ州ミネアポリスで発生した、警察の逮捕行動中に、非武装の黒人男性ジョージ・フロイドが死亡したことで、米国中の少なくとも30の都市で抗議行動が開始しました。抗議者たちは、白人警察官が逮捕行動の一環として膝を犠牲者の首の上に押しつけ圧迫したことで後に死亡したジョージ・フロイドの正義を求めています。事件の映像はソーシャルメディアやニュースサイトで広まり、関係者の怒りを引き起こしました。確かにあの映像はむごたらしいもので、怒りを引き起こしやすいものと思われます。

ただ、一部の抗議者はこの状況を利用して暴動を引き起こし、過激な抗議行動は物的損害や略奪を含む暴力的なものに変化してしまっています。そしてテック業界の巨頭で、その中でもプレミアムプロダクトの小売業者の最先端として存在する「Apple Store」は店先の破壊と、内部商品の盗難という、破壊と略奪の両方の標的になってしまっています。

ショッキングな動画や画像が次々にTwitterにアップされています。

Apple Storeの店舗外部のガラスが思いのほか分厚く硬いせいか、外部の破壊は思うとおりには進まなかったようですが、これらのガラスは全て特注品で、価値は非常に高く、Appleにも相当な損失をもたらすのではないかと思われます(とはいえAppleの保有する現金に比べたら大したことがないレベルとは思いますが)。

確認されているだけでも、以下のいくつかのApple Store(直営小売店)が暴走した抗議者達の破壊のターゲットとなっていて、一部の店舗では展示製品の略奪もされています。

▼オレゴン州ポートランドのパイオニアプレイス店。外側のガラスが破損しているほか、展示商品が略奪されている様子の動画もTwitter上で投稿されています。

 

▼アリゾナ州スコッツデール店。破壊と略奪の後の動画。For Floydなどの落書きもされていますね。

▼ワシントンDC店。なかなかガラスが割れない様子がわかるかと思います。その後、店舗は通り道として使われたようです。

▼フィラデルフィアのApple Storeでは、別の抗議活動で人々がApple Storeに入りました。外ではパトカーが炎上しています。。

▼サンフランシスコのApple Store。事前に展示品が回収されていたため、実りのない破壊となったようです。しかもガラスも割れておらず、扉だけに破壊しようとした跡だけが残りました。サンフランシスコの抗議者はヘタレだったのかもしれません。

なお、Apple Store店舗内に展示されているデバイスは、店外では一切使用できないようにされているため、盗難した人達にとっては部品取り用に安価に売却するくらいしかなく、それほど大した価値を生み出さないと思われます。ただiPhoneに関しては現状完全脱獄が可能なため、普通にアクティベーションができてしまうかもしれず、どうなるかわかりませんが。。

抗議者としては、警察がジョージ・フロイドに対して好きにやったのだから、私たちも好きにやっていい、という論法のようですが、そんなことをしていては事態がエスカレートするだけです。しかも暴動を起こしている人達は、ジョージ・フロイドの名を借りて暴れようとしているだけのようにも見えます。

ご存じの通り、Appleはマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の命日を毎年追悼していたり、ティム・クックCEO自身がゲイであることを公表してマイノリティを勇気づけることをしていて、人種やジェンダーによる差別に対して抗議をしている立場です。もし少しでも常識があれば、このことを知っていると思います。そんなAppleの店舗を破壊したり略奪をすることは、米国内外の社会による抗議活動に対する見方を変え、明らかにマイナスイメージをもたらす行動であることは間違いありません。

警察と抗議者の緊張が高まってきており、今後数日間に渡ってアメリカでは全国的に抗議と暴動が発生することが予想されます。警察側もある程度の行動を起こすべきとは思いますが、抗議側もコントロールが効かなくなると単なる暴動になってしまいます。抗議はいいのですが、破壊活動や暴動に発展しては社会の共感は得られません。こんなところで言っても無駄だとは思いますが、破壊や暴動が早く収まることを期待しています。

記事は以上です。

(記事情報元:Apple Insider

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