Redditのユーザ@tryagainin47secondsが、自らが所有するiPhone 5sのバッテリーが膨れたので分解しようとiPhoneを開けたところ爆発した、と動画と共にレポートしています。
動画を見ると、6秒あたりから手前の男が爆発の兆候に気付いて手を挙げ、そして7秒あたりから爆発が起こり、爆発による炎があがっています。男はうまく床に転がってその爆発に巻き込まれることを避けています(もう1人は身動きできていないのですが、炎が逸れてよかったですね)。その後男は燃えたiPhoneを机から床に落とし、足で踏むことで消火をしています。
バッテリーの膨れは、長い間リチウムイオンバッテリーのメーカーやそれを利用する電子機器メーカーを悩ませてきた問題です。バッテリーの電解質(カソードとアノードの間に電気が流れることを可能にする化学物質)の酸化によって、ガスがバッテリー内部に蓄積するにつれて、バッテリー全体或いは一部が膨張してしまうのです。そしてその電解質の酸化による膨れが発生する根本的な原因は、バッテリーが過充電されたことによるものです。
バッテリーの過充電については、iPhoneはバッテリー本体及びiOSによってかなりうまくコントロールしていて、過充電がされないようになっていますが、それでもごく少ない比率や、または長い間使用していると膨れが発生します。
膨れたリチウムイオンバッテリーは非常に爆発しやすくなっているので、できるだけ自分では分解したり触ったりせず、できるだけ余計な圧力などをかけずに、速やかにApple或いは修理屋さんに連絡して交換などの処置をしてもらうのが一番です。また、この男は燃えたバッテリーを靴で踏んで消火しようとしていて、今回は運良く消し止められていますが、実際には膨れたバッテリーなどを踏むと爆発して華氏1000度(摂氏538℃)を超える高温で燃えることが報告されているため、足に重傷を負う可能性があります。できれば消化器で、或いは砂をかけるなどして消火した方がよさそうです。
iPhoneのバッテリー爆発のニュースは時々耳にしますが、一部始終が動画に収められるパターンはごくごく少数です。今回監視カメラのような定点カメラで解像度が高い動画を見ることができたのは非常に希少なことだと思います。皆さんもこれをご覧になって、よほどの電子機器の扱いに慣れた方でもなければ、くれぐれも膨れたバッテリーをご自身でいじろうなどとお考えにならない方がいいかと思います。
記事は以上です。
(記事情報元:Cult of Mac)