9月24日、SquareがApple Businessとの連携を発表しました。対象はオーストラリア、カナダ、フランス、アイルランド、日本、スペイン、イギリス、アメリカの8カ国です。Square Dashboardで営業時間や住所を更新すると、Appleマップの店舗情報へ自動で反映される仕組みで、決済と来店案内の情報を同じ画面で管理できます。
同期される情報と届く場所
連携で同期されるのは、営業時間・住所・電話番号の基本情報と、ロゴなどのブランド情報です。このほかに「メニュー」「注文」「受け取り」「配達」「予約」「予定」などのアクションリンクを、Appleマップの店舗カードに並べられます。飲食店なら注文や受け取りへの導線として、美容室なら予約への導線として使い分けられます。
表示先はAppleマップだけではありません。Siri AI、Apple Wallet、その他のAppleのアプリやサービスで同じ情報が使われます。Siri AI自体はEUで当初利用できない注記があり、言語も米国英語から提供されますが、日本でも店舗情報連携の対象になりますので、日本人としてもこれは嬉しい機能ですね。
連携で期待される効果
Appleはこの連携の効果として、2つの数字をSquareの発表に提供しています。1つは、自分の店舗として登録した拠点のAppleマップでの閲覧数が30%増えること。もう1つは、アクションリンクを付けた店舗でウェブサイト・電話・アクションボタンのクリック率が31%上がることです。
これらは「見つけてもらう」から「押してもらう」までの導線が強化されることを示しています。Apple公式ページの事例として紹介された数字ですが、あくまでこれまでのマーケティングの平均を数字で出しているだけで、もちろんすべての店舗に同じ改善が保証されるわけではないのに注意が必要です。Google広告などでも、改善したら〇〇%売上げが上がりますとか言われて改善しても売上げが上がらないというのはよくあることです。
日本と米国で異なる設定の入り口
発表文では、Apple Businessのアカウントを持っていない加盟店がSquare Dashboardから直接登録できるのは米国とカナダだけです。日本など他の国は対象外です。日本の加盟店は、Apple Businessのアカウントを先に用意してからSquare Dashboardへ接続する必要があります。
Squareを使っていない店舗の場合、Appleマップに直接店舗を登録するApple Businessの経路があり、そこで営業時間や写真を管理することができます。日本での連携は決済が有効なSquare加盟店であり、固定の実店舗を持つことが条件となっています。
対話AIの回答先としての役割
連携が今のタイミングなのは、Appleの側で店舗情報を口にする場所が増えたためです。iOS 27では新Siri AIの提供が始まっていて、日本語設定ではまだ従来のSiriしか使えない状態(年内開通予定)ですが、9月9日の発表イベントではiPhone Duoと並んでSiri AIが大きく取り上げられました。音声で近くの店を探す動線が育てられつつある、その受け皿としての店舗情報というわけです。
Square側の発想も同じ方向です。Squareはこの連携に先立ってChatGPTとClaudeとの統合を済ませていて、対話AIの会話から店舗が見つかる経路をすでに広げています。Appleマップへの自動同期は、その続きとして位置づけられています。
小龍的にはこう思った
小龍的には、この連携の本体はAppleマップそのものの強化より、店舗情報の管理場所が1つにまとまることだと思っています。営業時間を変えるたびに複数箇所を更新していた作業のうち、Appleマップへの連携作業がSquare Dashboardの1回で完結します。接続や登録についての追加の費用は発表に記載されていませんが、恐らく無料でしょう。私は実店舗を持っていないのでわかりませんが、世界的には使用者が圧倒的に多いGoogle Mapsとの連携がどうなっているのかが気になります。
今回の連携は、Siri AIや対話AIで店を探す人がどれだけ増えるかが連携の価値を左右します。追加費用が見当たらないことから、条件を満たすSquare加盟店にとって、Appleマップ経由の集客を考える一つの判断材料になります。ただ、Appleデバイスのシェア率や、出遅れたAppleマップをメインに使っている人がどのくらいいるかについては、未知数ですが。。
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(記事情報元:Square)
