以前Appleのティム・クックCEOはインタビューの中で、Appleは消費者にできるだけ早く出荷する、と約束していました。また同時に、コンシューマであろうと企業の提携先であろうと、iPhone Xの予約状況は非常に強い勢いがあったということも明かしており、Appleはデバイスを消費者の手元に届けられることに興奮を覚えているとも話していました。
iPhone Xの販売状況は予想よりもよかった?Appleは更に増産を要求
さて、業界内に伝わる情報によれば、iPhone Xの販売状況はやはり予測以上によかったようで、Appleは主要OEM先であるホンハイ(鴻海、組立工場フォックスコン=富士康=Foxconnの親会社)に、少なくとも納期を1週間以上短縮するように力強く要求しているとのことです。
フォックスコンの今年のiPhone生産台数が1.5億台を突破し新記録達成も?
市場の予測によると、ホンハイはiPhone Xの製造という重い責任を請け負ったために、今年のiPhoneの生産台数が1.5億台を突破するとみられ、史上最多の製造台数の記録を更新するかもしれないということです。市場の需要が非常に強いことから、iPhone Xは早くても来年3月にならないと需給バランスがとれないとのことです。またこれによって、ホンハイだけではなく、TSMC(iPhone XやiPhone 8シリーズのA11 BIONICチップのOEM先)、可成科技(筐体のOEM先)、大立光(iPhone XやiPhone 8 PlusのデュアルレンズのOEM先)等々が恩恵を受けることになりそうです。
既に販売第一弾国ではiPhone Xの納期が短縮
数日前に、イギリス、オーストラリア、日本、中国など世界の多くの国のApple公式サイトのAppleオンラインストアでは、iPhone Xの予想出荷時間が3〜4週間に改善されていることがわかっています。またiPhone Xの初回販売国の中では、最初に表示された納期よりも出荷予測時間が全体的に短縮されているも報告されています。Appleも、よほど”焦らし作戦”でもやっていない限り、できるだけ早く消費者の元に製品を届けたいことでしょう。
フォックスコンでは今期3500万台製造が目標に
ホンハイ等のAppleの提携先では、単一の顧客に対してのコメントは避けており、AppleもiPhone XやiPhone 8シリーズの製品出荷台数や比率については明らかにしていません。しかしホンハイはAppleの長年の主要サプライヤーとして、市場ではiPhone Xの世界的な需要は安定して強く、Appleはホンハイに更に生産キャパをあげるように要求しているとのことです。市場によれば、ホンハイグループが担当するiPhone Xの生産キャパは以前の予測と比べると徐々に上昇してきており、今期、同社の目標生産台数は3500万台とされています。また次期の生産目標は4000万台とされています。
年末商戦に向けて増産指示は妥当
iPhone Xの市場での需要が安定して高まっていく中で、世界的にクリスマス商戦、そして年末商戦が訪れます。Appleは現在それに何とか間に合わせようと、iPhone Xの増産に必死になっているのは間違いありません。
もちろん、ホンハイ(フォックスコン)としては組立の生産能力を上げることも大事ですが、それよりも製造難易度が極めて高いといわれているTrueDepthカメラ関連部品や有機ELディスプレイなどの部品の供給が間に合わなければどうしようもありません。そのあたりが解決しないと、iPhone Xの供給が安定することはないでしょう。
Appleのジェフ・ウィリアムズCOOのホンハイグループ訪問は実を結ぶのか
先月末にAppleのジェフ・ウィリアムズ(Jeff Williams)COOがホンハイグループを訪問し、テリー・ゴウ(郭台銘)CEOと会ったその目的は、やはりiPhone Xの生産キャパの増加に関する相談とされています。さて、そのジェフ・ウィリアムズCOOの行動が功を奏して今後iPhone Xの供給は更に安定していくのでしょうか?ジェフ・ウィリアムズCOO自身の去就にも影響しそうな出来事ですね。
記事は以上です。
(記事情報元:WeiPhone)