9月に発表されるとみられる【iPhone 18 Pro】について、台湾の調査会社TrendForceが、部品原価(BOM)がiPhone 17 Proより4割近く高くなるとの見通しを示しました。米国での販売価格は200〜300ドル上がる可能性があるとのことです。一方でAppleは、部品在庫を積み増すという同社としてはかなり異例の対応にも動いています。
基本ストレージは256GBのまま。増えないのに値段だけ上がる
まず期待を折るような話から。iPhone 18 Proの最小構成のストレージは、256GBで据え置かれる見込みです。
- iPhone 16 Pro … 128GB
- iPhone 17 Pro … 256GB
- iPhone 18 Pro … 256GB(据え置き見込み)
16 Proから17 Proのときは128GBから256GBへ倍増したので、今年も、と期待した方もいるかと思います。しかし今年はメモリもストレージも調達価格が跳ね上がっているので、容量を増やす余裕はないということでしょう。増えないのに高くなる、という一番うれしくないパターンです。。
米国価格は最大1,399ドル、Pro Maxは1,499ドルか
TrendForceの見立てでは、iPhone 18 Proの米国での開始価格は iPhone 17 Pro より200〜300ドル高くなる可能性があるとのこと。具体的には以下のあたりが上限として挙げられています。
- iPhone 18 Pro … 最大1,399ドル
- iPhone 18 Pro Max … 最大1,499ドル
原価が上がっている主因は、RAM、ストレージ用のチップ、そして新型のA20 Proプロセッサです。要はスマートフォンの中身で高いものが軒並み値上がりしている、という身も蓋もない話ですね。
ティム・クックは「百年に一度の洪水」と表現
今のメモリ価格について、ティム・クックCEOは「a hundred-year flood(百年に一度の洪水)」と表現しています。AIサーバー向けのデータセンター建設が需給を大きく歪めていることが原因だとしています。
言い得て妙だと思う一方で、これは「うちのせいではない」という予防線でもありますね。9月に大幅な値上げを発表する前の地ならしと読むのが自然でしょう。実際Appleは既に2026年6月、14製品の価格を引き上げています。
Appleが部品在庫を積み増している。これは相当に異例
もう一つ、韓国のETNewsが興味深い動きを報じています。AppleがOLEDディスプレイパネルの在庫を、従来の4週間分から6週間分へ延ばしたというのです。2026年第2四半期からとのこと。
供給元はSamsung Display、LG Display、そして中国のBOE(少なめのシェア)です。販売が落ち着く時期にまとめて買っておくことで、価格を安定させる狙いだとされています。
これ、Appleを長く見ている人ほど驚く話だと思います。というのも、そもそも在庫を持たない経営を極限まで磨き上げたのが、ほかならぬティム・クック本人だからです。彼がAppleで頭角を現したのは、まさに在庫を絞り込んで資金効率を上げる手腕によってでした。その本人が率いる会社が、わざわざ在庫を積む。それだけ今の部品市場が読めない、ということなのだと思います。
中国本土版はどうなりそうか
ここからは中国在住者としての見方です。
上に出てきた供給元のうちBOEは中国のメーカーです。今のところシェアは小さいとされていますが、パネルの調達を中国国内で完結できる分だけ、中国本土版の原価は相対的に抑えやすい構造にあります。
そして中国市場は、HUAWEIをはじめとする国産勢との消耗戦の真っ最中です。ここで米国と同じ幅の値上げをすれば、せっかく戻ってきた勢いを自分から手放すことになります。私の予想としては、中国本土版の値上げ幅は米国より小さく抑えられるのではないかと見ています。もっとも、これは希望的観測が混ざっているかもしれませんが。。
いずれにせよ、9月の発表後には例年通り、中国本土版・香港版・日本版の価格と仕様を徹底的に比較してみたいと思います。今年は価格差が大きく開く年になりそうです。
なお、そもそもなぜここまでメモリが足りないのかについては、こちらの記事にまとめています。
Apple、2026年のハードウェア出荷を絞り込みへ。メモリ不足が直撃
記事は以上です。
※記事中の画像はイメージです。実機の写真ではなく、生成AIで作成したものです。

