本日(2020年1月27日)、Appleの共同創業者で元CEOのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)がiサンフランシスコのアーバブエナ芸術センターでiPadを発表してから10周年を迎えます。スティーブ・ジョブズにとって、2011年に亡くなる前の最後に発表した主要製品の発表だったといえます。
当時のスティーブ・ジョブズのプレゼンでは、スマートフォン(iPhone)とノートPC(MacBook)の間にもう1つ新しいデバイスカテゴリの余地がある、とされました。そしてWeb・メール・写真・電子書籍の閲覧、動画の視聴、音楽鑑賞、ゲームのプレイなどができる、「魔法の革新的デバイス」として紹介されたのがiPadだったのです。
「iPadは、信じられないほどの価格で、魔法のような革新的なデバイスの中で最も先進的な技術です」とジョブズは言いました。「iPadは、まったく新しいカテゴリのデバイスを作成して定義し、これまでにないほど親密で直感的で楽しい方法でユーザーをアプリやコンテンツに接続します。」
私自身も持っていたオリジナルのiPadは、9.7インチディスプレイ、シングルコアApple A4プロセッサ、最大64GBのストレージ、256MBのRAM、10時間のバッテリー寿命、Bluetooth 2.1、30ピンドックコネクタ、ヘッドフォンジャックを備えていました。今考えると非常に貧弱ですが、当時はなかなかのスペックでした。Wi-Fiのみのモデルは米国で499ドルから、Wi-Fiと3Gセルラー接続の両方を備えたモデルは629ドルからでした。ちなみに初代iPadにはカメラがありませんでした。
今見てみると、かなりベゼルが大きい印象ですね。あとは本体のデザインも丸っこかったのです。しかし当時のノートPCに比べ、圧倒的に薄く、そして軽いのが特徴でもありました。
Appleは2010年4月3日にiPadをリリースし、初日に30万台を超えるiPadを販売したと発表しました。そして2011年3月に次世代で非常にロングランとなったiPad 2を発表したとき、ジョブズはこの数字を更新し、最初の9か月の間にAppleが1500万台近くのiPadを販売したことを明らかにしました。しかしその後iPadの販売台数は明らかになっていません。
とはいえ、iPadシリーズは間違いなくタブレット(タブレットPC)というジャンルを確立したエポックメイキング的な端末で、現在でもタブレット市場では圧倒的なシェアを誇っていて、タブレットの代名詞とも呼べる端末です。
iPadが辿ってきた10年間のマイルストーンについては、MacRumorsの記事をご覧いただくとして、個人的にはiPadは初代、iPad 2、iPad 4、iPad Pro初代、iPad Pro 10.5インチと使ってきて、iPad Pro 10.5インチはまだ現役ですが、正直これまでiPadをしっかりと使いこなしてきたかというと少々疑問ではあります。仕事で使うにはExcelの表などの管理やマルチタスクがしにくいし、かといって携帯にすごく便利なわけでもない。スマートキーボードもイマイチ使いにくい。iPad miniくらいがちょうどいいサイズなのでしょうけど。。全体的に「帯に短したすきに長し」なんですよね。というわけで現在iPad Pro 10.5インチはMacBook Pro 16インチにSidecarで繋げるサブディスプレイになってしまっています。もう少し活用したいのですけどね。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)