Appleが、iOS 11のインストール率のデータを更新しました。火曜日の最新データでは65%となり、去年の11月には52%、12月には59%だったので、1ヶ月に6〜7%成長していることになります。
またAppleのデータによると、iOS 10がまだ28%インストールされており、残りの7%は更に古いiOSがインストールされているということです。
このデータはデベロッパ向けのApp Storeサポートウェブページによるもので、他社のデータとは異なり、AppleはApp Storeへのアクセスによってインストール率(適用率)を割り出しているため、他社よりも正確性が高いといえます。
昨年9月にリリースされたiOS 11ですが、昨年の同時期(1月初旬)のiOS 10のインストール率が76%だったことを鑑みると、iOS 11はiOS 10ほど受け入れられていないことがわかります。ちなみにiOS 9のインストール率も一昨年の同時期には75%だったため、iOS 11は過去2つのバージョンほど受け入れられていないといえます。
iOS 11によって、iPad Proなどではマルチタスクができるようになったり、ARKitやApple Pay Cashの機能が追加されましたが、ソフトウェアのバグやセキュリティの脆弱性が問題になっています。12月にはクラッシュ再起動ループが発生し、AppleはiOS 11.2を計画よりも早くリリースするという騒ぎがありました。また標準英語IMEで、IをA?に変換してしまうというバグも指摘されました。その後、HomeKitが認証されていないデバイスから操作できてしまうというセキュリティの脆弱性がiOS 11.2で発見され、Appleは脆弱性を塞ぐことができるようになるまでは、HomeKitへのゲストアカウントでのアクセスを禁止するという措置をとったりしています。
その後、ごく最近では、旧型iPhoneのバッテリー劣化による機能低下の問題や、特定のリンクをクリックするとクラッシュしたり再起動したり動作が極端に遅くなるなどのバグも発見されています。
これらのiOS 11の各種の問題が報道されるたびに、iOS 11にアップデートしたくない人達が増えるというのは理解できなくもありません。Appleは基本的にほぼ最新のiOS以外の古いiOSへの復元を許可していないことも要因の1つです。また、iPhone XやiPhone 8/8 Plusなど新機種は最初からiOS 11が搭載されているのですが、iOS 11のインストール率が伸びていないのは、これらの新機種がiPhone 7やiPhone 6sシリーズほど売れ行きがよくないということも推測されます。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider, MacRumors)