修理情報サイトの【iFixit】が、Samsungの最新折りたたみ機【Galaxy Z Fold8】を分解しました。結果はなかなか厳しいもので、砂を入れると軋んで開かなくなり、折り目は消しきれず、修理しやすさは10点満点で4点。今年初の折りたたみを出すとみられるAppleが、そのまま直面することになる課題が並んでいます。
IP48等級なのに、砂で壊れた
いちばん衝撃的なのが防塵の話です。
Galaxy Z Fold8はIP48等級を取得しています。数字だけ見ると立派ですが、iFixitがヒンジ部分に粒子を入れて試したところ、「本当にひどい、ゴリゴリと軋む音」を立てて、まともに開かなくなったとのことです。
タネを明かすと、IP48の「4」が守るのは直径1mm以上の粒子だけなんですね。ところが海岸の砂は0.16mm程度しかありません。つまり砂浜に持って行った時点で、等級は何の役にも立たないわけです。等級を見て安心していると足をすくわれます。
折り目は消しきれず。「7日で目立つようになった」との報告も
2つ目は折り目です。
SamsungはZ Fold8で、チタンで補強した新しいディスプレイ構造を採用しました。おかげで開いたときの平らさは改善したものの、折り目そのものは消しきれていません。Tom’s Guideのレビューでは、使い始めて7日で折り目が目立つようになったと報告されています。
修理しやすさは4点。分解中に部品が割れた
3つ目は修理性です。iFixitの評価は10点満点で4点でした。
- 分解の過程でベゼルが割れた
- ヒンジに手を入れるには、ディスプレイを外す必要がある
- バッテリー交換にも外側のディスプレイを外す必要がある
バッテリーを換えるためにディスプレイを剥がす、というのが厄介です。折りたたみ機のディスプレイは高価な部品ですから、作業中に割れば修理代が跳ね上がります。数年使ってバッテリーがへたってきたときに、修理費を見て買い替えを選ぶ人は多いでしょう。
Appleは何で殴り込むのか
ではAppleはどうするのか。報じられているところでは、以下の手を用意しているとされています。
- ディスプレイはSamsung Display製を採用
- ヒンジに液体金属(リキッドメタル)を使用
- 光学的に透明な接着剤で折り目を目立たなくする
皮肉な話ですが、パネルは競合であるSamsungから買うわけですね。もっともこれはiPhoneでもずっとやってきたことなので、今更ではあります。
注目したいのはヒンジの液体金属です。Appleは以前からこの素材の特許を大量に押さえていて、SIMピンくらいにしか使ってこなかったのですが、ここで本命が来たかという感があります。強度と精度を両立できる素材なので、砂対策にも効いてくる可能性があります。
中国で折りたたみを使っていると、埃はかなり切実
ここからは現地での実感です。
中国、特に北方の都市は乾燥していて風が強く、春先には砂塵が飛んできます。日本の感覚でいる方には想像しにくいかもしれませんが、屋外で数時間過ごすと端末が薄く粉をかぶるような日が普通にあります。
そういう環境で折りたたみを使っていると、防塵性能は建前ではなく実用上の問題になります。中国メーカーが折りたたみの防塵をやたらと宣伝するのは、そこに実害があるからです。Appleが本気で世界中に売るつもりなら、砂と埃は避けて通れません。
Appleが7年遅れで参入することを選んだのは、こうした課題が片付くのを待っていたからだ、という見方もあります。それが本当なら、9月に出てくるものはかなり作り込まれているはずです。逆にここでSamsungと同じ弱点を抱えて出てきたら、待った意味がなかったということになります。
折り目の見た目に関しては、中国のOppo Find N6が本当に驚くほど折り目がないように見えるスマートフォンになっています。Appleもその折り目レベルで、Oppo Find N6を超える耐久性を出してきたらさすがAppleと感じると思いますが、どうなるでしょうね。
なお、その折りたたみiPhone(iPhone Ultra?)の発売時期については、こちらの記事にまとめています。
折りたたみiPhone、発売は米国先行で他国は2〜3ヶ月遅れか
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)
※記事中の画像はイメージです。実機の写真ではなく、生成AIで作成したものです。

