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元AppleのSVP”iOSの父”スコット・フォーストールがMac OS X 20周年を祝うツイートを投稿

A group portrait of Apple CEO Steve Jobs, with some of his executives who designed the iPhone. From left: Philip Schiller, iPod Boss Tony Fadell, Design Chief Jonathan Ive, Apple CEO Steve Jobs, Scott Forstall, and Eddy Cue. Jobs announced the iPhone during a keynote presentation at the MacWorld conference in San Francisco. The iPhone is set to revolutionize mobile phone technology, combining the capabilities of a cell phone, an iPod, and an internet communications device with a revolutionary touch-screen design. REPORTERS / Redux

元Appleのソフトウェアエンジニアリング担当SVP(上級副社長)、スコット・フォーストール(Scott Forstall)氏が、TwitterでMac OS X 20周年を祝うツイートを投稿しました。

かつてのAppleの懐かしいリーダー達の面々。スコット・フォーストールは右から二番目、スティーブ・ジョブズの右。現在Apple社でSVPとして残っているのは一番右のエディ・キューのみ。一番左のフィル・シラーはフェロー(名誉職)となっている。

フォーストール氏はあまりTwitterを使っていませんが、今日はMac OS Xの20周年の誕生日を、スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏が壁にXという大きな字を刻んで笑った思い出と共に投稿しています。更に、懐かしいあの名前”Cheetah(チーター)”を出しているのも印象的です。

「20周年の誕生日おめでとう、Mac OS X!私たちがあなたに名前を付けたときのことを今でも覚えています。IL1の小さな部屋で。スティーブが壁に大きなXを刻み、微笑んだ時のことを。若い”チーター”からどれだけ時間が経ったことか。」

現在のmacOSはかつてはMac OS Xと呼ばれていました。現行最新のmacOS Big Surからバージョンは11になりましたが、実際はほぼMac OS X(バージョン10)をそのまま引き継いだものです。

Mac OS Xには、かつてネコ科の名前がつけられていました。パブリックリリース版がシャム猫のシャム(Siam)、そして最初のバージョンがフォーストール氏も触れているようにCheetah。その後Puma、Tiger、Leopardなどと進化しています。詳細は以下の通りです。

Mountain LionからMacが外されてOS Xになり、そしてOS X 10.9からカリフォルニアの観光地の名前に変更されてMavericksとなり、フラットデザインが採用されたことでMac OS Xの変貌がアピールされましたが、結局のところ基となるのはやはりスティーブ・ジョブズやアビー・テバニアン(元ソフトウェア担当最高技術責任者)とその後継者のバートランド・サーレイ(元ソフトウェア担当上級副社長)、そして現行のクレイグ・フェデリギ(ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長)などNeXT出身者達がAppleに買収されることでもたらした、NeXT OPENSTEPベースのMac OS Xだったのです。

今回の祝福メッセージを投稿したスコット・フォーストール(Scott Forstall)は、1992年からスティーブ・ジョブズと共にNeXTで勤務し、Appleに会社が買収されたため、1997年にAppleに入社しました。そして2003年にAppleでソフトウェア担当SVPになり、2005年にはiPhoneの開発に深く関わったため、「iOSの父」と呼ばれています。またその後の2006年にはMac OS Xの開発も主導していました。ということで20周年を祝うツイートを投稿するには十分すぎる資格を持っているといえます。

しかしフォーストール氏はその後、iOS 6で搭載されたApple Mapsの大失敗論争の責任を取らされる形で、2012年にAppleを去りました。Appleは当時ライバルとなっていたGoogle Mapsを、独自のマップソリューションに置き換えるために独自のMapsアプリを導入しました。しかし当時Appleのマップアプリは本当に未完成で非常に多くの間違った情報やバグ(日本ではパチンコガンダム駅などが有名)があり、大不評でした。

フォーストール氏が退任となった後は、Appleのソフトウェアエンジニアリング全体を今日までリードしているクレイグ・フェデリギ(Craig Federighi)が取って代わることになりましたが、Mac OS X誕生から今までもずっとAppleではNeXT出身者がソフトウェアエンジニアリングのトップを務めているのは面白いことですね。

今のMac OS Xになってから今のmacOS 11 Big Surに続くこのOSは、Mac OS 9までに比べれば本当に驚くほど安定していて優れたOSといえます。Appleが倒産の憂き目に遭ったとき、Appleを救った製品の一つがiMacでしたが、それもこの安定したOSがあったこそ売れたということもあります。その後のiPodやiPhoneの大ヒットでAppleは押しも押されぬ世界最高の価値を持つ会社になりましたが、特にiPhoneの屋台骨を支えるiOSはMac OS Xをベースにして作られたもので、しかもその開発責任者はスコット・フォーストールでした。彼の功績は本当に大きかったといえます。ただ、スティーブ・ジョブズに傾倒しすぎていたこともあって、スティーブの死後CEOを引き継いだティム・クック(Tim Cook)や、デザイナーのトップだったジョニー・アイブ(Jony Ive)とはそりが合わなかったといわれていて、それが放逐の原因にもなったといわれていますが、真相は明らかになっていません。いずれにせよマップアプリが拙速であったのは間違いなかったと思われます(今でも私は中国外ではGoogle Maps、中国大陸内のみ高徳或いは百度マップを使っています)。

とはいえ今はフォーストール氏はAppleの外部の人間です。素直にMac OS Xの20周年誕生日という記念日を祝っていることに拍手を送りたい気持ちです。

記事は以上です。

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