更新:日本時間2026年09月10日04:59。
日本時間2026年9月10日のApple発表イベントでは、折りたたみiPhone Duo、iPhone 18 ProとPro Max、Apple Watch Series 12とUltra 4、AirPods 5が登場しました。そしてSiri AIの提供スケジュールも具体化しています。Duoの日本価格は364,800円からで、製品名と開始価格だけでなく、新しい機能で何が変わり、どのモデルを選ぶ理由があるのかまで詳しく振り返ります。
今回、無印iPhone 18の発表はありませんでした。この点も含め、最後に事前予想を正式発表と照合します。
Siri AI、話しかける先から「探して、操作する」入口へ
今回の発表を、iPhoneの画面やカメラだけで振り返るわけにはいきません。もう一つの柱がSiri AIで、6月のWWDCで披露された新しいSiriが、この秋、実際の製品とOSへ入ってきます。iOS 27は日本時間9月15日から提供され、Siri AIは英語のベータ版から始まり、日本語は10月に対応する予定です。新しいiPhoneを買った日から、すべての機能が日本語で使えるわけではありません。
メールに埋もれた予約番号を探し、その先の操作まで
変化の中心は、会話の自然さに加えて、自分の情報と今見ている画面を手がかりにできることです。Appleが示すのは、友人がメッセージで薦めた店を探す、古いホテル予約メールから確認番号を取り出す、といった使い方で、検索語を思い出してメールや写真を一つずつ開く操作を、日常の言葉による依頼へ置き換えます。外部アプリの個人情報を探す機能は、開発者がSpotlightと連携させることが前提です。
画面上の内容を理解し、アプリをまたぐ操作も広がります。例えば、持ち寄りの集まりについて届いたメッセージを見ながら料理の相談をし、選んだレシピをメモへ残す。写真を編集して共有したり、聞いている曲をプレイリストへ加えたりすることもできます。Webの新しい情報を調べ、その回答を起点に質問を重ねる会話にも対応します。
Siri専用アプリと、カメラの新しい入口
新しいSiriアプリには会話がまとまり、後から続きを開けます。履歴はiCloudで端末間に同期されるため、Macで始めた相談をiPhoneやiPadへ持ち出せます。呼び出し方は声やサイドボタンに加え、対応iPhoneではDynamic Islandを下へスワイプする方法も加わります。Duoでは内側の大画面を分け、資料を見ながら横でSiriと相談する構成が用意されています。
カメラアプリにはSiriモードが入り、目の前の物を見せて質問する入口になります。iPadではスクリーンショットから、Macでは画面の範囲を選んで、画像や表示内容について尋ねられます。文章作成も、書きたい内容を伝えて下書きを起こし、追加の指示で直す流れへ変わります。メールやメッセージでは、相手に対する普段の文体を反映する機能も含まれます。
Apple Intelligenceとの違いと、買い替える前の確認点
Siri AIはApple Intelligenceを使う会話型アシスタントで、Apple Intelligenceはその土台に加え、写真編集、画像生成、アプリ内の提案なども含む機能群です。写真の構図を撮影後に調整する空間リフレームや、Safariのタブ整理まで、全部をSiriの新機能として一括りにすると、何が変わったかが見えにくくなります。
基本的な対応iPhoneは15 Pro/Pro Maxと16以降で、iPadはM1以降またはmini(A17 Pro)、MacはM1以降などが対象です。Apple WatchはSeries 9以降、Ultra 2以降、SE 3が対象で、近くにApple Intelligenceを有効にした対応iPhoneが必要です。OSが更新できることと、Siri AIの全機能が使えることは別です。声の表現や話す速さを調整する機能は、iPhone 18 Pro/Pro Max、Duo、17 Pro/Pro Max、Airなどが対象です。同じSiri AI対応機でも、機能差は残ります。
処理は端末内とPrivate Cloud Computeを組み合わせます。Appleはクラウド側でも個人データを保存せず、Apple自身がアクセスできない設計と説明しています。ただし、Siri AIなどサーバー側モデルを使う機能には日ごとの利用制限があり、無制限のサービスではありません。また、Siri AIは13歳未満のユーザーには提供されません。
日本向けに特に注意したいのは言語と地域です。従来のApple Intelligenceが日本語対応だからといって、Siri AIも初日から日本語対応とは限りません。中国本土では規制対応のため新機能を利用できず、現行のApple Intelligenceにも本土購入端末などの制限があります。香港購入なら中国本土で新しいSiriが必ず動く、とも言い切れません。EUではiPhone・iPad・Apple Watch向けSiri AIの初期提供が見送られています。中国との往来に使うなら、端末の価格だけでなく、実際に使う場所と言語まで含めて選ぶ必要があります。
iPhone Duo、36万円台で手に入る折りたたみの価値
Apple初の折りたたみiPhone【iPhone Duo】は、日本では364,800円(税込)からで、予約注文は10月16日午後9時に始まり、10月23日に発売されます。7.6インチの大画面と、アプリを2つ並べて使える新しいiOS体験は魅力的ですが、最も安い256GBでも同容量のiPhone 18 Pro Maxより125,000円高い製品です。この差額で何が増え、逆に何を手放すことになるのか。画面、持ち歩き、カメラ、電池、回線の順に見ていきます。
日本価格と、全容量で12万5000円のPro Maxとの差
日本向け価格は4容量とも発表されていて、下取りや分割払いの月額ではなく、本体の税込価格を並べると、位置付けがはっきりします。
| 容量 | iPhone Duo | iPhone 18 Pro | iPhone 18 Pro Max | DuoとPro Maxの差額 |
|---|---|---|---|---|
| 256GB | 364,800円 | 219,800円 | 239,800円 | +125,000円 |
| 512GB | 399,800円 | 254,800円 | 274,800円 | +125,000円 |
| 1TB | 469,800円 | 324,800円 | 344,800円 | +125,000円 |
| 2TB | 574,800円 | 429,800円 | 449,800円 | +125,000円 |
Duoと18 Proの差額は、どの容量でも145,000円です。容量を増やせばProとの差が縮むわけではありません。Duo自体の増額は256GBから512GBで35,000円、1TBで105,000円、2TBで210,000円で、最高容量では57万円台になります。
この表を見る限り、Duoは単にPro Maxの上位機種というより、大画面を折りたたんで持ち運ぶために別の価格帯を設定した製品です。望遠カメラまで含めて機能が全部上乗せされるわけではないので、価格だけで「一番高いから一番万能」と選ぶと、期待とのずれが生まれそうです。
色はスターホワイトとナイトスカイの2色で、発売はProシリーズの9月18日より後の10月23日です。発表直後にProと同時に届く製品ではありません。
7.6インチの大画面と、閉じた時の幅84.1mm
Duoを開くと7.6インチの内側ディスプレイ、閉じると5.4インチの外側ディスプレイを使います。両方とも最大120HzのProMotionと常時表示に対応し、屋外のピーク輝度は3,000ニトで、内側には反射を抑えるNano-texture仕上げが施されています。
外側の5.4インチという数字だけを見ると、かなり小さな画面に感じるかもしれません。Appleは外側画面の面積を18 Proの約90%と説明していて、対角線が短くても、縦横の比率が違うため、従来の縦長iPhoneとインチ数だけで比較するのは適切ではありません。
| 本体の比較 | iPhone Duo・閉じた時 | iPhone Duo・開いた時 | iPhone 18 Pro Max |
|---|---|---|---|
| 高さ | 117.8mm | 117.8mm | 163.4mm |
| 幅 | 84.1mm | 164.6mm | 78.0mm |
| 厚さ | 11.3mm | 5.2mm | 8.75mm |
| 重量 | 254g | 254g | 249g |
| 画面 | 外側5.4インチ | 内側7.6インチ | 6.9インチ |
閉じたDuoはPro Maxより45.6mm短くなりますが、幅は6.1mm広く、厚さは2.55mm増し、重量差はわずか5gです。つまり「折りたためば小さくて軽い」というより、重さは大型iPhone並みのまま、縦の長さを横幅と厚みに振り分けた形ですね。
ポケットに収まるか、片手で端まで指が届くかを考える際は、開いた時の5.2mmという薄さだけでなく、閉じた84.1mmの幅も重要です。ケースを装着した厚さや、長時間持った時の負担は実機での確認が必要です。
内側画面の利点が出やすいのは、地図、資料、写真、そして後述する2アプリの同時表示でしょう。一方、映像は作品の縦横比によって余白が生じるため、7.6インチという数字がそのまま映画の表示サイズの優位になるとは限りません。
ヒンジと折り目、耐久性で分けたい設計と実績
筐体はグレード5チタニウムのフレームを採用し、ヒンジカバーもチタニウムです。ヒンジは100個以上の部品で構成され、開いた際にディスプレイ中央を支え、画面を平らに保つよう設計されています。閉じた際は内蔵マグネットによって保持する構造です。
画面を折り曲げる際には、透明な接着剤によってディスプレイの各層が滑り、圧力やよれを抑える仕組みを採用しています。Nano-texture仕上げも反射を減らし、折り目を目立ちにくくする役割を持ちます。ただし、これは「どんな角度からでも折り目が完全に見えない」「長期間使っても状態が変わらない」という保証とは別です。
前面はCeramic Shield 2、背面はCeramic Shieldで、IP68の防塵・耐水性能については、最大水深6mで最長30分という試験条件が示されています。これも日々の使用で不変の性能ではなく、水濡れによる損傷を保証するものではありません。
初代の折りたたみiPhoneで気になるのは、開閉を繰り返した後のヒンジの感触、内側画面の傷、折り目の変化、そして修理費でしょう。今回確認した公式資料には長期使用後の独立した検証結果はなく、本稿も実機レビューではありません。構造上の工夫は評価できますが、耐久性の実績まで発表当日に決着したようには扱えません。
Split Viewで変わる操作と、年内対応のApple Pencil
DuoはiOS 27.1を搭載して発売されます。大事なのは、画面を大きくしただけで終わらせない操作の変更です。Split Viewで2つのアプリを左右に並べ、Safariのように同じアプリのウインドウを2つ開く使い方にも対応し、よく使うアプリの組み合わせを保存して、後から戻ることもできます。
たとえば旅程を表示しながら地図を確認する、ブラウザで調べながらメモを取る、2つのページを見比べる、といった作業では、従来のアプリ切り替えが減ります。Duoの価格差を日々の使い勝手として回収できるのは、こうした往復作業を頻繁に行う人ではないかと思います。
途中まで折った状態で机に置き、角度を調整してFaceTimeや動画視聴にも利用できます。StandByは内外どちらの画面でも使え、充電中でなくても動作します。ただし、これらはiPhone向けに再設計された機能であり、Macと同じ自由なウインドウ操作や、iPadOSの機能がすべて使えると考えるべきではありません。使いたいアプリが大画面をどう活用するかも、購入判断のポイントになります。
Apple PencilはUSB-Cモデルへの対応が予定されていますが、利用可能になるのは年内です。発売日に使える機能として購入計画へ組み込むのは避けたいところです。Apple Pencil Proへの対応も、今回の発表内容には含まれていません。
認証はサイドボタンのTouch IDで、画面を開いた状態でも閉じた状態でも、同じ位置で指紋認証できます。Face IDに慣れている人には操作の変化になりますが、画面の向きや開閉状態が変わる製品に一貫した認証方法を用意した設計、と見ることもできます。
「スタイラスなんて誰が欲しい?」から約20年、iPhoneにも禁断のペン
Apple Pencilへの対応で、どうしても思い出すのが、2007年1月9日の初代iPhone発表でのスティーブ・ジョブズの言葉です。ジョブズは「Who wants a stylus?(スタイラスなんて誰が欲しい?)」と問いかけました。取り出して、しまって、なくしてしまう。その煩わしさを嫌い、スタイラスは使わず、生まれながらに持っている指で操作しようと語った場面です。
初代iPhoneから採用された静電容量方式のマルチタッチ画面は、ペンを取り出さなくても、指でタップし、スクロールし、写真を拡大できるものでした。ボタンやスタイラスに頼っていた携帯端末から、指で直感的に使える端末へ。その転換が、iPhoneの出発点だったわけです。
あれから約19年8か月。20年近い時間を経て、とうとうiPhoneにも、あの「禁断のペン」を迎える道が開かれました。Duoの大きく開いた画面にApple Pencilで書き込む姿を見ると、初代の発表を知る者としては、やはり感慨深いものがあります。
もっとも、当時の発言は「未来永劫、iPhoneでペンを使わせない」という宣言ではなく、日常の操作にスタイラスを必要とする煩わしさへの批判でした。Duoでも指で操作する基本は続き、その上に手書きや注釈のための選択肢が加わります。指で使えるようにしたiPhoneが、今度はペンを使いたくなるほど大きな画面を持つ。この変化に、約20年の積み重ねを感じます。なお、今回発表されたApple Pencil(USB-C)対応は年内の提供予定で、すでに利用できるという意味ではありません。
48MPの2眼カメラと、Proに残る望遠の優位
背面は48MPのメインと48MPの超広角によるDual Fusion構成で、メインは26mm相当、ƒ/1.6。超広角は13mm相当、ƒ/2.2で、48MPのマクロ撮影にも対応します。2倍の「光学品質」撮影はメインカメラを使う方式で、独立した望遠カメラを搭載するという意味ではありません。
18 Pro・Pro Maxはメインに可変絞りを備え、専用の望遠カメラも搭載します。Duoの方が高価でも、望遠撮影や撮影設定の自由度までProを上回るわけではありません。旅行先の遠い被写体や舞台を撮る用途なら、この違いは画面サイズ以上に効くでしょう。
Duoならではの撮影機能は、外側画面を被写体側のプレビューに使うDuo Previewです。撮られる側も構図や表情を確認できるため、撮影者だけが画面を見る通常のiPhoneとは役割が変わります。折りたたんだ状態を利用することで、本体を置いて撮影する使い方にも幅が出ます。
外側には12MPのセンターフレームカメラ、内側には画面下のFaceTimeカメラを搭載し、内側カメラの動画は1080pまでです。大画面でビデオ通話がしやすいことと、内側カメラの画質がProの前面カメラを超えることは別なので、通話時の画質を重視する人は実機映像も見てから判断したいですね。
動画はメインカメラで最大4K・120fpsのドルビービジョンに対応します。一方、Proの仕様にあるProRAWやProRes RAWなどの制作向け機能を、同じA20 Pro搭載だからという理由でDuoにもあると考えることはできません。Duoの公式記録形式は、写真がHEIF・JPEG、動画がHEVC・H.264です。
2つの電池でも、内側画面では最大31時間
DuoはA20 Proと専用の蒸気冷却システムを組み合わせ、左右に配置した2つの電池を1つのシステムとして動かします。AppleはiPhone 17 Pro比で最大35%高い持続性能をうたっていますが、個々のアプリの処理時間や実使用時の温度は別途測る必要があります。
動画再生時間は、外側画面で最大44時間、内側画面で最大31時間で、大画面を使うと公称値でも13時間短くなります。ストリーミング動画では外側最大37時間、内側最大26時間です。バッテリーの数字を紹介するときに44時間だけを抜き出すと、この製品の使い方を見誤りそうです。
日本版18 Pro Maxは動画再生最大45時間で、Duoを閉じて使う場合の44時間とは近いものの、Duoでしかできない大画面の利用時間が増えるほど、比較するべき数字は31時間の方になります。これはAppleの試験値の比較で、連続通話やゲームなどの実使用時間を意味するものではありません。
有線充電は60W以上のアダプタとUSB-Cケーブルを組み合わせ、約20分で最大50%。この60Wは推奨する電源側の条件であり、Duo本体が常に60Wで充電するという説明ではありません。MagSafeとQi2は最大25Wに対応します。
C2モデムと、日本版・米国版の5Gの違い
モバイル通信はAppleのC2モデム、Wi-FiなどはN1ワイヤレスネットワークチップが担当します。C2とN1は同じものではなく、DuoはWi-Fi 7(2×2 MIMO)、Bluetooth 6、Threadに対応します。
日本版A3719の5Gはsub-6 GHzに対応し、米国版A3447はさらにミリ波のn258・n260・n261に対応します。ただし、ミリ波対応だけを理由に米国版が日本で常に速いとは言えません。利用場所と通信事業者の対応周波数が関係するためです。日本・中国本土・香港などでAモデル番号が違うのも、SIMだけでなく対応バンドが異なるためです。帯域ごとの一覧は地域別SIM特集で比較します。
eSIM専用という条件と、36万円台で選ぶ理由
日本版DuoはA3719で、物理SIMには対応しません。eSIMは8つ以上保存でき、同時にアクティブにできるのは2つです。中国本土版も物理SIMはなく、中国本土のeSIMを契約する場合には対象モデルと店舗での有効化条件があります。中国本土の物理SIMをそのまま移したい人は、購入地域を変えてもDuoでは解決できません。
地域ごとの違いと、18 Pro・Pro Maxの物理SIMとの比較は、デュアルSIM・価格比較特集で整理しています。
Duoを選ぶ理由が強いのは、毎日2つのアプリを見比べる、大きな資料や地図を外出先で確認する、端末を置いて通話や動画を使う、といった具体的な場面がある人です。折りたたみの新しさに加え、アプリを切り替える手間を減らすことへ125,000円の価値を見いだせるかが、Pro Maxとの分かれ目になります。
反対に、写真の望遠性能、従来通りの持ちやすさ、買い替え費用を優先するならProを選ぶ理由は残ります。初代のヒンジや画面の長期耐久性を重視する人は、実機の検証を待つ判断も自然です。
Appleがようやく折りたたみを出したこと自体は、大きな変化です。ただ、36万円台の製品で本当に折りたたみたいのは、画面だけでなく毎日の面倒な作業で、その使い道が具体的に思い浮かぶかどうかで、Duoの評価は大きく変わると思います。
iPhone 18 Pro、撮影の自由度を広げる可変絞り
iPhone 18 ProとPro Maxの大きな変更は、48MP Fusionメインカメラの可変絞りで、絞り値はƒ/1.48、ƒ/1.8、ƒ/2.8、ƒ/4.0の4段階。光を取り込む量に加え、ピントが合って見える範囲もレンズ側で調整できるようになりました。
暗い場所では絞りを開き、近くから奥まで写したい場面では絞る、という選択肢です。ポートレートモードで背景を処理する機能とは仕組みが異なります。絞れば取り込む光は減るので、シャッター速度や感度との組み合わせも大切です。今回のカメラには絞り、シャッター速度、ホワイトバランス、ヒストグラム表示といった操作も加わり、「自動で任せる」以外の使い方が広がります。
メインに加え、48MPの超広角と48MPの望遠を搭載し、望遠は100mm相当の4倍で、200mm相当の8倍は12MPの光学品質撮影です。8倍の独立したレンズが付いたわけではありません。Duoのメイン・超広角という2眼構成に対し、Proには遠くを撮る専用カメラが残ります。
動画はメインで最大4K・120fpsのドルビービジョンに対応し、外部ストレージに記録する場合の最大4K・120fpsのProRes、ProRes RAW、Apple Log 2、Genlockなど、制作向けの機能も用意されています。SNSの短い動画が中心なら使わない機能も多い一方、編集や他のカメラとの組み合わせまで考える人には、単なる画素数より大きな違いになりそうです。
ProとPro Maxは、画面と重さ・電池で選ぶ組み合わせ
両機種はA20 Proを搭載し、2つのスーパーコアと4つの高効率コアによる6コアCPU、7コアGPU、デュアル16コアNeural Engineという構成です。日本向け仕様では携帯電話モデムがC2、Wi-Fiなどの無線チップがN1で、役割が分かれています。
| 日本版の比較 | iPhone 18 Pro | iPhone 18 Pro Max |
|---|---|---|
| 画面 | 6.3インチ | 6.9インチ |
| 重量 | 211g | 249g |
| 幅 | 71.9mm | 78.0mm |
| 動画再生 | 最大36時間 | 最大45時間 |
| ストリーミング動画 | 最大33時間 | 最大40時間 |
| 通常使用の公称値 | 最大24時間 | 最大30時間 |
| 256GBの税込価格 | 219,800円 | 239,800円 |
画面はどちらも最大120HzのProMotion、常時表示、屋外ピーク3,000ニトに対応します。Pro Maxは20,000円高く、38g重い代わりに、画面と公称バッテリー時間が大きくなります。片手で持つ時間が長いならPro、画面や電池を優先するならMaxという判断がしやすい構成です。
有線充電は、可変電圧供給に対応する60W以上のアダプタとUSB-Cケーブルを使い、約15分で最大50%。MagSafeとQi2は最大25Wです。アダプタの出力条件と、端末が常時受け取る電力は同じではありません。また「通常使用」と「動画再生」は異なる試験なので、24時間と36時間を同じ条件の結果として比べないようにしたいところです。
日本価格は256GBから2TBまで、Proが219,800円・254,800円・324,800円・429,800円、Pro Maxが239,800円・274,800円・344,800円・449,800円です。予約は9月12日、発売は9月18日。Duoを選ぶと、同容量でProより145,000円、Pro Maxより125,000円高くなります。
今回は無印iPhone 18の発表はありませんでした。新しいiPhoneの選択肢をひとまとめにするより、Proの撮影機能とDuoの開いて使う画面を分けて考える年で、カメラや携帯性に価値を置くなら、折りたたみが登場してもProを選ぶ理由は十分残っています。
Apple Watch Series 12とUltra 4は、心拍の測り方から変わった
今回のWatchで大きいのは、S11チップと新しいヘルスセンシングシステムです。Series 12とUltra 4は一日を通して5秒ごとに心拍数を測り、心拍変動(HRV)の測定頻度も最大24倍に増やしました。回復時と全体のHRVを分けて表示し、夜だけでなく日中のバイタルの変化も追えるようになります。
そのデータを日々の判断につなぐのが、新しい「準備度」です。最近の運動、トレーニング負荷、バイタル、睡眠スコアから0〜10の数値を出し、「休養」「無理せずに」「準備完了」「絶好調」を提示します。運動や体調データが加われば日中も更新されます。「リングを閉じるために頑張る」だけでなく、今日は休むという判断を助ける方向への変化です。病気の診断や、運動しても安全だという保証をする機能ではありません。
Series 12はセラミックが復活。通常24時間より充電の改善に注目
Series 12の通常使用は最大24時間で前代と同じ。一方、屋外ワークアウトは最大10時間と25%延び、15分の充電で最大12時間使えるようになりました。こちらは前代より50%増です。睡眠も測る人には、朝の身支度や入浴中の短時間充電で装着を続けやすくなる点が効きます。
アルミニウムはダークブロンズ、ブラック、ライトゴールド、スペースグレイで、チタニウムはナチュラルとラディアントゴールドです。さらにパールホワイトとナイトブルーのセラミックケースが加わりました。アルミニウムの画面を覆う「Ceramic Shield 2」は前面ガラスの名称で、セラミック製ケースとは別物です。Appleによると前代のIon-Xより60%頑丈です。チタニウムとセラミックの前面はサファイアクリスタルになります。
セラミックにすると健康機能が増えるわけではありません。色と質感を選ぶ上位仕様で、大きいサイズは約51〜53gと、アルミニウムの約39gより重めです。軽さを重視する運動・睡眠用途ならアルミニウム、素材感を楽しむならチタニウムやセラミックという選び分けです。
Ultra 4は通常50時間。長時間の記録と水中で差がつく
Ultra 4は49mmのグレード5チタニウム製で、ナチュラルとブラックの2色で、通常最大50時間、低電力モード最大84時間となり、15分の充電でも最大18時間使えます。
屋外ワークアウトは通常最大18時間。「長時間のワークアウト」ならフルGPSと心拍測定を続けて最大25時間で、前代比較25%増です。「長時間のワークアウト(最大)」ではランニング・ウォーキング・ハイキングを最大45時間記録でき、GPSは毎秒測定を維持します。両モードとも低電力モードを使い、25時間モードではランニングフォームの指標、45時間モードではアラートやスプリットなどが省かれます。記録項目と持続時間の両方を見て選ぶ設定です。
2周波GPS、最大3,000ニトの画面、アクションボタン、サイレン、100m耐水性能に、水深40mまでのレクリエーションダイビング対応です。日常の健康管理はSeries 12でも共通の新センサーを使えますが、長距離レース、山行、ダイビングを一本で記録するならUltra 4の装備と電池容量が生きます。
| 比較項目 | Series 12 | Ultra 4 |
|---|---|---|
| ケース | アルミ・チタン42/46mm、セラミック43/47mm | チタン49mm |
| 新しい健康機能 | S11、新ヘルスセンシング、準備度 | S11、新ヘルスセンシング、準備度 |
| 画面最大輝度 | 2,000ニト | 3,000ニト |
| 通常/低電力 | 最大24/38時間 | 最大50/84時間 |
| 通常の屋外ワークアウト | 最大10時間 | 最大18時間 |
| 長時間のワークアウト | — | 最大25時間、最大モード45時間 |
| 15分充電後の通常使用 | 最大12時間 | 最大18時間 |
| GPS | L1 GPS | 高精度2周波GPS |
| 水中用途 | 50m耐水、水泳 | 100m耐水、40mまでのダイビング |
日本価格は71,800円から。素材と通信方式で整理
いずれも予約受付を開始し、9月18日発売です。表は日本の税込開始価格で、バンドの選択によって上がります。チタニウム、セラミック、Ultra 4はGPS+Cellularモデルで、携帯回線の利用には別途対応プランが必要です。
| モデル | 小さいケース | 大きいケース |
|---|---|---|
| Series 12アルミニウムGPS | 71,800円から | 80,800円から |
| Series 12アルミニウムGPS+Cellular | 89,800円から | 98,800円から |
| Series 12チタニウムGPS+Cellular | 125,800円から | 134,800円から |
| Series 12セラミックGPS+Cellular | 159,800円から | 168,800円から |
| Ultra 4 GPS+Cellular | — | 49mm・142,800円から |
健康機能とAIは、日本での開始時期を分けて見たい
日本で特に注意したいのが高血圧パターンの通知です。Series 12とUltra 4では発売当初は利用できず、追加の規制承認を申請中で、2027年に提供予定とされています。心電図は22歳以上、睡眠時無呼吸の通知は未診断の18歳以上が対象です。米国で年内に始まる新しいヘルスケアアプリのHealth Ageや検査連携まで、日本で同時に使えるという意味ではありません。
手首のAIも進化します。年内提供予定のS11のオーディオインテリジェンスはサイレンや赤ちゃんの泣き声などの認識と、自動のShazamに対応します。音声は隔離されたSecure Exclaveで処理して削除し、機能ごとに利用を選べる設計です。Siri AIでは会話を続けたり、個人の状況に沿った回答を得たりできますが、日本向けの案内では9月15日は英語のベータ版、日本語は10月予定で、watchOS 27の日本提供日も9月15日です。新しい時計を買えば発売日からすべて日本語で使える、と考えないことが購入判断のポイントです。
AirPods 5、4,000円差で変わる操作と電池持ち
AirPods 5は23,800円、ワイヤレス充電ケース付きが27,800円で、いずれも税込。発表と同時に注文受付を開始し、9月18日に発売します。今回大きいのは、安い方にもアクティブノイズキャンセリング(ANC)が入ったことで、耳を密閉しないオープンイヤー型のまま、騒音を抑える機能を基本装備にしました。
ANCは、ANC搭載AirPods 4より最大50%多く外部の雑音を除去するという説明です。比較対象はANCなしの旧モデルやAirPods Proではありません。Appleの比較はIEC 60268-24に沿った試験によるもので、あらゆる場所で体感上の騒音が半分になるという意味でもありません。
| 違い | AirPods 5 | ワイヤレス充電ケース付きAirPods 5 |
|---|---|---|
| 日本価格(税込) | 23,800円 | 27,800円 |
| アクティブノイズキャンセリング | 対応 | 対応 |
| 軸をスワイプして音量調節 | 非対応 | 対応 |
| ANCオンでのイヤホン単体再生 | 最大4時間 | 最大5時間 |
| ANCオンでのケース込み再生 | 最大20時間 | 最大22時間 |
| ケースの充電 | USB-C | USB-C・Apple Watch充電器・Qi |
| 「探す」用ケーススピーカー | なし | あり |
4,000円差を「ワイヤレス充電のためだけ」と考えると、この比較を見落とします。上位構成では軸を上下にスワイプして音量を変えられ、イヤホン単体のANC再生時間も1時間長くなり、基本構成比では25%長い計算です。両モデルともケースで5分充電すると約1時間再生できるため、短時間の充電でつなぐ使い方もできます。なお、再生時間はAppleの試験値で、音量や機能の設定によって変わります。
内部はH2ヘッドフォンチップを搭載し、Bluetoothは5.3で、AirPods Pro 3から着想を得た音響構造をオープンイヤー型向けに再設計し、次世代のアダプティブイコライゼーションで耳の形に合わせて音を調整します。
外部音取り込みは周囲の声をより自然に再現し、適応型オーディオは周囲の状況に合わせてANCと外部音取り込みを組み合わせます。自分が話し始めた際に再生音量を下げる会話感知、通話の「声を分離」、スタジオ品質の録音、空間オーディオとヘッドトラッキングにも対応します。感圧センサーを使ったiPhoneカメラのリモート操作や、うなずく・首を横に振るSiriへの応答も使えます。
Siri AIへのハンズフリーアクセスやライブ翻訳も打ち出されています。ただし、AirPods単体でAI処理を完結するという話ではありません。ライブ翻訳には、対応するApple製デバイス、最新OS・AirPodsファームウェア、Apple Intelligenceの有効化が必要です。機能は言語・地域・機種によって異なり、Siri AIへのハンズフリーアクセス自体はAirPods 5だけの専用機能ではありません。
重量は片耳4.3gで、イヤホンとケースはIP57の防塵・耐汗耐水性能を備えますが、水泳向けではありません。古いOSのApple製品や他社製品にもBluetoothイヤホンとして接続できますが、便利機能は制限される場合があります。ケースの「探す」機能はiOS 27以降が条件です。
選び方は比較的明快です。USB-Cで充電し、音量はiPhone側で変えれば十分なら23,800円の基本構成で、長めの移動中にもANCを使い、iPhoneを出さず音量を変えたいなら、4,000円追加の意味があります。ANCの有無ではなく、毎日の操作と連続使用時間で選ぶ2モデルになりました。
リーカー予想の答え合わせ
発表前の予想を、製品名、容量、価格、時期ごとに比べます。TrendForceは調査会社で、個人リーカーとは区別しています。掲載後に変更された予想は、評価した版も分けました。
| 予想者 | 事前予想 | 予想日・評価版 | 正式発表 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|---|---|---|
| Mark Gurman | 折りたたみ機の名前はiPhone Duo | 9月9日(発表前) | 正式名称はiPhone Duo | 的中 | 製品名が一致 |
| Mark Gurman | Duoは256GBから | 9月9日(発表前) | 256GBから | 的中 | 最低容量が一致 |
| Mark Gurman | Duoは約1,999ドルから | 9月9日(発表前) | 1,999ドルから | 的中 | 米国開始価格が一致 |
| Mark Gurman | Duoは早ければ10月に出荷 | 9月9日(発表前) | 10月23日発売予定 | 的中 | 発表された予定月は一致。実際の出荷完了は未検証 |
| Mark Gurman | DuoがApple Pencilに対応 | 9月9日(発表前) | USB-Cモデルへ今年後半に対応予定 | 的中 | 対応計画が一致。提供は今年後半の予定 |
| TrendForce | Proは1,249〜1,299ドル | 9月3日記事・9月9日更新版 | 1,199ドルから | 外れ | 予想範囲を50ドル下回る |
| TrendForce | Pro Maxは1,349〜1,399ドル | 9月3日記事・9月9日更新版 | 1,299ドルから | 外れ | 予想範囲を50ドル下回る |
| Mark Gurman | 今回の発表会では無印iPhone 18を発表しない | 9月9日(発表前) | 新しいiPhoneは18 Pro・Pro Max・Duo。無印18の発表なし | 的中 | Pro系と折りたたみが先行する構成が一致 |
| Mark Gurman | 無印iPhone 18は2027年第1四半期に登場 | 9月9日(発表前) | 今回の発表会では発売時期の発表なし | 未検証 | 今回登場しない予想は的中。来春の発売自体はまだ実現前 |
もう一つ、見逃せない的中が「今回は無印のiPhone 18が出ない」という予想です。新しいiPhoneは18 Pro・Pro MaxとDuoで、標準モデルの発表はありませんでした。Pro系と折りたたみが先行するという見立ても、今回の発表内容と一致しています。発表前に紹介したGurman氏のiPhone計画では、無印18は2027年春に回るとされていました。ただし、今回登場しなかったことと、来春に実際に発売されることは別です。前者は的中、後者は現時点では未検証として分けます。
Duoの名前と最低容量、開始価格はよく合っていました。ただし、Apple Pencilへの対応は将来の提供予定を含みます。「対応する」と「買った日から使える」は別の話です。発売月も発表された予定との一致であって、出荷が終わったという意味ではありません。この限られた項目から、人物全体の的中率や信用度までは決められません。
新しさを、毎日の使い道へ
今回の変化は、Duoの折りたたみ画面だけではありません。Siri AIでアプリを行き来する手間がどこまで減るか、Watchで日々の記録をどう読むか、AirPodsで音量や周囲の音をどう扱うか。買い替えを決めるのは、新機能の数より、自分の毎日で使う回数だと思います。
中国本土・香港・日本のSIM構成、通信モデムと対応バンド、全容量の価格差は、iPhone 18 Pro・Pro Max・DuoのデュアルSIM特集で詳しく比較しています。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple:iPhone Duo、Duo日本価格、iPhone 18 Pro、Siri AI、Apple Watch、AirPods 5、Apple:初代iPhone発表。本文画像:Apple/発表映像)

