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Appleの2016年7〜9月期の財務レポートが公開、昨年比減収減益に

Appleは本日、会計年度2016年Q4(暦通りでは2016年第三四半期)の財務レポートを公開した。

昨年同期比で減収減益

四半期で見ると、Appleの営業収入は469億ドル(約4兆8,906億円)で、純利益は90億ドル(約9,385億円)となり、1株あたりの増加額1.67ドル(約174円)となった。これは昨年同期の営業収入が515億ドル(約5兆3,702億円、現在のレート)、純利益111億ドル(約1兆1,572億円)、1株あたりの増加額1.96ドル(約204円)に比べると、減収減益という結果となった。

 

その他の数字、未だに現金は凄まじい金額を保有

売上総利益は38%で、こちらも前年同期39.9%に比べると減少している。なお、純利益のうち、アメリカ合衆国を含まない海外が62%を占めている。またAppleは株の利益配当を1株あたり0.57ドル(約59.4円)にて行うとしており、11月10日までには株主に配当するとしている。そして同社は現在のところ2,376億ドル(約24兆7,696億円)の現金を保有していることがわかった。

 

各製品ジャンル毎の利益グラフ

以下はMacRumorsによる、各ジャンルの製品の純利益の推移グラフだ。左の金額は100万ドル単位。

iPhoneの販売台数も昨年同期比減

2016Q3で、Appleは4,550万台のiPhoneを販売したが、昨年同期の4,800万台に比べるとその数を減らしている。またiPadの売上台数も990万台から930万台に1年で減少している。更にMacの販売台数も570万台から490万台に減っている。

 

年単位でも昨年比で減収減益に、2001年以来の減収減益の年になりそう

そして1年(2016年1月〜9月)で見ると、Appleは2,156億ドルの営業収入で、457億ドルの純利益だった。昨年は営業収入が2,337億ドル、534億ドルの純利益だったことから、年単位でも減収減益となっている。もしこのままいけば、2016年はAppleにとって、2001年以来の前年比減収減益の年ということになる。

 

ティム・クックCEOは強気

ティム・クック(Tim Cook)CEOは電話会議でも強気で、9月が非常に調子が良く、(この先の四半期において)iPhone 7とiPhone 7 PlusそしてApple Watch Series 2の評判が上々であること、そしてサービス業務が24%の成長だったことが好材料であることを電話会議で話している。

Appleは会計年度2017年Q1(カレンダーでは2016年9月〜12月の四半期)での純利益の予測を760〜780億ドル、売上総利益率を38〜38.5%の間と見積もっている。

 

製品カテゴリ毎の利益シェア、まだまだiPhone依存体質は変わらない

なお、MacRumorsによる販売製品ジャンル毎の利益シェアの円グラフは以下の通り。やはり今でもiPhoneに60%の利益を頼っており、iPhone一辺倒の体質であることには変わりがないが、Mac、iPadのシェアが落ちる中で、サービスが13%と2番目の柱に成長しているのはAppleや株主にとっては好材料ではないだろうか。

画蛇添足 One more thing…

とうとうここ16年来、1年を通じて減収減益という局面を迎えるApple。株の投資対象としてはもう既に”焼け木杭”状態といえなくもないだろう。何か新しい分野での爆発的なヒットでも産まれない限り、今後Appleは減収減益を続けるだろうkが、サービスの比率を高めることで安定した収入と利益を得ることができるだろう。ただし、それも魅力的なハードウェアがあってのことなのかもしれないが。。

記事は以上。

(記事情報元:MacRumors

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