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Appleの取締役会に興味ある?3%の株を保有すれば取締役候補者の指名が可能に

ウォールストリート・ジャーナルの報道によれば、Apple(Apple Inc. ティッカーシンボル:AAPL)が社内規程の変更を行った結果、同社の3%以上の株を持つか或いは長期的にAppleの株を持つ株主は同社の取締役会(役員会)の候補を指名・選任することができるようになった。

これによりAppleは”proxy access(代理選任権)”を採用した最新の会社ということになった。

“PROXY ACCESS”とは

米国の株主総会において、株主が特定の取締役候補者の選任を株主総会議案として提案し、会社から株主に送付される書類に掲載することを請求できる権利のこと。

by 大和総研

Apple以外に“proxy access”を採用している著名な会社は、マクドナルドとゴールドマン・サックスとコカ・コーラ社が挙げられる。

Appleは、3%以上或いは最低3年以上の株主(投資家)は取締役候補者の指名ができるとし、また最大20人の株主で1つの連名でも同様の指名ができるとしている。また新しい会社規程では、株主は取締役会のうち最多で20%の取締役を指名できるとしている。Appleの取締役会は現在8人いるが、つまり20%ということは最多でもそのうちの1人を指名できるということだ。

海外メディアはこれによって株主が更に多くの発言権を持つことになるとし、また取締役の座を争う競争の時に更に大きな影響力を持つとしている。同時に新しいこの会社規程によって株主が取締役会に入る敷居を低くするとも指摘している。もちろん、当然ながらそのためには上記の条件を満たさなければならないが。。

Appleはレポートの中で、今年3月の取締役会の中で、39%の株主が“proxy access(代理選任権)”の同意に賛成したという。

 

画蛇添足 One more thing…

ちなみにAppleの現在の発行済総株式数は55億7533万1000株、時価総額は約5978億4274万ドル(約72兆3500億円)。1株あたりは107米ドル前後と安いが、もし3%の株主になるには、日本円で約2兆1700億円は必要という計算となる。たった3%でだ。。標題で取締役会に興味ある?と書いたが、興味だけあってもお金が小国の1年の国家予算程度ないとやはりAppleの取締役会に関わることはできないということだ。3年以上保有しているという条件もあるが、当然小さい株主は相手にされないのは言うまでもない。

Appleがどれだけ巨大な会社なのかよくわかる数字ではないだろうか。

なお、Appleの取締役会会長や取締役については先日当ブログでも記事にしたばかりなのでご参考まで。

世界最高の株式時価総額を持つ会社は、言わずと知れたApple Inc.(アップル・インコーポレーテッド)だ。そんな世界最強の会社を率いている人達のことが、世界中から注目を集めるのは必至だ。しかし表によく登場してくるCEOやシニア・ヴァイス・プレジデント以外にも、Appleにはあまり表に出てこない取締役会がある。それをとりまとめる人物、いわばAppleの本当のトップ、チェアマン(Chairman)について迫ってみた。
スティーブ・ジョブズの後を継いだ本当のトップ、Appleの今の取締役会長はどんな人? - 小龍茶館

記事は以上。

(記事情報元:WeiPhone

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