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Apple、Micro-LEDディスプレイの量産に向けてTSMCと共同開発か

Appleが既に台湾のサプライヤーのTSMC(主にSoCを提供)と、micro-LEDディスプレイの量産に関して製造上の問題を解決するために協力して作業に当たっていることが DigiTimesによって報道されました。

AppleはTaiwan Semiconductor Manufacturing Company (TSMC)と共に、LEDチップ量産におけるボトルネックを回避するためのシリコンウェハーのアプリケーション開発を行っているようです。

micro-LEDディスプレイが量産されれば、その信頼性と価格の手頃感によって、将来のAppleデバイスのディスプレイパネルがmicro-LEDに入れ替わる可能性があります。Appleがmicro-LEDを実際に使用し始めるのは最も早くても2019年で、恐らくまずは、試作の後の技術的な工程を経てから、Apple Watchで使用し始めるのではないかとみられています。

また同時に、上記のDigiTimesのレポートでは、Appleは台湾の北側、台北の桃園にある研究所のmicro-LEDのR&D開発チームの規模を縮小するとも伝えられています。

ただし、Appleがこの台湾にあるラボの開発チームの規模を縮小するということは、Appleが次世代ディスプレイテクノロジーの開発を先送りにした、或いは諦めたということを意味しているわけではありません。Appleはこの開発はTSMCと共に行っており、またAppleはmicro-LEDの研究開発をアメリカ本社に戻した可能性もあります。

Appleがmicro-LEDの開発に取りかかったことが初めて伝えられたのは2年前の2015年でした。Appleは秘密裏に台湾・台北の桃園に研究所を作っていました。この台湾のディスプレイ技術研究所では、将来のデバイスに用いるための有機ELディスプレイ(OLED)やmicro-LEDパネルが開発されていました。結果、現在のApple WatchとiPhone Xには有機ELディスプレイが搭載されています。

Appleは2014年にmicro-LEDディスプレイメーカーのLuxVue Technology社を買収しており、そのうちの一部の従業員がAppleのmicro-LEDリサーチチームに入ったといわれています。またそれに加えて、AU OptronicsやQualcommの子会社のSolLinkからもスタッフを引き抜いたりしているようです。

micro-LEDディスプレイは、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイ(LCD)に比べいくつかのアドバンテージがあります。micro-LEDでは、ディスプレイの個々のピクセルに微細なLEDを高密度に敷き詰めることで、LEDによる素子そのものを発光させることにより、色の再現度やコントラスト比の向上、反応時間の速さや、視野角を拡げることもできて画質が向上するだけではなく、更に薄く、明るく、その上有機ELディスプレイに比べて消費電力が少なく、寿命も長い、そして柔軟性もあるというメリットがてんこ盛りな技術です。

現在サムスンが世界的に有機ELディスプレイの最大手で、iPhoneの生産キャパを満足する製造工場を持っているのもサムスンだけだったため、AppleはiPhone X用のディスプレイをサムスンディスプレイから100%購買しています。しかしこの有機ELディスプレイの超有力な対抗馬としてのmicro-LEDディスプレイ技術の開発と量産にAppleが成功すれば、Appleにとってもライバルであるサムスンに依存する必要がなくなるのも大きなメリットとなるでしょう。

記事は以上です。

(記事情報元:DigiTimes via MacRumors

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