先週の日本時間10月30日夜中に行われたAppleの新製品発表スペシャルイベント‘There’s more in the making’では、新型Retinaディスプレイ搭載MacBook Air、そして4年ぶりのMac miniのアップデート、そして最新のiPad Proが発表されました。しかし、事前の予測で発表されるかもしれないとされていたものが5種類発表されず、しかも発表されずにしれっとアップデートされるようなこともありませんでした。それらを9to5Macがまとめているので見てみましょう。
1. iPad mini 5
TF International Securitiesの著名なアナリスト、Ming-Chi Kuo(郭明錤)氏の予測では、今回のイベントでは新型iPad miniが発表される、とされていました。ただ、もちろん確定的なものではないことは述べられていました。
Appleのティム・クックCEOは今回のイベントの壇上で、iPad miniについても触れました。しかし、結局アップデートが発表されることはありませんでした。iPad miniは現在もAppleによって399ドルからという価格で販売されていますが、そのスペックはさすがに時代遅れ感が否めません。
もしかしたら、2019年の頭か春くらいにはiPad miniがアップデートされるかもしれませんが、確実にリリースされるかどうかについては未知数です。
2. AirPowerとワイヤレス充電対応AirPods(AirPods 2)
Appleがマルチデバイスワイヤレス充電パッドのAirPowerについて初めて予告したのは昨年、2017年のiPhone X発表イベントの時でした。その時には、2018年に販売するとされていました。しかし1年後の今年9月のiPhone XS発表イベントでは一切AirPowerに触れられることはなく、その希望は10月のイベントに持ち越されました。
しかし皆さんもご存じの通り、10月末のイベントでも、AirPowerのことは一切触れられることはありませんでした。またワイヤレス充電可能なAirPods(の充電ケース)についても、AppleはAirPowerと共にAirPodsサイトにその写真はアップしながらも、発表することはありませんでした。
ということは、今年中にはほぼこのAirPowerとワイヤレス充電が可能なAirPods(AirPods 2?)についてはリリースされないことが確定したようなものといえるかと思います。となると、2017年の発表は一体何だったのかということになりますが。。噂では、AirPowerについてはどこでもどのデバイスでも充電可能にするために、パッド全体にコイルを大量に配置したことから、相互の干渉が起こったり、発熱が酷いために、問題が多すぎて実現に至っていないという情報もあります。2019年にはリリースされるのでしょうか?または、この2つの新製品に関しては完全に尻切れトンボになってしまう可能性もあります。
3. iMacのアップデート
Appleの10月のイベントについては、多くのレポートやメディアがiMacのアップデートについても触れていました。一部の情報では、ディスプレイパフォーマンスが大幅に向上するという噂もありました。
CPUだけではなくGPUの強化やT2チップの追加搭載なども考えられたのですが、結局それは実現しませんでした。iMacの最後のアップデートは2017年6月のWWDCでしたので、iMacはもう1年半ほど更新されていないことになります。iMac自体、もしデザインや仕様の変更がなく、CPUなどのアップデートのみに留まるのであれば、Appleは特に発表することなくiMacのサイトでしれっとスペックをアップデートして売るのですが、そのタイミングが2018年内なのか、2019年春なのかについては明らかになっていません。とはいえインテルが最近CPUチップのアップデートをしたため、それらを搭載したiMacが出ないとは限りません。
4. Apple Watch Series 4用のECG(心電図)アプリ
Appleは9月の新製品発表イベントでApple Watch Series 4をリリース発表し、デジタルクラウンに指を載せることで心電図を測定可能な新しいECGアプリケーションがあることを紹介しました。
ただ、そのECGアプリはApple Watch Series 4と共にリリースされたwatchOS 5には含まれておらず、当時watchOS 5.1でリリースされるのではないかと見られていました。しかしwatchOS 5.1は記事更新現在まだリリースされていません。
Appleのティム・クックCEOは、先日行われた同社の2018年第四四半期(会計年度、実際は2018年Q3)の業績発表の電話レポートで、ECGは年内にリリースすることを約束しています。
5. 12インチMacBookのアップデート
iMacと同様、12インチ無印MacBookも10月のイベントで発表されるのではないかといわれていました。このMacBookも2017年6月のWWDCから更新されていません。
そして結局10月の新製品発表イベントでは発表されなかったわけですが、新型の13インチ Retina MacBook Airが12インチMacBookのお株を奪うようなスペック(Retinaディスプレイ、Touch ID搭載、第8世代Core-i5 Yシリーズチップ、T2チップ、その他)を搭載して100ドルも安く提供されたため、12インチMacBookは軽さ以外のメリットが殆どなくなってしまいました。
無印MacBookが今後アップデートされるかについては未知数になりましたが、やはりあの軽さととんがったスペックは魅力です。ぜひ続けてほしいものです。
まとめ
上記のように、10月のイベントでは発表が予測されていた上記の5種類の製品がリリース発表されませんでした。10月のイベントで発表されなかったものは、これまでの通例では年内にリリースされることはまずないと思った方がいいかもしれません(上記Apple Watch Series 4のECGアプリ除く)。その他のCPUなど内部仕様のアップデートに留まる場合は、発表イベントで発表することなく、何らかのタイミングでAppleがしれっとApple Storeの内容を書き換えて販売することもあり得るので、皆さんも気になるプロダクトがあるようでしたら、Apple公式サイトをよく見ておいた方がいいかもしれません。
おまけとして、iPhone SE 2も期待されながらリリースされませんでしたね。。日本ではSIMフリーモデルを中心に中古価値があがっているということです。iPhone SEくらいの大きさのiPhoneもまだまだ需要があるのかもしれませんね。
記事は以上です。
(記事情報元:9to5Mac)