iOS8.1.3は脱獄不可能に!
Appleは昨日iOS8.1.3をリリースしたが、今回のiOS8.1.3ではiOS8.1.2まで脱獄に利用されていたセキュリティホールが塞がれおり、脱獄できなくなったことは昨日の記事に書いた通り。多くの人のテストでも、iOS8.1.2用完全脱獄ツール”TaiG(太極越獄)”ではiOS8.1.3が脱獄できないことが証明されている。
中国の脱獄ハッカーたちはiOS8.2の完全脱獄ツール作成作業に?
それでは、このような状況下で、世界中のiOS脱獄ハッカーやハッカーチームはいったい次に何を狙っているのだろうか?iOS7時代から、脱獄業界はとっくに中国の脱獄ハッカーチームの一人舞台となっているが、どうやら中国の脱獄ハッカーたちは既にiOS8.2の完全脱獄ツール作成作業にとりかかっているようだ。
AppleのiOSのマイナーアップデートの周期が脱獄ツールのリリースを困難に
iOS8のマイナーアップデートの周期が短くなっていることは、中国の脱獄ハッカーチームを苦しめている。昨年年末にiOS8.1.1がリリースされた時、脱獄ツール”Pangu(盘古)”の開発チームの”Panguteam(盘古团队)”が利用したセキュリティホールが塞がれ、iOS8.1.0まで使えた脱獄用のセキュリティホールが塞がれてしまった。今回のiOS8.1.3では”TaiG(太極)”チームが同様の状況に陥っている。”TaiG”は、昨日iOS8.1.3がリリースされた後で、脱獄ユーザはiOS8.1.2のままにしておき、iOS8.1.3にはしないように呼びかけている。
TaiGはiOS8.2の完全脱獄の準備が整っているとかつて宣言している
このような状況下で、中国の脱獄ハッカーチームがiOS8.1.3の完全脱獄ツールをリリースする可能性はあまり高くないといえる。iOS8.1.1がリリースされた後、TaiGチームは声明を出し、「既にiOS8.2の完全脱獄の準備が整っている、しかしまだiOS8.2がベータテスト段階なのでリリースはしない」と高らかに宣言した。その後iOS8.1.2はiOS8.1.1のセキュリティホールが塞がれていなかったことからそのままiOS8.1.1用完全脱獄ツールTaiGで脱獄できた。ただ、iOS8.1.3が恐らくiOS8.1の最後のバージョンとなると思われるため(確定ではないが)、iOS8.2の正式版がリリースされるまではTaiGも脱獄ツールを出さない可能性がある。
なお、iOS8.1.0までの脱獄ツールを出していたPanguチームに至っては、iOS8.1.1リリースで自身のツールでの脱獄ができなくなって以降は何の動きも見せていない。
画蛇添足:中国はマネタイズの土台はバッチリ、あとはハッカーとしての実力だけ?
iOSの細かいアップデートに対して、中国の脱獄ハッカーはかなりこれまで頑張って脱獄ツールをリリースしてきた印象がある(彼らが利用しているセキュリティホールやexploitの一部が欧米の脱獄ハッカー達からのパクりであるにしても)。特にiOS8.1.1へのTaiGチームの対応は人々を驚かせた。これまで欧米の脱獄ハッカーたちは、AppleのiOSへの細かいアップデートへの対応をしないことについて、「exploitの無駄遣いになるから、温存する」という言い訳をしてきた。
しかし中国の脱獄ハッカーたちは欧米のハッカーたちの言い訳を詭弁だと否定している。TaiGは「マネタイズができないことの言い訳」と言い切っているほどだ。中国の脱獄ハッカーチームの背後や彼らがリリースする脱獄ツールには、中国のiOSインストーラソフトウェアメーカーが一貫して資金を援助しており、マネタイズの仕組みができあがっているからだ。
我々一般脱獄ユーザにとって、完全脱獄ツールが無償で使えることはありがたいことだが、その裏ではマネーが渦巻いていることは間違いない。そしてそれは欧米でも中国でも一緒なのだ。
あとは、中国の脱獄ハッカーたちが最新のiOSの脱獄が可能となるセキュリティホールやexploitを握っているかどうかが、脱獄ツールがリリースされるかどうかの鍵となる。中国の脱獄ハッカーたちは欧米のハッカーたちに比べ経験は少ないものの、若き天才たちが揃っているといわれている。今後の展開が楽しみだ。
記事は以上。
(出典元:iPhone中文網)