iPhone6/6 Plusがリリースされる前に、いくつかのサイトが消費者が最も期待するiPhoneの改善すべき問題についてアンケートをとったところ、1位はディスプレイの大きさではなく、バッテリーの持ちの問題だった。そして事実上、いくつかの測定結果やユーザの使用感から、iPhone6はバッテリーの持ちが多少改善され、iPhone6 Plusについては明らかな改善がみられ、これまでの歴代iPhoneよりもかなりバッテリーが持つようになった。
多くのユーザにとって、ディスプレイが300ppiから400ppiになった違いというのはあまり大きいものではないが、3Gネットワークのパケット通信可能時間が9時間から12時間になることは大きな変化だ。
しかし歴代iPhoneのバッテリー持続時間を調べるのは容易なことではない。まず、各デバイスが手元になくてはならない。またそれぞれのiPhoneでのテストを記録に残さなくてはいけないだけではなく、過去のiPhoneのバッテリーは消耗したり老化が進んでいることもあって、現状で横並びでテストをしても公平ではない可能性がある。
ブログConnectedの運営者Stephen Hackettは初代iPhoneから最新のiPhone6/6 Plusについて、AppleのCM資料から歴代のiPhoneのバッテリー持続時間の記録をとっており、我々にその記録を公開してくれた。以下はsix colorsから。
通話可能時間比較
iPhone6/6 PlusまでのiPhoneのバッテリーの持ちには起伏があるが、基本的には12時間以下で、もっとも悪いのはiPhone3Gで、8時間となっていて、iPhone5は平均的、そしてiPhone4と4sは10時間以上持つということだ。
最新のiPhone6 Plusに至ると突然それが伸び、24時間となる。一般的には我々はわざわざ電話を何時間もかけてテストすることはないが、この通話可能時間というのはバッテリー持続時間の重要な指標となる。しかしiPhone6/6 Plusより前のiPhoneの正式は普通で、よいわけではない。
待機時間
通話可能時間以外にも待機時間も携帯電話のバッテリー持続時間の1つの要素で、ここではシステムの最適化の程度が影響する。多くのユーザがスリープモードにして充電を忘れて一晩放ってしまったあと、朝気がついたら電池がぐっと減っていて不愉快な思いをしたことがあるだろう。
通話時間ではバッテリーの持ちがよかったiPhone4sはこの項目のテストでは最悪という結果になっている。iPhone4sの待機時間は200時間だが、逆にiPhone3Gのような古いタイプでも300時間もある。iPhone6に至っては250時間と待機時間はあまりよくないが、iPhone6 Plusは400時間とこれまでの先輩たちよりも圧倒的にもつことがわかる。
iPadは全部横ばい
歴代iPhoneのバッテリーの持ちの公称規格は起伏があったものの、歴代iPadの公称持続時間は全く同じという面白い現象がある。
歴代iPadはWi-Fi下では全て10時間の持続時間だ。iPadの画面解像度は代を追うごとにあがり、また端末の厚さや重量もどんどん軽く小さくなっているのにも関わらずだ。
しかし、iPadに関してはこのようにも理解することができる。iPadはiPhoneと比べてバッテリーの持ちについてそれほど高い要求があるわけではない。10時間というのは一日の中でも使用時間として限度と思われる使用時間で、これ以上増やす必要性はあまりなく、どちらかというともっと機体を軽く薄く、持ち運びに便利にすることに気を遣った方がいいということなのだろう。
画蛇添足
私自身もiPhone初代からiPhone6 Plusまで、iPhone6を除く全ての歴代iPhoneを使ってきたが、確かにiPhone6 Plusのバッテリー持続時間は歴代iPhoneよりもかなり改善されているのは実感している。
ほとんどモバイルバッテリーの出番がなくなってきたこともそれを如実に証明している。
しかし、それでももっと持ってくれたらなあ、とは思う。
記事は以上。