2014年はApple(アップル)にとって記念すべき1年となった。
多くの疑問を投げかけられながらも、地球上の他の企業が達成できない凄まじいほどの業績を残したからだ。以下は中国のメディアWeiPhoneの記事の翻訳だ。よくまとまっていると思う。
共同創業者で前CEOの故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)の後を引き継いだCEO、ティム・クック(Tim Cook)のもと、Appleは同社として全く新しいジャンルのデバイス”Apple Watch”を発表。またiPhoneの売上は記録を更新。Appleは史上最大のM&Aを実施し、また株価も最高記録を樹立した。もちろんミスがなかったわけではないが、2014年は記憶するに値する一年だったのではないだろうか。
1. 株を7:1で分割
4月、Appleは株を7:1に分割した。また株の買戻しに300億米ドルを積み増し、総額は900億米ドルとなった。配当は8%増加し、株主は大いに喜んだ。Appleの株価は年間を通して安定し、11月28日には史上最高値の1株118.93ドルを記録した。
2. Beatsの買収
これはAppleの史上最大のM&A(企業買収)となった。Beatsを買収する数週間前に既にその情報は噂として世界を駆け巡っており、そして最終的には本当にその通りとなった。Appleは30億米ドルという貯金を崩し、Dr. Dreはその小切手を受け取ったわけだ。もっと重要なことは、AppleがJimmy Iovine(ジミー・イオバイン)という音楽業界での大御所で、ジョブズの親友を傘下に入れたことだ。買収の目的として、Appleは多くを語らないが、メディアの共通認識としては来年iOSとBeats Musicの統合ではないかとみられている。
3. iOS8とOS X Yosemiteリリース
Appleは例年通り、2つのOSのメジャーアップデートを行った。6月に行われたWWDCにおいて、この2つのシステムについて発表を行い、秋にリリースされた。
Appleとしては初めてこの2つのプラットフォームを持つデバイス同士に緊密な関係をもたらした。例えばContinuity機能は、Handoff機能を使ってアプリをOSの壁を超えて複数のデバイスで同時に使えるようになった。
Appleは同時にHealthKitとHomeKitをリリースし、これらの開発ツールはデベロッパにウェアラブルデバイスやスマート家電へのアプリを作れるようにしたことから、Appleは明らかにこれらのデバイスを準備していることが判明した。
4. IBMとの提携
AppleとIBMの提携は、多くの人にとって思いもよらなかったことだ。これは企業の範疇の中では破天荒な定形となった。クックはある方面に関してはAppleとIBMが提携することでしか成し遂げられないということが明確にわかっていたようだ。AppleとIBMの提携は、Appleが開放路線になり、新しい紀元を迎えたとみなすことができるだろう。
提携の目的は非常に明確で、Appleはアプリケーションを設計し、IBMが現場でインストールをしたりテクニカルサポートを提供するというもので、これらは企業にとっては非常に需要の高い分野だ。まだAppleとIBMの提携の具体的な成果は現れていないが、アプリケーションがリリースされれば一気にその提携の効果は現れてくるだろう。
5. iCloudがハッキングされる
iCloudといえば、今年Appleで何が発生したかはすぐピンとくるだろう。9月に、多くのハリウッドスターや歌手などのプライベート写真が流出した。Appleはこれは完全にターゲットを絞った攻撃だとしているが、その流出の元は明らかにiCloudだったのだ。Appleもこれについてはすぐに対応し、更に暗号化を強化し、Apple IDの2段階認証を追加するなどの措置をとった。ティム・クックもAppleがユーザのネットワークセキュリティ方面の意識を高める責任があることを認めている。
6. 新型iPhoneが曲がるという”ベンドゲート”
iPhoneは大きくなり、そして”曲がりやすく”なった。iPhone6とiPhone6 Plusがリリースされたあと、すぐに複数のユーザからiPhone6/6 Plusが曲がるという情報をネットにあげ、主流メディアもこれをこぞってとりあげたためこのことは非常に早く世界中に広まってしまった。
ただ、このことはiPhoneの販売台数には全く影響せず、新型iPhoneはリリースされてから一週間で1,000万台を売上げ、世界中のどこのApple Storeでも、新しいiPhoneを購入しようと行列を作る人達でいっぱいとなった。
7. Apple Watchのリリース発表
事前に情報が伝わっていたこともあって、今年の10月の新製品発表イベントは史上最も期待を集めたものとなったかもしれない。Apple WatchはAppleが初めてウェアラブルデバイスの領域に乗り出す道標的な製品となり、またジョブズがこの世を去ってから初めての全く新しい製品となった。Apple Watchは2015年初旬にリリースされるとされているが、まだ具体的なスケジュールは発表されていない。
Apple Watchは間違いなくあの発表イベントの主役となったが、一部の人はApple Watchには”絶対買わなくては”と思わせる魅力がないとしており、またデベロッパに対する制限事項も多い。販売価格もAppleは349米ドルから、としただけで、複数の異なるバージョンの販売価格については今でもわかっていない。
8. Apple Pay
Touch IDがiPhone5sに組み込まれた時、これは今後Appleがモバイルペイメントに進出するための準備ではないかと予想された。そして今年9月、果たしてAppleは正式にApple Payを発表した。
現在はまだメジャーな支払い方式にはなっていないが、Apple Payの目標はそう遠くない未来にペイメント市場を席巻することにある。もうあなたは実際の財布を捨てる日が来るかもしれない?
9. U2騒動
Appleの今年最大のミスは、恐らくU2のニューアルバムを自動的にユーザのiTunesにダウンロードするようにしたことだろう。明らかに、全ての人が無料の音楽を好きなわけではなかった。
10. 5K Retina iMac
5KのRetinaディスプレイを搭載したiMacはともかく素晴らしく、Cinema Displayの存在を忘れるほどだ。最新のiMacは、Appleがまだデスクトップハードウェアユーザのことを忘れていないことを証明した。
11. ティム・クックが同性愛者であることをカミングアウト
あるインタビューで、クックはとうとう同性愛者であることを認めた。彼は同性愛者であることをとても誇りに思っているとし、更にこれは神が与えた贈り物だと述べている。世界で最も最強の企業のCEOとして、クックのこのカミングアウトは歴史的な出来事だったといえるだろう。
12. App Storeのアプリ登録拒否
最近のAppleはサードパーティのデベロッパを不愉快にさせている。App Storeの規則はデベロッパにとっては全く受け入れられるものではなく、何回もアプリ登録を拒絶されることになった。
またPCalcやTransmitといったアプリは、強制的に新しい機能を削られたことになる。
皆さんにとって、2014年でApple関係で最も記憶に残る出来事は何だっただろうか?
記事は以上。