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App Storeから削除されてしまった11のアプリまとめ(Apple iOS、iPhone/iPad用)

アプリの開発者にとって、AppleのApp Store(アップストア)に自分のアプリが載ったとしても、枕を高くして寝ているわけにいかない。
というのも、AppleはApp Storeのアプリに対して非常に厳しい審査基準を設けており、その基準に不合格であったり違反しているアプリを情け容赦なく削除することもあるからだ。
昨日のYahoo Techの記事(英語)にてこれまでAppleにApp Storeから削除されてしまった11のアプリがまとめられているので意訳しつつ紹介したい。

1. Flappy Bird

App Storeから削除された世界でもっとも有名なアプリかもしれない。Flappy Birdが削除される最後の24時間でなんと1,000万ものユーザがアプリをダウンロードしてこのゲームにはまった。開発者のDong Nguyenはメディアやゲームファンによる攻撃にうんざりしたようで、最終的に自らこのアプリを取り下げた。彼の理由は「私の運命は私が決める」だった。
実際、Dong Nguyenが最初にFlappy Birdを作った理由はユーザが暇なときにリラックスできるようにというものだったが、その後彼はこのゲームは非常に癖になってしまうことに気がついた。それを解決するために、Nguyenはこのゲームを削除することを決めたのだった。

2. Nescaline

Nescalineは曾て一世を風靡したニンテンドー(任天堂)のゲームハードウェア”ファミコン(ファミリーコンピュータ、英語名NES)”のエミュレータで、App Storeにあがってから数時間で削除されてしまった。NescalineはiPhoneユーザがファミコンのゲームを遊べるようにし、更にタッチパネルもサポートしていた。またNescaline自体には5つのゲームがプリインストールされており、ゲームを足したい場合はユーザはROMのネット上のリンクを指定するだけでよかった。

このアプリの開発者はJohnatan Zdziarskiで、彼自身は実は有名なiPhoneのセキュリティと開発の専門家でもある。

3. Weed Firm

Weed Firmはバーチャル大麻育成ゲームだ(そりゃ、削除されるわな)。このゲームがAppleから削除される前に、App Storeの無料アプリランキングでトップになってしまったことも災いしたかもしれない。このゲームはユーザが大学を退学させられた元植物専攻の大学生”Ted Growing”になりきり、大麻の育成とその範囲の拡大をするという内容となっていた。

大麻を育成したり売ったりするという行為がゲームの中で行われ、それを模倣することで殆どの国では違法行為となるため、Appleは最終的にこのゲームをシャットアウトすることに決めたようだ。
エロゲーを含め、ゲームの中でしかできないことってあると思うんだけどな。。

4. Camera+

Camera+は最初は標準のカメラアプリよりも高機能なカメラ用アプリとして登場したが、バージョンアップに伴いユーザにiPhoneの音量ボタンでシャッターをコントロールできるようにしたことが議論を呼んだ。Appleはこのアプリが、Appleが定めている禁止事項のうち、「アプリがハードウェアのコアな機能を変更する」という項目に触れるとしてその昨日の更新を拒絶した。

しかし中国の言葉に「上に政策あれば下に対策あり」とはよく言ったもので、このアプリをインストールした後Safariで“camplus://enablevolumesnap”というアドレスにアクセスすると、自動的にボリュームボタンでシャッターが押せるようになっていた。しかしAppleはこの裏技を発見すると、すぐにこのアプリをApp Storeから削除してしまったというわけだ。

5. HiddenApps

HiddenAppsはAppleのiAd広告を消すことができるアプリで、更に例えば株価や天気、ニューススタンド(Newsstand)等のiOSに元から入っているネイティブアプリを隠すことができるようになるアプリだった。もちろん、非脱獄環境(入獄環境)でそれを実現できたとあれば、これがAppleの怒りを買わないわけがない。。笑

6. iDOS

iPadユーザはこの初期バージョンは有料だった”iDOS”という名のアプリを使って、iPad上でWindows 3.0を走らせ、往年の名作”Warcraft 2″を遊ぶことができた。iDOSはクラシックなMicrosoftのオペレーティングシステム”DOS”をiPadで走らせることができるエミュレータアプリだ。そしてAppleはApp Storeから最初のバージョンのiDOSを強制削除した。その理由は、このアプリがiTunesを経由してコードを埋め込むことができたからだった。

その後アップデートされたiDOSは無料となって復活したが、最も重要な機能が削除されてしまった。それは上記の問題を引き起こしたiTunesとのファイルの同期機能だ。ただ新しいiDOSには無料のプリインストールのゲームが追加されている。

7. iTether

AppleがこのアプリをApp Storeから削除する前には、iTetherは非常に人気の高いアプリだった。なぜならこのアプリを使えば、キャリアのSIMでテザリングが許可されていなくても、USB経由でMacやPC等にテザリング環境を構築できたからだ。Appleは恐らくキャリアとの関係を重視した上に、アプリがハードウェア上のコアな機能に大きな変更を与えるという理由でこのアプリを削除したと考えられる。

8. Super Nintendo

Super Nintendoは最初にApp Storeに掲載されたときには、表向きは「リモートファイル管理アプリ」という名目でアップロードされ、Appleの審査を通過した。しかし実はこのアプリの実態はニンテンドーのスーパーファミコン(英語名SNES)のエミュレータで、ユーザはSNES形式のゲームROMをDropboxにおいておけば、アプリからそれを開いて遊ぶことができた。更にこのエミュレータアプリは一部のゲームパッドまでサポートしていた。

なお、ゲーム機のエミュレータアプリは基本的にApp Storeで承認されることはない。恐らくハードウェアやゲームの著作権の問題に触れるからであると考えられる。

9. Blockchain

Blockchainはかつて非常に流行った仮想通貨Bitcoin(ビットコイン)用のアプリで、ダウンロードしたユーザ数は100万人を超えていた。AppleがこのアプリをApp Storeから削除した理由は、いくつかの”未解決な問題”があったからだとしている。一時期、Bitcoinの取引所の倒産等で社会的に話題となり、それに対する対策だったとも考えられる。

ちなみにその後AppleはBitcoinアプリに関する規定を変更し、Blockchainは復活を遂げている。

10. VLC

iPhoneやiPad上に自由に画像や動画などを入れてマルチプレイヤーで見る、というような環境はiOS標準では実現できないが、このVLCではそれを実現することができた。しかし不幸なことに、このアプリはApp Storeにアップされてから間もなくAppleに削除されてしまった。しかしVLCは今でも削除される前にこのアプリをダウンロードしたユーザ向けにサポートを続けている。

ちなみに、VLCはMac OSで以前から非常に有名なマルチメディアプレイヤーだ。

11. EyeTV

このEyeTVを使えば、iPhone上でリアルタイムにテレビ番組を見たり、録画したり、番組表までブラウズすることができた。このアプリは初期の段階ではテレビ番組を録画した過去のものしか見られなかったのだが、Ver.1.0でリアルタイムにテレビを見られるように変更された。

Appleがこのアプリを削除したいのは、Appleが米国の携帯キャリアAT&Tと、AT&Tのネットワークを使ってテレビのデータを送受信してはいけないという契約を結んでいたため、それに抵触したからだった。

上記のアプリは脱獄すればインストール可能

ちなみに上記のアプリそのものや、同様のアプリはiOSを脱獄(ジェイルブレイク、Jailbreak、JB)すればインストールすることができたりする。Appleが許していないアプリをインストールできたり、Appleがアプリに許していない機能を実現するのが脱獄の醍醐味だったりする(でもよい子は違法行為はやめておきましょう)。

現行のiOS7.xの脱獄方法はこの記事をご参照あれ。

記事は以上。

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