最近、中国で公務員にiPhoneの使用を禁じる論評が出るなど、
Appleにとってセキュリティ問題による逆風が共産圏にて吹き荒れているが、
今度は元共産圏のロシアで、Appleへの規制が始まろうとしている。
英国Reuters(ロイター)社の記事によると、
ロシアがAppleにiOSデバイスとMacがスパイ行為を行っていないことを明確にするために、
ソースコードにアクセス可能にすることを要求しているという。
報告書では、Appleの幹部がロシアで同国の通信相Nikolai Nikiforovやその他の政府関係者と今月初めに会ったときに提案されたという。
なんとMicrosoftまで引き合いに!
この提案は世界の2つのテクノロジー企業を牽引する企業に対し、
彼らの最もビジネス上での機密を公開するように迫るもので、
これは欧米がロシアに対し、ウクライナ問題について最も厳しい制裁を科そうとしていることに対する対抗措置の可能性がある。
ロシアのこの提案は、同国通信相Nikolai NikiforovがAppleの同国社長(GM)のPeter Engrob NielsenとSAPのロシア地区マネージングディレクターのVyacheslav Orekhovと会見した際に行われた、
と先週の同国通信省の書類には書かれているという。
Reutersの報告書によれば、ロシア政府公式要求の中で、Microsoft(マイクロソフト)との長期的な提携について触れられており、
Microsoftはソースコードを第三者に提供することによって、その第三者が通信省と提携できるのだとしている。
ロシア政府にソースコードへのアクセス要求をされたのはAppleだけではなかった
そして前出の通りソースコードへのアクセス要求はAppleだけではなくソフトウェアメーカーのSAPにも提案されており、
前出のReutersの報告書によれば、
その提案はセキュリティ方面での国益のためだけではなく、
消費者や企業ユーザの個人データなどプライバシーの権利を保護するためでもあるとされているという。
AppleとSAPはこの件についてまだ何もコメントをしていない。
でも実はロシアのメドベージェフ首相はAppleフリーク
ロシア政府はこんな要求を出しているのだが、
実は当ブログ記事でも何回かお知らせしている通り、
ロシアのメドヴェージェフ首相はApple製品大好きで、
現在でもiPhoneを使っていることは明らかだ。
その辺り、Appleは政治家を通じたロビー活動でメドヴェージェフ首相を動かすことによって何とか解決を図ろうとするかもしれない?
私がAppleのCEOだったらそうすると思う。
ただ、ロシア政府のこのソースコードへのアクセス要求が、
セキュリティ確保といううまい口実を使っておきながら、
実はちゃっかりソースコードを解析してロシア企業からiOSやOS Xと同じように使いやすいものを販売するのが目的だったとしたら、話はちょっと別だが。
記事は以上。