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iOS8にもとうとう追加される「ウィジェット」。30年の歴史を写真と共にどうぞ

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Apple(アップル)は2014年6月3日に行われたWWDC2014の基調講演で、
OS X 10.10 YosemiteとiOS 8を発表した。
この2つの新しいOSの特徴は、
もっとユーザが気軽にウィジェットを導入できるようになっていることだ。
しかし多くの人は知らないかもしれないが、
Appleは30年も前に既にウィジェットの概念を実現しており、
この30年もの間、他社のOSでそのウィジェットは様々な方法で発展してきた。
2日前海外のテクノロジーサイトThe Vergeが、
この30年の様々なウィジェットの発展の歴史ついてまとめているので、
意訳しつつご紹介したいと思う。

Macのデスクトップアクセサリ(1984年)

これが30年前のMacのデスクトップ画面だ。
当時Appleはこのウィジェットの原形とも呼べるものを、
「デスクトップアクセサリ」と命名していた。
この概念はApple初期の従業員Bud Tribbleによって提唱されたもので、
Mac開発グループのAndy Hertzfeldによって完成されたものだ。
当時デスクトップアクセサリには計算機、時計、パズルゲーム、メモパッドやコントロールパネルなどがあった。
しかしこの時代のMacはまだマルチタスク機能を備えておらず、
これらの小さいアプリはまだまだ非常に軽量で機能も限定されていた。

Microsoft Windows95のアクティブデスクトップ

アクティブデスクトップは、
Microsoftがインターネットを積極的にコンピュータに結びつける目的で、
非常に多大なリソースを使って推進されたものだった。
Windows 95とInternet Explorer(以下IE)4.0との融合が図られ、
デスクトップにインターネット上の情報と連動するアクティブな情報を表示させることができた。
このアクティブデスクトップには株価やニュースなどが含まれていたが、
この段階ではウィジェットという小型のOSの部品と呼べるものではなかった。
Microsoftは更にサイドバーにWebサイトのショートカットを入れられるようにした。
その後、Windows Vistaの時代になって初めてウィジェットと呼べるものが登場し、
上記のアクティブデスクトップはそれに取って替わられた。

Konfabulator(2003年)

Konfabulatorはデスクトップウィジェットではないが、
その歴史の歩みは非常に面白い。
このソフトウェアはMacとPCの両方の互換性を持ち、
小型の部品のようなものをデスクトップに並べることができるようになった。
Appleが2005年にDashboard機能をリリースした後、
Konfabulatorの開発者を含む多くの人はAppleがこのKonfabulatorのアイデアをパクったと捉えた。
Dashboardがリリースされてから数ヶ月後、
なんとYahooがKonfabulatorを買収した。
Yahooはその後その名前を「Widgets」と改名し無料でリリースしたが、
最終的には2012年にこのサービスを終了し、
そのリソースをテレビの小型ウィジェットの開発に集中させることとなった。

Apple Mac OS 10.4 TigerのDashboard(2005年)

上述の通り2005年にAppleはDashboard機能をリリースした。
このDashboardはOS X 10.4 Tigerの重点的機能の一つとされ、
デスクトップ上に多くの小型のウィジェットを表示することができ、
ユーザはキーボードショートカットでそれらを気軽に起動したり閉じたりできるようになった。
Dashboardは最初たった14個のウィジェットによって構成され、
また一部のウィジェットしかインターネットと連動しておらず、
計算機や連絡先、iTunes Remote等は多機能デスクトップの付属品に過ぎなかった。
そしてAppleはその後2011年にリリースしたOS X Lionから、
Dashboardをマルチデスクトップ(Spaces)の一部として独立させたが、
ユーザはこれまでと同様のやり方で同じウィジェットを扱えるという過去のバージョンとの親和性の高いものとなった。

Windows Vistaのサイドバー(2006年)

MicrosoftのWindows Vistaはデスクトップの右側にサイドバーを配置し、
そこにミニツールを表示するようにした。
時計、RSSリーダー、計算機、為替計算機、メモ帳、天気やCPUの状態などの他、
ユーザはMicrosoftのサイトから更に多くのコンテンツをダウンロードできた。
しかしWindows 8のリリースにあたって、Microsoftはこの機能を削除してしまった。

Google Android(2008年)

Androidの最初のバージョンからウィジェットは存在していた。
Androidが生まれる2年前の2006年の7月に描かれたウィジェットのアイデアの草案によれば、
Googleはウィジェットをメインディスプレイ上の小さいアプリとみなしており、
役立つデータを簡単にアイコンにして表したもの、という表現になっている。
天気、株価やスポーツ情報などのウィジェットはAndroidに最初から存在していたが、
その後Androidではウィジェットはアプリの付属品のような扱いとなった。

Windows Phoneライブタイル(2010年)

Windows Phone 7がリリースされる前のWindows Mobileの時代に、
実は既にサードパーティ製で今日ウィジェットと呼ばれるものは存在していた。
Windows Phone7では、Microsoftはアプリの内部の情報を直接アプリのアイコンに表示できるようにした。
例えば天気やメールなど、ユーザがアプリを開かなくても最新情報が見られるようにしたのだ。
他にもMicrosoftはライブタイルの大きさを自由に調整できるようにし、
より多くの情報を表示させることもできるようになった。

Apple OS X 10.10 Yosemite(2014年)

WWDC2014の基調講演で、OS X Yosemiteの中にもまだDashboardがあることは確認された。
しかしアップルは上記の講演で、通知センターにウィジェットを追加することを強調していた。
というわけでYosemiteからは、ディスプレイ側面の通知センターの中に、
ユーザは自ら足したいウィジェットを追加することができる。
恐らく今後はMac App Storeの中で多くのウィジェットが紹介されることになるだろう。

Apple iOS 8(2014年)

iOS8の中のウィジェットは、
OS XのDashboardやAndroidのデスクトップ上のそれとは全く異なるものであり、
通知センターの中にウィジェットを追加できるようになるというものだ。
そしてそのインターフェースはSiriに見られるようなインフォメーションカードを足していくような感じとなる。
今判明しているウィジェットとしては、
スポーツの試合結果やニュース、または宅急便の配達情報など、
基本的には一目見てすぐわかるような性質のものだ。
またiOS8ではサードパーティ製のウィジェットも追加できるようになる。

AppleのiOSはこれまでウィジェットの追加を頑なに拒んできた感じがするが、
ここに来てOS Xに近づけるために追加するようにしたのか、
はたまた。。

今後もウィジェットの進化はモバイルデバイスのプラットフォームを中心に発展していくだろう。

記事は以上。

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