9月20日にiPhone5sがリリースされる前から、
iPhone5sのゴールド色は様々な呼ばれ方をしている。
販売前はメディアによく「シャンパンゴールド」と呼ばれていた。
しかしこの「シャンパン(Champagne)」は地名や、
シャンパーニュ地方で採れた葡萄を使った炭酸入りワインのことを呼ぶため、
結局商標などの問題を避けるために、
Appleでは正式にはこの呼び方は採用しなかった。
実際にiPhone5sが販売されてからは、
中国では「土豪金(翻訳すると田舎者成金ゴールド?)」と一般的に呼ばれるようになった。
もちろんApple中国は公式にこのような呼び方はしていないが、
中国では最初はネット用語として使われていた「土豪金」が全国的に広がり、
その影響で同様に工業製品にゴールドが使われているものは、
みな「土豪金(成金ゴールド)」と呼ばれるようになってしまった。
中国では皆この呼び方を気に入っているようだが、
実際のiPhone5sのゴールドはとても上品なゴールドで、
中国では呆れるほどよく見かける下品で角刈りでデブで腹が出ていて、
タンは吐くわタバコは所構わず吸うわ酒は飲んで暴れるわ、
辺り構わず大声で話しまくるわ、
でも現金や不動産や高級車はうなるほど持ってていいオンナ連れてるぜ、
というような典型的な土豪(田舎者のダサい成金)が好む金の装飾品とはとても似ても似つかない、
それでもやはりゴールドが好きというのは中国ではそういうイメージなんだろう。
もしかしたら高い金を出さないと買えない現状に当てつけて、
このような呼び方になっているのかもしれない。
では、Apple内部ではこのiPhone5sのゴールドはどのように呼ばれているか、
ご存じだろうか?
仰々しく”the gold iPhone 5s”?
いやいや。
実は”The Kardashian Phone(ザ・カーダシアン・フォン)”と呼ばれているのだ。
ニューヨークタイムズの記者、
Nick Biltonがtwitterで最初にこのApple内部での通称”The Kardashian Phone”を暴露し、
これはAppleから得た情報だとしている。
A source at Apple told me while they were making the gold iPhone it was referred to internally as "The Kardashian Phone."
— Nick Bilton (@nickbilton) October 18, 2013
TechCrunchもそのApple内部での呼び名について正しいとしている(私の記事の1日後に発表された日本語版記事のリンクはこちら)が、
これは内部でのジョークでの呼び方であり、
もちろん厳密な意味でのコードネームの類いではないとしている。
ではなぜ”The Kardashian Phone”なのか?
まずご存じない方のために、
Kardashianとは、アメリカのモデル・女優のキム・カーダシアン(Kim Kardashian)のことだ。
■キム・カーダシアン(Kim Kardashian)Wikipediaの紹介はこちら
・Instagram上での彼女の有名な写真(Instagramリンク)
昨年BGRはiPhoneに対して陽極酸化処理ができる会社を見つけ、
そこでiPhoneに様々なカスタムカラーケースを作ったのだが、
そのうちに当然ゴールド色も入っていた。
この会社のサービスについてテストした後、
BGRは会社と付き合いがある有名人の友人にゴールド色のiPhone5をプレゼントし、
そのうちの1人にキム・カーダシアンが入っていたというのだ(BGRの関連記事はこちら)。
キム・カーダシアンとウィズ・カリファ(Wiz Khalifa)などがネットやテレビ上で、
ゴールド色のiPhone5をよく披露していたため、
このゴールド色がBGRのシリーズの中で最も売れる製品となったのだ。
かつてキム・カーダシアンは彼女のTwitterでゴールド色のiPhone5が好き、とつぶやいたこともある。
I love my gold iPhone 5 by http://t.co/x14clif7 — thanks @boygenius http://t.co/4wxmwb7T
— Kim Kardashian (@KimKardashian) December 7, 2012
それが由来で、
Appleの社内では”The Kardashian Phone(ザ・カーダシアン・フォン)”と呼ばれているとのことだ。
現在世界中でiPhone5sのゴールドが大人気で品薄なのも、
キム・カーダシアンがiPhone5時代に宣伝をしてくれていた功績が非常に大きいかもしれない?
Appleにとってはキム・カーダシアンさまさまなのである(BGRの功績も忘れてはならないが)。
こんなエピソードを聞くと、
暫くどうでもいいと思っていたiPhone5sのゴールドが、
また欲しくなってきてしまうではないか!
ちなみに中国のネット民は、
AppleのiPhone5sと5cのカラーバリエーションについて、
以下のように呼んでいる。。やっぱり中国語は面白い!
■iPhone 5s
スペースグレイ:高端黑
ゴールド:土豪金
シルバー:金正银
■iPhone5c
グリーン:茶婊绿
ホワイト:古德白
ブルー:武藤蓝
ピンク:脑残粉
イエロー:大便黄
面白いのが、iPhone5sのシルバーの「金正银」。
北朝鮮の親の七光り独裁者、キム・ジョンウンのこと。
北朝鮮が金正恩が正式な後継独裁者となった後正式な漢字を発表する前に使われていた名称で、
銀と恩は韓国語では発音が一緒のため。
iPhone5cのホワイト「古德白」は、中国語ではgu de bai、つまりGoodbyeの音訳だ。
それから脑残粉。。残は障害者のこと。後は言わなくてもわかるでしょう。。
最後の大便って。。身も蓋もないなあ。
記事は以上。