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次世代Lightningコネクタは防水防塵仕様に?Appleの特許出願で判明

Patently Appleによると、昨日米国特許商標庁(USPTO、United States Patent & Trademark Office)は、iPhone/iPadなどのiOSデバイス(iDevice)に接続する際に、液体密封シールを構成する次世代Lightningコネクタに関連する特許出願がAppleから出されたことを公表したということです。ではその出願特許について、詳細を追ってみましょう。

液体密封シール付Lightningコネクタ特許は、環境による損傷を防ぐと共に、新しい需要を生み出すかも

スマートフォンやタブレットが普及するにつれて使用される環境はますます過酷になっています。それによって液体や埃などの異物が端末内に侵入する危険性があり、そのことで電子デバイス内の回路や回路上の部品、そしてバッテリーなどの損傷に繋がることもあります。今回のAppleの特許出願書類のように、iPhone/iPadなどの電子デバイスの、外部とのコネクタ部分を保護することによって、環境による損傷からデバイスを保護することが可能になるだけではなく、更に新しい環境でデバイスを使用することが可能になったり、また新しいアクセサリの需要が生まれるかもしれません。

Appleの次期Lightningコネクタ発明特許の詳細

Appleの特許出願書によると、今回の次世代Lightningコネクタの特許では、「湿気がコネクタおよび/または電子デバイスに浸透するのを妨げるように構成された、1つまたは複数のガスケットまたはシール」が従来のLightningコネクタに追加されています。それによって、コネクタプラグがデバイスと嵌合するときに、コネクタプラグとデバイス内に液体密封シールが形成されるということです。

Appleによる上の特許図(FIG.)12Aでは、電子デバイスのレセプタクルコネクタへのシールを形成するように構成された、変形可能な材料から先細になって形成された第1の面#1220および第2の対向面#1225を有するプラグコネクタ#1215の等角図が示されています(これは実施形態のうちの一例とされていて、実際の製品がこうなるとは限りません)。

そしてAppleの特許図(FIG.)12Bでは、電子デバイスのレセプタクルコネクタに取り付けられたプラグコネクタの断面図が示されています。第1の表面および第2の表面は、それらが空洞内に挿入されるとき、電子デバイス#1235のレセプタクルコネクタキャビティ#1230に対して、液体密封シールを形成します。

プラグコネクタは、金属または他の剛性材料から形成された内部フレーム#1240が内包されていて、プラグコネクタそのものはその形状を保持し、複数の電気接点#1260(1)〜#1260(8)をレセプタクルコンタクト#1245と接触することを保証します。そしてプラグコネクタは、誘電体フレーム内に、複数の電気接点を保持することができる接触領域#1265を有することが可能とされています。また上図の実施形態では8つ全ての電気接点の接触ができるとされていますが、別の実施形態では、少なくとも1つ以上の電気接点の接触が可能とされています。

他の実施形態(図12Aおよび図12Bには図示されていません)において、#1290の前部は、拡大した「球状」の断面を有してもよく、変形可能なシール材料から作製され、キャビティの端まで届くようなことも可能としています。さらなる別の実施形態では、コネクタ本体#1255の全体または大部分が、特許出願明細書に開示されているシール材料などの変形可能な材料から作製され、電子デバイスに対して液体密封シールを形成することができるともされています。つまり、具体的には、コネクタ本体全体または大部分が変形可能な材料でコーティングされる可能性もあるということです

特許はまだ出願中、実際の製品での実現や発売の時期は不明

この次世代Lightningコネクタに関するAppleの特許出願は2017年第1四半期に提出されました。これがまだ特許出願段階であることを考慮すると、まだ市場投入時期は不明といえるでしょう。将来的には、更に信頼性の高いLightningコネクタが登場する可能性もあるということで頭に留めておくといいかもしれません。これによって、冒頭に書いたように更なる需要やビジネスが生まれると、Appleも、また周辺機器メーカーやデベロッパ、ユーザなど全てのApple製品に関わる人達も、みんなハッピーになるかもしれませんね。

記事は以上です。

(記事情報元:Patently Apple

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