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大失敗?Apple、広告業から撤退!iAdチームを解散、自動化へ

Appleの広告プラットフォームiAdの営業収入はずっと低調のままで、同社の収益に対する影響は微々たるものだった。Buzzfeedの報道によると、AppleはiAdの販売をやめ、iAdチームを解散し、iAd関連の業務を停止するという。内部の情報に詳しい人物によれば、「Appleは自分たちが広告には向いていないことを表明した」という。

スティーブ・ジョブズが「既存の広告は本当にクソだ」と言い放って始めたiAdも、こんな惨憺たる結果に。。 写真:Justin Sullivan / Getty Images

AppleはiAd販売チームを解散し、iAdプラットフォームを広告配信業者や広告代理店に受け渡し、彼らに直接コンテンツを入れられるようにし、広告配信業者が100%収益を得られるようにするという。

去年9月、AppleはiAd Workbenchソフトウェアをアップデートし、広告を配信業者が自らAppleの「ニュース」アプリに出せるようにした。現在、Appleのニュース広告を出すことができるが、デベロッパは完全にiAdに依存しなければならない。Appleは現在のニュースアプリのやり方と同様、App Storeやその他のプラットフォーム上での広告についても、直接広告が出せるようにするという。

iAdプラットフォームは2010年にリリースされたが、Appleはこれまで一度もiAdを成功に導くことができなかった。リリース時にはiAdの最低費用は50万米ドルだった。その後何回も価格調整が行われたが、広告代理店や配信業者を惹きつけることはできなかった。

 

画蛇添足 One more thing…

スティーブ・ジョブズが始めたiAdも、最終的に惨憺たる結果となった。原因としてもちろん配信料が高すぎたのもあるだろうが、ニュースアプリ以外でAppleのプラットフォームにアクセスする人達は、いかに数が多いといえども純粋にAppleの製品を購入したり情報を調べる以外に他の広告に興味を示さないという傾向もあったのではないかと推測される。ようは、プラットフォームの大きさに慢心してそこまで気合いを入れずに始めて、中途半端にリソースを割いてしまったからなのだろう。

iAdの代理販売をもうこれ以上続けることには意味がないため、AppleがiAdを放棄したのは選択と集中の意味では正解だろう。しかしiOS 9からブラウザ等に広告ブロッカー(Ad Blocker)機能を追加するなど、他社には儲けさせないという仕掛けをしておきながら、結局自分たちも広告を諦めるという行為は、私たちのような広告にある程度頼っているメディアとしてはAppleに対して少々複雑な感情を抱くのは避けられないのではないだろうか。

そして今後はAppleにコントロールされることのない広告が、Appleの各プラットフォームのiAdのスペースに入り込んでくることになろう。ユーザにとって、これはいいことなのだろうか?

記事は以上。

(記事情報元:Buzzfeed

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