AppleのCEO、ティム・クック(Tim Cook)が昨日、Twitter上で前任CEOで同社の共同創業者のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)の62回目の誕生日を記念してツイートしている(ジョブズの誕生日は2月24日)。クックCEOは「スティーブを思い出します。彼の言葉と思想は永遠に私たちにインスピレーションを与えてくれるでしょう」としてジョブズの名言、「ただ君の心の導くままに進めばいい」という言葉を引用している。
ティム・クックCEOは、折に触れてジョブズのことをツイートする。例えば、ジョブズの命日(2011年10月5日、膵臓癌で死去)などにもだ。
Remembering Steve, whose words and ideals will always inspire us. “There is no reason not to follow your heart.” pic.twitter.com/MihKSnbYiQ
— Tim Cook (@tim_cook) 2017年2月24日
ジョブズは1976年に、スティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak)とロン・ウェイン(Ronald “Ron” Wayne)と共に現在のAppleの前身のApple Computer Inc.(アップルコンピュータ)を創業。Apple IIとMacintoshという2種類のパーソナルコンピュータの開発と販売によって成功を収めた。しかし、1985年に会社内部衝突があった中でAppleを退職、そして1997年にAppleがNeXT(ジョブズがAppleを去った後に創業した会社)を買収したことでAppleに返り咲いた。
iMac、iPod、そしてiPhoneとiPadの成功によって、スティーブ・ジョブズはAppleを世界最高の価値がある会社にのし上げた。ティム・クック現CEOは、その間に雇用管理や運営体制、そして根本的にサプライチェーンと製造を見直し、2009年にジョブズが治療のために一時仕事を離れた時には、臨時CEOとなった。
2011年1月にジョブズが3回目の病気による休暇をとった時、ジョブズの役割はハイレベルの決裁のみで、クックは日常業務を担当していた。ジョブズは同年8月にAppleを辞職してその権限を全てクックに委譲し、そして6週間後にこの世を去った。批評家の中には、現在でもクックはジョブズの影の中で生きているだけで、イノベーティブな製品を生み出すことはできないと批判する人もいる。
Appleをここまでの大きな企業にしたのは、もちろんクックのジョブズCEO時代の内助の功と、クック自身がCEOになってからも慢心せず企業管理をしっかりしてきた賜物ともいえるだろう。ただし、クックCEOが着任以降、Appleが伸びているのはiPhoneのおかげだ。Apple Watch、Apple Pencil、Apple Musicくらいしか新製品がなく、そこまで売れていない。イノベーティブな新製品が出せていないのは事実ではある。
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