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Macの出荷台数、2020年第1四半期は前年同期比21%減少か

AppleのMacの出荷は、今週Canalysが共有した新しいデータによると、2020年の第1四半期には前年同期比20%以上減少したと推定されています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が影響した世界中の企業や工場の閉鎖によって、「生産と物流の問題が大幅に遅れ」、世界全体のPCの出荷台数も前年比で8%減少しました。

ただ、全体的なトップベンダー(メーカー)ランキングの順位は安定しており、Lenovoは1280万台の出荷でPC市場をリードし続けています。2番目にHPが1170万台、、次にDellが1050万台でした。

4位のAppleのMacシリーズの2020年の第1四半期の出荷台数は320万台とみられ、2019年の第1四半期に推定400万台と比べると21%の減少となりました。これはLenovo、HP、Dell、Acerという他の上位5ベンダーのどこよりも、前年比で大幅な減少となり、他社に比べて失速具合が大きくなっています(逆にDellは1.1%ですが出荷台数を増やしています)。

しかし世界的な出荷台数の減少にもかかわらず、2020年の第1四半期には、世界中の国家や地域が新型コロナウイルス感染症に対してとった厳格な封鎖措置による在宅勤務の遠隔作業(リモートワーク)およびリモート学習の必要性に牽引され、需要が急増しました。Canalysは、ベンダーが今後数週間にわたって健全な利益を報告し、営業利益率が史上最高に達すると予測しています。

Canalysはまた、「他の多くの家庭用テクノロジー」が、在宅勤務と在宅学習への移行の中で大きな成長を遂げたと述べています。これには、ヘッドフォン・Webカメラ・プリンター・モニターのほか、コラボレーション・仮想デスクトップ・リモートアクセス・セキュリティ在宅勤務ソフトウェアのためのセキュリティソリューションが含まれます。ただし、Appleはこれらのカテゴリの多くの製品を製造していないため、特殊需要の恩恵にあずかれない形になっています。

Canalysのアナリスト、Ishan Dutt氏によれば、今年第2四半期及びその後の残りの期間のPC業界の需要は、第1四半期ほどには強くならないようです。

第2四半期に入ると、中国の生産制約は緩和されました。しかし、第1四半期に見られたPC需要の急上昇は持続する可能性が低く、今年の残りの時期で需要が高まるかはわかりません。多くの企業は設備が整ったばかりで、オフィス向けのテクノロジー商品に投資する企業はほとんどありません。世界的な景気後退が始まりました。企業は破産し、数百万人が新たに失業するといわれています。政府や大企業でさえ、他の分野での支出を優先する必要がある状態です。

Canalysのデータは、サプライチェーン分析と消費者調査(アンケート)に基づいています。AppleはMac・iPhone・iPadの出荷台数を公開していません。というわけで、特定のデータからこのCanalysの分析データが正しいと判断することはできません。

最近リニューアルされた16インチMacBook Pro、MacBook Air、Mac miniなどはまだまだ魅力的な製品です。そしてAppleは来年か、遅くとも再来年には独自設計のARMプロセッサを搭載した新しいMacをリリースするのではないかとみられています。そこでAppleは恐らくデザイン変更を伴う大幅なメジャーバージョンアップを行うのではないかと思われますので、その前に従来製品の売上げの落ち込みがあるのは仕方のないことかもしれません。

更に、AppleにとってMac事業は全体の売上げのうち20%程度のことで、そこが多少売上げが落ち込んでもあまり全体には響かないため、より主力のiPhoneやiPad、そしてそれに付随するサービス部門などを守ることにリソースを投じるのは自然の流れです。ただ、個人的にはAppleは歴史的にやはりMac(Macintosh)で身を立てた会社だと思っています。できるだけここの部分は手を抜かず守っていただきたいものです。最近はバタフライ構造キーボードやTouch Barの失敗が目につきますが、全体的には安定したいい製品を作っているのでは亡いかと思います。ここでデザインを一新したら、Macに関しても脱Jobsとなるかもしれませんね。

記事は以上です。

(記事情報元:Canalys via MacRumors

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