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Apple、iOS/iPadOS 16.1をリリース。macOS 13 Ventura、watchOS 9.1も

Appleは日本時間2022年10月25日未明、iPhone向けの最新OS(システムソフトウェア)【iOS 16.1】及びiPad向けの【iPadOS 16.1】の提供を開始しました。このiOS 16.1は10月11日にリリースされたiOS 16.0.3から約14日ほどでリリースされ、小数点1桁アップデートであることから細かいですが多くの機能追加や修正が行われています。なお、iPadOSはこのiPadOS 16.1が初めての16シリーズのリリースとなります。

AppleはiOS 16.1/iPadOS 16.1と同時に、Mac用の最新OS【macOS 13 Ventura】もリリースしていて、こちらも今回が初めてのmacOS 13となります。更にApple Watch用OS【watchOS 9.1】やAppleTV用のOS【tvOS 16.1】もリリースされています。

iOS 16.1 アップデート内容

iOS 16.1アップデートの変更点について、Appleはリリースノートで以下のように記述しています。

このアップデートではiCloud共有写真ライブラリが導入され、ファミリーの写真の更新が簡単にできます。また、このリリースではライブアクティビティが他社製Appに対応するようになりました。iPhone用のその他の機能とバグ修正も含まれています。

Appleソフトウェアアップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:

https://support.apple.com/ja-jp/HT201222

iCloud共有写真ライブラリ

  • 個々のライブラリで写真とビデオを最大5人とシームレスに共有可能
  • ライブラリの設定時または参加時に、開始日や写真に写っている人をもとにして共有ライブラリに追加する写真を簡単に選択可能
  • ライブラリのフィルタ機能により、共有ライブラリ、個人用ライブラリ、または両方のライブラリの表示を素早く切り替えることが可能
  • 編集や許可の共有により、参加者全員が写真の追加、編集、お気に入りへの追加、キャプションの追加、削除の操作が可能
  • “カメラ”で共有設定を切り替えることで、撮影した写真をそのまま共有ライブラリに追加するか、Bluetoothでほかの参加者が近くにいることが検出されたときに自動で共有する設定を有効にするかを選択可能

ライブアクティビティ

  • 他社製AppのライブアクティビティをiPhone 14 ProモデルのDynamic Islandやロック画面に表示可能

ウォレット

  • メッセージやWhatsAppなどのメッセージ用Appを使って車やホテルの部屋などのキーをウォレットで安全に共有可能

ホーム

  • 新しいスマートホーム接続規格、Matterに対応し、さまざまなホームアクセサリをエコシステム間で連携させることが可能

ブック

  • 読書を始めるとリーダーコントロールが自動的に非表示に

このアップデートにはiPhone用のバグ修正も含まれます:

  • 削除済みのチャットが“メッセージ”のチャットリストに表示されることがある問題
  • 簡易アクセスの使用時にDynamic Islandのコンテンツが表示されない問題
  • VPN Appの使用中にCarPlayを接続できないことがある問題
  • VoiceOverを使って日本語キーボードで入力しているときに音声フィードバックが途切れることがある問題

一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できない場合があります。Appleソフトウェアアップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:

https://support.apple.com/ja-jp/HT201222

セキュリティ関連の修正は、CVE番号ベースで20件ありました。セキュリティ機能のバイパス、任意コードの実行、機密情報の漏洩などにつながるおそれのある欠陥が対処されています。その中でも特筆すべきは、カーネルにおける範囲外書き込みの問題(CVE-2022-42827)で、これはゼロデイ脆弱性です。アプリケーションがカーネル権限で任意のコードを実行できてしまう可能性があり、すでに悪用の報告があるため、早めのアップデートが必要です。なお、これらのセキュリティ修正は同日リリースされた「iPadOS 16」にも適用されています。

ところで今回iOS 16.1にアップデートしたところ、ネットワーク設定のリセットをしなくても済みました。何か改善されたのかもしれません。あと個人的にはバグ修正の1つとして、VPN Appを使用中にCarPlayを接続できない問題が解決されているのは興味深いですね。VPNを接続しているとローカルIPまでバイパスしてしまうことがあり、そのあたりが改善された可能性があります。

iPadOS 16.1 アップデート内容

iPadOS 16.1アップデートの変更点について、Appleはリリースノートで以下のように記述しています。

今回初めて16シリーズとなったため、非常に多くのアップデート内容となっています。またiOS 16.1と同様ゼロデイ脆弱性を含む多くのセキュリティアップデートが含まれていますので、できるだけ早めにアップデートされることをお勧めします。

なお、iPadOS 16.1が適用できるデバイスは以下の通りです。

これ以前のiPadOS 15搭載デバイスは、iPadOS 16が適用できないので注意が必要です。

macOS 13 Ventura アップデート内容

同時にリリースされたmacOS 13 Venturaアップデートの変更点について、Appleはリリースノートで以下のように記述しています。

主な機能追加は写真・iCloud共有写真ライブラリと、あとはiPhoneをスタンドに立てるとMacと連携してWebカメラとして使用できることですかね。これでまたWebカメラ市場が。。

なおセキュリティ関連の修正は、CVE番号ベースで112件あります。これには、ターミナルで使用する「Vim」「curl」などのオープンソースソフトウェアの脆弱性も含まれています。iOS 16.1にあるようなゼロデイ脆弱性こそないものの、任意コードの実行やセキュリティ機能のバイパス、特権昇格、情報漏洩、サービス拒否(DoS)などにつながるおそれがあるため、できるだけ早い対処が必要ですので、アップデートをお勧めします。以下の旧macOS向けにもセキュリティアップデートが提供されています。

ちなみに「macOS Ventura」は以下のデバイスに対応しており、無償でのアップグレードが可能となっています。

 

  • iMac:2017以降
  • Mac Pro:2019以降
  • iMac Pro:2017
  • Mac Studio:2022
  • Mac mini:2018以降
  • MacBook Air:2018以降
  • MacBook:2017以降
  • MacBook Pro:2017以降

 

これ以上古いデバイス(おおむね2017年以前のもの)はmacOS 12 Montereyからアップデートできません。基本的にAppleは5年をソフトウェアアップデートの範囲内としているためです。私のMacBook Proも1つが2018年モデルです。再来年からはアップデートができなくなる可能性がありますね。

ちなみに、私のデバイスではアップデートしたところ、中国語IMEの搜狗输入法が使えなくなりました。まだmacOS Venturaに対応していないものと思われますが、注意が必要です(壊れているってなんやねん)。

watchOS 9.1 アップデート内容

同時にリリースされたwatchOS 9.1アップデートの変更点について、Appleはリリースノートで以下のように記述しています。

このアップデートにはApple Watch用の改善が含まれます。

  • Apple Watch Series 8、Apple Watch SE(第2世代)、およびApple Watch Ultraでの心拍数とGPSの測定頻度を下げる機能により、屋外ウォーキング、ランニング、およびハイキングのワークアウト中にバッテリー駆動時間を節約可能
  • Apple Watchが充電器に接続されていないときにWi-Fiまたはモバイル通信を使用してミュージックをダウンロード可能
  • 新しいスマートホーム接続規格、Matterに対応し、さまざまなホームアクセサリをエコシステム間で連携させることが可能

このアップデートには、Apple Watchのバグ修正も含まれます。

  • 屋外ランニング中の平均ペースの音声フィードバックが正しくない場合がある問題
  • 天気Appに表示される降水確率の予測がiPhoneの現在地の予測と一致しない場合がある問題
  • 1時間ごとの天気のコンプリケーションで、午後の時間帯に時刻が午前と表示される場合がある問題
  • 一部のユーザで機能的筋力トレーニングワークアウト中に表示される時間が進まない場合がある問題
  • 複数の通知を受信したときに、VoiceOverで通知を読み上げる前にApp名が読み上げられない場合がある問題

Appleソフトウェアアップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/ja-jp/HT201222

基本的にwatchOS 9.1では機能の追加ではなく、機能改善及びバグ修正がメインとなっています。セキュリティアップデートもあるため、早めにアップデートされることをお勧めします。

tvOS 16.1アップデート内容

Appleは同時に、AppleTV用OS、【tvOS 16.1】もリリースしています。

tvOS 16.1では、Siriのユーザーインターフェイスに改良が加えられており、Siriを起動すると画面右隅からインターフェイスが表示され、よりコンパクトな表示になっています。更に設定アプリに「Hey Siri」 を有効にする新しいオプションが追加されています。他にもセキュリティアップデートが盛り込まれています。

最新ハードウェアiPhone 14シリーズ用を含む、iOS/iPadOS 16.1オリジナルファームウェアのダウンロードはこちらから

最新の【iPhone 14/iPhone 14 Plus/iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Max】用も含め、iOS/iPadOS 16.1のファームウェア(OFW)のダウンロードリンクはこちらです(順次アップデート予定)。

基本的にはiOS等AppleのOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけます。

記事は以上です。

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