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2019年の世界スマートフォン出荷台数、iPhone XRが1位、iPhone 11が2位と上位独占

2019年の世界スマートフォン出荷台数の機種別ランキング(推計)がOmdiaから発表されていますが、それによると、去年1年間で出荷されたスマートフォンのうち、AppleのiPhone XRが1位、9月にリリースされたiPhone 11が2位に入り、トップ2を独占しています。

Omdiaのレポートの詳細名は「Smartphone Model Market Tracker」です。上記の数字は100万台単位なので、Appleは2019年に2019年に推定4630万台のiPhone XRユニットを出荷し、新機種のiPhone 11は3730万台とiPhone XRの後塵を拝することになりました。

なお3位〜5位は韓国のサムスン(Samsung)のGalaxy A10、Galaxy A50、Galaxy A20で、それぞれ3030万台、2420万台、1920万台という出荷台数となりました。

AppleのハイエンドかつフラッグシップモデルのiPhone 11 Pro Maxは、2019年第4四半期に1760万個の出荷台数となって6位となり、iPhone 8での1740万個の出荷数をわずかに上回った程度となりました。なお、サイズの小さいiPhone 11 Proは1550万台が出荷され、9位に入りましたが、あまり人気が出なかったといえそうです。

Omdiaのスマートフォン調査および分析ディレクターであるJusy Hong氏は、「Appleは、世界のスマートフォンモデル出荷ランキングで一貫して1位と2位を独占しています。上位の競合他社と比較して提供するモデルの数を制限することにより、AppleはiPhone XRのような幅広い魅力を持ついくつかのスマートフォンに販売を集中させることができました。」

ただし、OmdiaはiPhoneの全体的な出荷台数が2年ぶりに減少し、2019年には前年比4.6%低下したことに注目しています。

ちなみに、Omdiaは、Informa Techの研究部門の合併とIHS Markitテクノロジー研究資産の買収により設立された、比較的新しい分析会社です(私もこれまで聞いたことがありませんでした)。

iPhone XRが売れた原因として、インドでAppleが直接販売権を獲得するための「上位機種現地生産」の要件をクリアし、iPhone XRのデバイス価格を下げることに成功したことが挙げられるようです。

確かに、iPhone XRは同時期に発表されたiPhone XS/XS Maxに比べSoCなどの処理性能は変わらないものの、3D Touchがなくなり背面カメラの性能が落ちる、有機ディスプレイがなくなる、耐水性能が落ちるなどのグレードダウンがありました。しかしそれらのグレードダウンを鑑みても、その価格設定はiPhone XS/XS Maxに比べてかなり低めに設定されていたことから、相対的に手頃感があったものと思われます。ただ、逆に言えばiPhone XS/XS Maxがあまりに高く設定されすぎているともいえます。その傾向はiPhone 11/11 Pro/11 Pro Maxシリーズにも引き継がれていて、結局iPhone 11が一番売れる結果となりました。ただ、Appleの熱狂的なファンはあまり金に糸目を付けないところがあり、どうせなら最高の物を、となったのが、iPhone 11 Pro MaxがiPhone 11 Proよりも売れた原因かもしれません。

いずれにせよ、やはりAppleは世界のスマートフォンの市場では今でも非常に強い立場を持っていることが証明されたことになりますが、よく見るとP20 Lite(恐らくHUAWEI)以外に中国ブランドが入っていないのが気になります。もしかしたら、中国国内は統計に入っていないのかもしれません。入っていれば、間違いなく小米、OPPO、VIVO、そしてもっと多くのHUAWEIの機種が入ってくるはずです。

記事は以上です。

(記事情報元:Apple Insider

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