Apple Insiderの報道によると、著名な工業デザイナーのダニー・コスター（Danny Coster）氏がウェアラブルカメラメーカーのGoProに引き抜かれたようだ。GoProは昨日、コスター氏をデザイン部門の副総裁に任命したと公表した。

コスター氏はAppleのデザインチームのコアメンバーの一人で、Appleでの勤務期間は20年に及んでいた（Appleのデザイン部門のトップ、ジョニー・アイブとCDOにほぼ匹敵する勤務期間だ）。彼がデザインに関わった製品は、ボンダイブルーのiMacや、iPhone 4、iPadの無線外付けキーボードなどだ。多くのAppleのデザイン（意匠）特許の中に、コスター氏の名前とジョニー・アイブ（Jony Ive）、そして故スティーブ・ジョブズ前CEOの名前が同時に記されていることがわかっている。

ジョニー・アイブが日常のデザインチームの仕事をRichard Howarth氏に譲ったあと、コスター氏がAppleを離れたのは、謎に包まれたAppleの工業デザインチームの構成に何らかの変化があったということを意味する。

先月、コスター氏はニュージーランドの高校で講演し、彼は自分がもっと友達や家族と一緒にいることに時間を費やしたいと述べていた。彼は更にその講演で、Appleでの仕事のプレッシャーが大きいとも語っており、そのことがAppleを離れた原因の1つになった可能性もある。

 

画蛇添足 One more thing…

 

ダニー・コスターはジョニー・アイブと同じくらいの年数をAppleに捧げても、アイブのような地位や自由を手に入れられなかったことに対する不満もあったのかもしれない（アイブは現在殆ど日常の仕事には関わっておらず、イギリスにいる家族との時間を尊重しているといわれている）。

いずれにせよAppleはかつてジョブズ時代から製品の工業デザインに深く関わったコアメンバーを失ったことになり、影響は避けられないだろう。

記事は以上。

（記事情報元：Apple Insider）