Appleのデザインのトップ、ジョニー・アイブ(Jony Ive)CDO(チーフ・デザイン・オフィサー)が、BBCラジオチャンネル4の取材を受け、取材の中で彼はデザインの重要性とAppleが多様化の推進に努力をしていること、そしてシリコンバレーの文化について語った。
ジョニー・アイブCDOは最近殆ど表に出てくることがなくなっただけに、非常に貴重なインタビューとなった。内容についてかいつまんでご紹介する。
ジョニー・アイブCDOは、「Apple内部では、私たちは既に非常に明確にわかるように、多様化された人材の候補を多く抱えています。私たちはそれらの人材から招聘をかけることができるのです」とし、多様化の重要性を語った。そして、シリコンバレーの文化も多様化されていて、そこには世界各地から様々な人が集まることでシリコンバレーそのものを特別なものにしていると語っている。
アイブCDOが語ったことはまさにティム・クック(Tim Cook)CEOがメディアなどで伝えたいと渇望していたメッセージと一致する。今年の初め頃、クックCEOは全従業員向けに、アメリカのトランプ大統領の移民政策を批判するメールを出したほどだった。クックCEOは更に、これらの移民がいなければ現在のAppleは存在せず、それどころか繁栄もイノベーションもなかったとしていた。
ジョニー・アイブCDOも取材の際にそのクックCEOの意見に再度同調した形となったが、ただトランプ大統領については触れなかった。「Appleの全体の原則として、会社は1つの多様化した環境を創造し、ある種健康的な方法で新しい製品を模索し開発していくことが非常に重要なことだと考えています。」
シリコンバレーが失敗したことについて話が及んだ際、アイブCDOは、シリコンバレーは他の場所ほど厳しく失敗した者を処罰しないことを挙げた。「これは一種の感覚なんですが、失敗は巻き戻せないものでもなく、だから人々は何らかのアイデアを持って仕事をするのです。ただ、その1つのアイデア或いは会社が成功しなかった場合、感じる屈辱感がそれぞれ異なるのです」
そしてジョニー・アイブCDOは更に自身の信念について語った。アイブCDOは、デザインは教育の1つの非常に重要を領域を占めるべきで、デザイナーは私たち全員の持つ”モノ”に影響を与えることができるとしている。もし私たちが車、家、椅子、携帯電話などに関心を寄せる場合、自然にその設計にも注目するだろうから、というのがその理由だ。
この貴重なBBCラジオのジョニー・アイブへのインタビュー内容は、イギリスのIPがあればこちらのBBC(イギリス)から全編を聴くことが可能だ。
記事は以上。
(記事情報元:Cult of Mac)