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Apple、ワイヤレス充電技術ベンチャーのPowerbyProxi社を買収。その狙いとは

ニュージーランドのニュースサイトStuff.co.nzによると、米Apple社が最近ワイヤレス充電技術ベンチャーのPowerbyProxi社を買収したことがわかりました。

PowerbyProxiの創業者、Fady Mishriki氏(Photo by TAO LIN/STUFF)

Appleのダン・リッキオ(Dan Riccio)ハードウェアエンジニアリング担当SVP(上級副社長)はStuffの記者に、「PowerbyProxyのチームは、Appleがワイヤレスの未来を努力して創造するための偉大な補充となるでしょう」と語っています。リッキオSVOは更に、「私たちは世界各地のもっと多くの場所で、もっと多くのお客様に向けて真に気軽な(ワイヤレス)充電を提供したいと考えています」とも述べています。

PowerbyProxi社は2007年に設立された会社で、ワイヤレス充電技術の開発を主要な業務としており、人々に電源ケーブルなしにスマートフォンやその他のデバイスに充電を可能とすることを目指しています。

PowerbyProxiは既にProxi-Moduleというデバイスをリリースしており、これはモジュール化されたワイヤレス給電システムです。これによって様々な製品や環境において、ドローンやロボットなどにも100Wまでの給電ができるようになります。

またProxi-Moduleには防水設計が施されており、市場で提供されているソリューションの中では最も充電効率密度が高く、91%まで効率を上げたとのことで、これによって「空前の性能」を発揮し、散熱による電源の損失を減少しているとのことです。

PowerbyProxiの創始者、Fady Mishriki氏が声明文の中で、彼のチームがAppleに加入したことを「興奮している」と表現しています。「私と私のチームがAppleに加入することをとても嬉しく感じています。私たちの価値観は驚くほど一致していて、私たちはオークランド(ニュージーランド)で引き続き仕事をすることができ、またニュージーランドのワイヤレス充電技術のために、巨大なイノベーションで貢献できることを嬉しく思います」。

先月9月に、Appleは新型iPhone【iPhone 8】【iPhone 8 Plus】、そして【iPhone X】を発表し、この3機種はQi規格によるワイヤレス充電機能を実現していて、Qi規格に適合している充電器であれば充電することが可能です。

現在の所、AppleがPowerbyProxiの買収にいくら注ぎ込んだかは明らかになっていません。またダン・リッキオSVPもPowerbyProxiのテクノロジーを具体的にAppleがどのように利用するかについても明らかにしていません。

ただ、9月の新製品発表スペシャルイベントで、Appleは上記の3機種のiPhoneと共に、自社のワイヤレス充電パッド【AirPower】を発表しました。この【AirPower】によって、iPhoneやApple Watch、そしてAirPodsまで同時に充電することができるとされています。ただし発売は2018年とされていました。今回PowerbyProxiがAppleに加入したことで、Appleのワイヤレス充電製品の開発は飛躍的に進むものと思われます。AppleはPowerbyProxiの買収を既に見越して、この発表をしたのかもしれません。

そしてこのニュージーランド・オークランドの起業家のFady Mishriki氏はこれで大金を手にしたことでしょう。もちろん、Appleへの加入は大歓迎で興奮することだったに違いありません。今や、ベンチャー企業を起業して、他には真似できないような技術を開発してAppleのような巨大なテック企業に買収されるのも一つの財をなすための成功モデルとなっていますね。金満のAppleのことですから、恐らく金払いもよかったのでしょうね。

記事は以上です。

(記事情報元:9to5Mac

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