8月末、アメリカのユーザがiPhoneのタッチパネルが効かなくなるという問題でAppleに集団訴訟を起こしたが、このタッチパネルの問題はiPhoneなどのスマートフォンやパソコンなどの分解マニュアルなどで有名なiFixitによれば”Touch Disease“と呼ばれる問題で、基本的にiPhone 6/6 Plusに主に発生する問題だという。
iPhone 6シリーズのタッチパネルが効かなくなる問題で集団訴訟を抱えたApple
CBCの報道によれば、”タッチパネルが効かなくなる”問題でAppleはまた集団訴訟を起こされた。今回はカナダで、Appleは同じ問題で少なくとも2ヶ国で2つの集団訴訟を抱えたことになる。
カナダでは2件、そしてAppleは問題を把握?
カナダのTony Merchant弁護士によれば、先月カナダでは2つのAppleに対する集団訴訟があり、1つはカナダ全国規模のもの、そしてもう1つはケベック州におけるもので、カナダのiPhone 6/iPhone 6 Plusユーザ達は”故意に欠陥のあるデバイスを用いて顧客を騙した”という名目でAppleを起訴しているという。またAppleもこの問題を把握しているという。
Appleの対応が有償修理だったことから、訴訟に発展
起訴したユーザのうち、カナダ全体の集団訴訟の代表Trina Rae Wiegersさんは、Appleに対してこのタッチパネルが効かなくなる問題を再三Appleに連絡したが、一度も満足のいく回答が得られなかったという。現在の唯一の解決方法はデバイスをAppleに送って修理をすることだが、ユーザは300ドル(約30,740円)ほどの修理費を自腹で払わなくてはいけないという。
画蛇添足 One more thing…
Appleはこれらの訴訟について何らコメントをしていないが、今後Appleがこの問題を製品特有の経時変化による問題であると正式に認め、無償修理に応じるなどしない限り、この問題は拡大する可能性もある。
ただ、私の周辺でまだiPhone 6を使っている人でこの問題が起こったということは聞いたことがなく、一部のロットのみ発生する問題なのかもしれない。その場合、Appleはシリアル番号などで対象端末かどうかを確認しつつリコールをするかもしれない。いずれにせよ今後のAppleの対応に注目だ。
またAppleはiPhone 6シリーズにおいてはアルミ合金の素材が柔らかく、折れ曲がりやすいという”bendgate(ベンドゲート)”問題を抱えている。
またiPhone 6sシリーズ及びiPhone 7シリーズではiPhone 6シリーズの”ベンドゲート”の反省からApple Watch Sportモデルの筐体に用いられた7000番アルミ合金を採用して剛性を高めたが、逆に亜鉛の配合率が高くなったため腐蝕しやすいという問題を新たに抱えてしまった。特にiPhone 7は防沫・耐水・防塵をうたっているだけに、耐水なのに腐蝕しやすいという矛盾を抱えてしまっていることに少々不安を感じる。
記事は以上。
(記事情報元:CBC)