アメリカ合衆国では、サッカーはそれほど多くの人がやっているスポーツではない。
しかし今回ブラジルで行われているFIFAワールドカップ2014の戦況を見れば、
アメリカのサッカーファンの熱狂は他の国と比べても遜色がないようだ。
このような現状に対し、ComputerWorldの編集者Jonny Evansがブログの評論の中で、
サッカーワールドカップがアメリカ人の中で熱狂的なブームを巻き起こしたことが、
iWatchの市場への普及が順調にいくことを暗示しているのではないかと論じている。
一般人にはあまり知られていないかもしれないが、
「Sportstec」という会社は、
世界で最も進んだ専門のスポーツ用品のデザイン及びテクノロジー研究開発と、
イノベーションやソリューションを販売しているサービス会社で、
同社の試合の動画分析ソフト「SportsCode」は現在ワールドカップの試合場でも使われている。
試合の動画分析ソフトは既にハイレベルなサッカーチームには欠かせないものとなっており、
そのソフトの中で世界中で最も受け入れられているのが実はこの「SportCode」なのだ。
今年のワールドカップに出場した32チームのうち、
18チームがこの「SportsCode」を実際に採用しており、
その使用しているチームのうち決勝トーナメントに進出したのは6チーム。
ブラジル、チリ、メキシコ、アルゼンチン、ベルギーとフランスだ。
ちなみにこの「SportsCode」はMac。。つまりOS Xでしか動かない。
つまり、サッカーチームが最も世界的に受け入れられている試合動画分析ソフトを利用するには、
まずMacを用意しなくてはならないということを意味するのだ。
これが上記のJonny EvansがiWatchがサッカー業界で異彩を放つとしている一つの基本条件となっている。
Appleは今年6月頭のWWDCでiOSとOS Xの一体性を高める機能「Continuity」を発表したが、
この機能は間違いなく将来のウェアラブルデバイスにも適用されると思われるからだ。
Evansによれば、iWatchの血圧・心拍・体温等のバロメーターのリアルタイム測定機能は、
サッカーチームの監督にとっては非常に実用的なもので、
それをMacと機能を一体化させることによって、
監督はいつでもMacを一台手元に持ってわざわざ選手達のバロメーターをのぞき込まなくても、
iWatchを見るだけで済む。
もしiWatchがサッカーチームの中で普及したら、
全員がいつでもどこでも、例えば味方チームのメンバーの状態や、
相手チームの試合の動画などを分析することができるようになる。
もちろん、試合中にボールを見ずにiWatchを見るようなことはないだろうが。。
以下は私の個人的な意見だが、
いずれにせよiWatchはSportsCodeと直接連動することができるようになるのは間違いなく、
iWatchがSportCodeと共にサッカー界のトップレベルに普及すれば、
それ以外のスポーツ業界にも普及する可能性も高くなる。
またMacはサッカー等スポーツ以外にも音楽などの専門領域や、
教育機関での使用率が高いといわれている。
そのMacと最高の親和性を発揮するiWatchがそういうところにまず普及すれば、
特に宣伝費をかけなくとも一般ユーザに「プロが使っている」というイメージを植え付け、
製品そのものの普遍的価値を高めてくれるだろう。
そう、Macがこれまでそうやって成功を収めてきたように。
記事は以上。