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中国工信部が中国三大キャリアに向け正式に4Gを認可。中国大陸4G TD-LTE状況まとめ

ちょっと情報が遅くなったが、
中国工業和信息化部(以下工信部、日本語的に言えば工業と情報化省)が、
12月4日午後に中国三大携帯電話キャリア、
すなわち中国移動(China Mobile)、中国聯通(China Unicom)、中国電信(China Telecom)に対し、
正式に第四代移動通信業務許可書(4G許可書)を発行した。
これらの3つのキャリアは全てTD-LTEの許可書を手に入れたことになり、
他の先進国に遅れること1〜2年で中国の電信産業が正式に4G時代に入ることになる。

【4Gのカバー地域について】
中国移動が上記に先駆けて11月1日より4Gの正式サービスを開始しており、
現在では北京、上海、広州、深圳のみで4Gの電波がある状態だ。
他に南京などの都市でも試験的に4Gの導入が行われているが、ごくわずかな地域しか使えないようだ。

北京では北・東・西三環と南側は兩廣路まで、そしてCBD、中関村及び清華大学地域では4Gが入るという。
上海では東西に帯状に4Gが入っており、陸家嘴、中山公園等主要な商圏や代表的な建築物の室外はカバーされているという。
北京移動と上海移動はオフィシャルサイトでまだ4Gカバー地域のマップなどの公開が全くないが、
広東移動の4Gのカバー地域のオフィシャルマップは以下の通り。
1. 広州
2. 深圳
深圳も自分が確認したところでは羅湖、福田の繁華街には入っているが、ちょっとそこから離れると4Gがなくなる感じがする。
ビルなどの室内も弱い感じだ(ちなみに自宅では電波2〜3本入る)。

理論的には100M出るはずとのことだが、
以前私が外出中にiPhone5sで5本 4GLTE電波が立ったときに計ったデータでは、
下り59M近くまでしか出なかった。
実際に私がOOKLAスピードテストアプリを使って測定したのがこちら。

それでもこれまでの中国のネット環境を考えると、
とんでもなく速いレベルと思う。これで壁越えができていれば完璧だ。。

しかも現在は4Gを使っている人はごく少ないから速い感じがするが、
今後使う人が増えればあっという間に速度が落ちることは容易に想像できる。
というのも中国は人口が圧倒的に多いからだ。
恐ろしいデータ量のやりとりが発生するに違いない。

上記北京・上海・広州・深圳以外の都市への普及は、
2013年12月18日の中国移動正式4Gサービス開始を皮切りに、
少しずつ広まっていくものと思われる。

【4G料金体系】
広州と深圳の4Gは以下のような3コースの料金体系で11月1日からサービスを開始している。
(但し2013年12月末までは1ヶ月15GBサービス)
1. 月額138元 パケット600MBx2(半分は4Gのみ、もう半分は3G/2Gも含む) 通話500分
2. 月額238元 パケット1GBx2(半分は4Gのみ、もう半分は3G/2Gも含む) 通話1,000分
3. 月額338元 パケット4Gのみ2GB、3G/2Gも含むパケットが1GB) 通話2,000分

他にも、
4. 月額50元 パケット 中国国内600MB 広東省内400MB
5. 月額70元 パケット 中国国内1GB 広東省内1GB
6. 月額100元 パケット 中国国内2GB 広東省内1GB

というコースもあるらしい。
また店によってはデポジットを入れるとキャッシュバックをするような勧誘もやっている。

私は2のコースにしたが、
正直あまり通話をしない自分は6でも十分なのだが。。
今度コース変更できるか相談してみたいと思う。

また今後も他の都市も料金はだいたいこれに合わせていくのではないかと思われる。

【4G対応SIMについて】
これまで中国移動のカードを使っていた人は、
SIMは4G対応USIMカードに交換する必要があるが、
番号は変わらずに無料で4G対応カードに交換してくれる。
USIMの裏側には4Gと書かれている。

現在広東移動ではプリペイドの神州行からポストペイドの全球通への無料切替も行うなど、
4Gへの勧誘を行っている。
なお、登録には身分証が必要なため、
匿名ユーザーよりもより確実にユーザーを把握できるのと、
犯罪に使われないようにする(と言う名目での市民の監視)という意味も含んでいると思われる。

【4G対応携帯について】
既に広東移動では4G TD-LTEに対応し、
工信部に許可を受けた4種類の携帯電話を売り出している。
その4種類とは以下の通り。

1. Sony M35T
2. Samsung GT-N7108D
3. ZTE(中興) U9815
4. Huawei(華為) D2-6070

また、香港版と中国大陸版のiPhone5s/5cに限るが、
SIM下駄の”iSafari”を使ってクラックをすることで、
中国移動のTD-LTE(4G)及びTD-SCDMA(3G)が使えるようになる。
但し、香港などに移動するとクラックが解けるので再度クラックする必要がある。
そのクラックを広東移動はなんとオフィシャルショップでやってくれるのだ。。
iSafariを使った詳細のクラック方法は当ブログの記事参照。
iPhone5s/5c 香港版/大陸版SIMフリー機のLTEロックを解除し、中国移動(China Mobile)TD-LTEを掴む方法 続報

記事は以上。

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